日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

東北縦断花見の旅 2016完結編 - 水鏡

2016-04-29 07:14:43 | 関東
小山を通過したところでにわかに雲が増え、さほどの間も置かず雨模様に変わりました。早くも昨日の雨雲に追いついたようですorz
住宅ばかりが建ち並ぶ、一見すると無味乾燥な車窓ではありますが、気付いたことが一つあります。所々に水鏡ができていることです。ただし一面の水鏡というわけではなく、ざっと三分の一から四分の一程度といったところでしょうか。ただし刈られたままの田圃もほとんどありません。関東の場合、田圃の草刈りをして土を耕し、水を張るかどうかの時期なのでしょう。
この車窓を眺めて思い出すのが三年前です。関東では三月の前半に早々と桜が開花し、今年はどれだけ早咲きになるのかと思ったところ、そこから先が遅々として進まず、空前絶後の長期戦となった年でした。東北には大型連休の初日に出発し、11日もの日程を注ぎ込みながら、真打の弘前では天候が全く振るわず、一時帰京を経て五月の第二週に再挑戦し、花吹雪をどうにか見届けるという結末です。その後も道南道央道東と転戦し、さらには本土に戻って八甲田の桜も眺め、最終的に帰着したのは六月中旬という、実に二ヶ月近い長旅でした。その間は旅先に車を置いて一時帰京し、週末ごとに戻るという奇策を繰り返したわけなのですが、週を重ねるごとに水鏡が広がっていき、翌週通ったときにはその水鏡から苗が出てくるといった光景を目の当たりにして、春から初夏にかけての移り変わりをありありと実感したのを記憶しています。
完結編を標榜する通り、今年の花見は東北で打ち止めとし、北海道まで行くつもりはありません。一面水鏡の車窓もお預けとなるでしょう。しかし、週ごとに変わる車窓は今も深く印象に刻まれています。いつの日かあの旅を再現してみたいと、密かに願っている次第です。

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