日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

東北一周花見の旅 2013Part4 二日目

2013-06-09 23:40:06 | 東北
帰宅しました。北海道で六月まで花見ができるということ自体奇跡のように思っていたわけですから、それからさらに一週経っても東北で花見ができるなどとは、当然ながら思っていませんでした。弘前の八重桜も八甲田のミネザクラも、北海道の桜以上にささやかなものだったとはいえ、どちらも桜には違いありません。八甲田で眺めた目の覚めるような青空といい、六月とは思えない雪の深さといい、再び拝めるかどうか分からないような光景にいくつも出会えたのですから、帰りを一週延ばした甲斐はあったといってよいでしょう。

さて、拡大に拡大を繰り返し、気づけば一月半もの長丁場となった花見の旅も、どうやら今回が正真正銘の打ち止めになりそうです。相棒の一年点検の期限が再来週の週末に迫り、来週末は青森から二日をかけて帰京することになります。
そもそも、苫小牧から大洗までフェリーを使う代わりに、八戸から自走で帰ることにしたのは、マイカーではなかなか足の向かない仙台以北の東北地方を周遊するためでした。かような観点からすると、土曜は盛岡まで移動し、翌日も少しずつ南下を続けて、最後は仙台からまっすぐ走って帰るのが順当になるでしょう。悠長にしすぎて土曜が八戸止まりになると、経験上翌日の帰着に破綻を来す可能性が高くなります。だからといって仙台まで一気に走ると、初日はひたすら移動に追われ、仙台からの帰り道にも新鮮味がありません。その点、岩手は今回の花見でほぼ素通りになってしまったこともあり、最後の夜は盛岡ということでおおむね納得している次第です。
もっとも、道中の行動は天候次第で多分に流動的となるため、それ以上のことは週末が近づいてから考えます。今度という今度は無事帰着できるでしょうか(ニヤリ)
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東北一周花見の旅 2013Part4 二日目

2013-06-09 20:02:31 | 東北
出発から通算3300kmあまりを走ったところで一旦終了。最終の新幹線で一時帰京の途につきます。数え間違いがなければこれが六度目の一時帰京で、新幹線を使うのは四度目となります。今回は弘前から戻った初回に続いてグランクラスを奢りました。
前回乗ってから一月少々しか経たないだけに、さすがに今回はもういいだろうと考えはしたものの、今日は誕生日、それも四十を迎えた節目の日という大義名分があります。軽食の品書きも春から夏に変わりました。自分による自分へのプレゼントとしては、これが最も好適だろうと思い至った次第です。その軽食だけでなく、今回は昨日八戸で買い求めた松前漬などの持ち合わせもあり、肴には事欠きません。例によって盛岡を過ぎたあたりで始め、関東平野が迫る頃まで、悠然と晩酌を楽しみたいと思います。

★七戸十和田1951/はやぶさ20(3020B)/2304東京
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東北一周花見の旅 2013Part4 二日目

2013-06-09 19:03:09 | 温泉
わざわざ探すまでもなく駅前に温泉があったため、こちらで一日の汗を流します。立ち寄るのは「東八甲田温泉」です。
別棟に宿泊施設を備えた、いかにも青森といった佇まいの温泉は、新幹線の開通に合わせて建て替えられたのか非常にこぎれいです。その一方で、近年のMOSのごとくあからさまに安普請なのはいただけません。とはいえ、白木で縁取られた巨大な浴槽からぬめりのある褐色の単純泉が轟々とあふれ出る様子は壮観で、床は析出した成分で錆が浮いたようになっています。昨日訪ねた「つがる温泉」と同様、圧倒的な湯量が印象的な温泉でした。

東八甲田温泉
上北郡七戸町字荒熊内67-81
0176-62-6756
900AM-2200PM
入浴料300円
アルカリ単純温泉(低張性アルカリ性高温泉)
泉温 47.5度
pH 8.8
湧出量 520l/min
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東北一周花見の旅 2013Part4 二日目

2013-06-09 18:24:51 | 東北
最後の花見を終えて七戸に戻りました。田代平を出た後、石倉山の展望台から眺めた八甲田が印象的でした。左の高田大岳から始まり、中央に小岳と大岳、右に井戸岳と赤倉岳が並ぶというの位置関係からして、ロープウェーの山頂の裏側に回ったことになるのでしょう。手前にはなだらかな牧草地が広がり、その向こうでは八甲田の山々が逆光気味に西日を受け、中腹にたなびいた薄雲もよい点景となって、津軽とは全く違う眺めでした。七戸の町内に入っても、視界の彼方まで延々続く直線路に沿って見上げるような針葉樹の防雪林が並び、仕切られた区画の一つ一つが牧場になっているといった具合で、つい先日まで滞在していた北海道の光景が思い出されてきます。そんな雄大な眺めを、二日にわたって晴天下で眺めることができたのですから、帰りを一週延ばした甲斐はありました。
脇目も振らずに走れば八戸まで戻れる状況ながら、これ以上時間を気にしながら走る必要もありません。今回は七戸十和田を一時帰京の拠点とします。最終の新幹線まで一時間少々あるため、合間に一風呂浴びればちょうどよさそうです。
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東北一周花見の旅 2013Part4 二日目

2013-06-09 17:27:17 | 東北
先ほどは遠巻きに眺めるしかなかったミネザクラですが、近くで望める木がまだ咲き残っていました。場所は田代平の県道沿いで、駐車帯の脇に他の木と混じって人知れず咲いています。よくよく見るとなるほど千島桜に似ており、地面すれすれから枝分かれする背の低い立ち姿、若葉の出方から小ぶりな花に至るまでがそっくりです。これが千島桜だと紹介されれば、おそらく鵜呑みにしていたでしょう。
散りかけてはいながらも遠目にはまだ見頃で、夕日を浴びた様子はなかなか絵になります。これが正真正銘最後の桜と思えばなおさらです。この木もあと10分15分遅ければ日影に隠れてしまうところだったので、夕日を浴びた姿を辛うじて見られたのは幸運だったということになるでしょう。
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東北一周花見の旅 2013Part4 二日目

2013-06-09 16:53:46 | 東北
最終便で下山し山麓の駐車場に戻りました。山頂まで一点の曇りもない八甲田山の眺めもさることながら、何より驚いたのが雪の深さです。山頂一帯をを8の字型に周遊する遊歩道のうち、駅近くの半分を一周する「30分コース」だけが開放され、あとは積雪のため閉鎖中だと聞いて乗り込んだところが、その30分コースでさえ雪の中に埋もれており、ところどころに立てられたポールだけが目印という状況だったのです。山麓の状況からして山頂にも相当の雪が残っているのは予想でき、ロープウェーに乗る際も残雪が多いと事前に告知はありました。しかし、これでは残雪どころか冬場に雪道を歩いているのと変わらず、とても30分では一周できないとあきらめて、途中で引き返してきた次第です。六月にもなってこれほどの雪を踏むことになるとは思いませんでした。
さて、肝心の桜ですが、たしかに山頂付近でミネザクラが咲いていました。桜色に染まった山肌の向こうに雲海と白神山地を望むという眺めでした。少しでも日が陰ったり雲が多かったりすれば、全く絵にならないどころか、どこに桜があるかも分からなかった可能性もあるのですから、この上ないほどの好天に恵まれたのは幸いだったということになります。
唯一惜しむらくは、一般客が立ち入ることのできない急斜面に咲いていたため、展望台から遠巻きに眺めるしかなかったということです。山麓にもミネザクラが見られる場所はあると聞いており、そこに桜が残っていてくれれば、間近で眺められる可能性もあります。もっとも、北海道と同様、桜は数ある木々の一つに過ぎず、どこへ行っても見られるというわけではありません。発見できるかどうかは未知数ながら、限られた情報を頼りに、時間の許す範囲で探してみます。
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東北一周花見の旅 2013Part4 二日目

2013-06-09 15:32:41 | 東北
ロープウェーに乗り継いで山頂に立ちました。手前から時計回りに眺めれば、まず赤倉岳、井戸岳、大岳の順で北八甲田が連なり、駒ヶ峯を主峰にした南八甲田の山々が続いて、彼方では白神山地と岩木山の頂が雲海から顔を出しています。気温は14度で微風が吹き、暑からず寒からず実にさわやかです。ロープウェーの最終便は4時40分、おそらく時間いっぱいまで粘ることになるでしょう。
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東北一周花見の旅 2013Part4 二日目

2013-06-09 14:40:37 | 東北
来た道を引き返して城ヶ倉大橋に到着。高度を上げるにつれ、一様な曇り空が突如として紺碧の空に変わり、八甲田は山頂まで一点の曇もなく晴れ渡っています。そして、驚いたことには辺り一面で蝉の声が。蜩などとは違う聞き慣れないもので、これがおそらくハルゼミなのでしょう。清々しい青空、目にもまぶしい新緑、そして季節外れの蝉時雨を一度に体感できただけでも、八甲田まで足を延ばした甲斐はあったというもので、たとえ桜が見られなくともこれで十分のように思えてきました。もちろん、この空の下で今年最後の桜を眺めることができれば、まさに最高の結末になりそうです。
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東北一周花見の旅 2013Part4 二日目

2013-06-09 13:49:11 | 東北
黒石といえば、古くて個性的な建物が印象に残る街です。しかし、徐々に時間が押してきたため悠長に滞在することもできず、月並みながらこみせ通りをひとしきり見物した後、八甲田の湧水を汲んで退散します。
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東北一周花見の旅 2013Part4 二日目

2013-06-09 13:00:56 | B級グルメ
黒石に着いたところでお約束の焼きそばをいただきます。極論するなら所詮焼きそばは焼きそばであり、それだけのためにわざわざ足を運ぶほどのものではありません。今回も弘前でラーメンでもいただくかと考えはしました。しかし、前回黒石で焼きそばを食したのが一年以上前ということもあり、久方ぶりにいただこうかと思い立った次第です。このような状況だけに、特段新規開拓などをするつもりもなく、以前訪ねた「コロの家」で手早く済ませることにします。
もちろん、ただ惰性で選んだわけではありません。頭巾をかぶったおばちゃんが一人で営む、地元客相手の小さな店の雰囲気がよいのです。

コロの家
黒石市大町2-131
0172-52-8367
1100AM-1800PM(木曜定休)
焼きそば・から揚各200円より
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東北一周花見の旅 2013Part4 二日目

2013-06-09 11:58:42 | 東北
最勝院、富田の清水とおなじみの順路を回って弘前滞在は終了です。午前いっぱい消費するという展開もおおむね想定の範囲内でした。
問題はここから先です。黒石に寄ってから八甲田へ向かうということになると、現地で日が暮れかけるという事態も十分予想されます。そうなると、盛岡はもちろんのこと、八戸まで戻るのも厳しいでしょう。七戸十和田から一時帰京するという選択肢が現実味を帯びてきました。
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東北一周花見の旅 2013Part4 二日目

2013-06-09 11:44:52 | 東北
弘前公園に続いては、こちらも毎度おなじみ禅林広場に立ち寄ります。ソメイヨシノが緑の装いに変わったのもさることながら、下草が大分伸びてきており、広場というより草むらに近いものがあります。彼方に鎮座するはずの岩木山は、雲に覆われ影も形も分かりません。ここから再び岩木山を望むのは、来年桜が咲く頃のことになりそうです。
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東北一周花見の旅 2013Part4 二日目

2013-06-09 10:38:02 | 東北
最後は西濠で締めくくります。桜のトンネルは昼から鬱蒼としており、前回見かけなかった紅白のツツジが咲き揃って全く違う眺めになっています。花冷え、花吹雪、葉桜に今回の新緑と、それぞれに趣の異なる眺めを楽しめたばかりか、八重桜で花見もできたのですから、弘前へ戻って来たのは無駄足ではありませんでした。
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東北一周花見の旅 2013Part4 二日目

2013-06-09 10:04:45 | 東北
今年の花見はとうとう六月の第二週まで延びました。ピクニック広場の八重桜に花が残っていたのです。普賢象という白い品種で、あらかた散りかけながらもところどころしわがれた花が残っているのは、延々一月近く追いかけた近所の八重桜と同じです。あの八重桜が大型連休まで咲いていたのと、関東と津軽で開花が一月半違ったことを考えると、たしかに八重桜がまだ残っていても不思議ではありません。津軽でこれなのですから、道東の八重桜など今月いっぱい残るのでしょう。花の命は思った以上に長いと実感させられます。
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東北一周花見の旅 2013Part4 二日目

2013-06-09 09:49:01 | 東北
二の丸の大枝垂におびただしい数の葉が茂っています。少なくとも、そこらにある若い紅枝垂とは比べものになりません。葉が茂ったところを見るのは初めてだけに、去年がどうだったのかは知りようがないものの、健在ぶりを違った形で確かめられたのはよいことでした。
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