地酒看板にハァハァ

旅先での楽しみの一つに「地酒看板の鑑賞」というものがあります。都会の酒販店に並ぶ地酒というのは、県外向けの限定酒であることが多く、「地酒」といいながら地元ではそれほど流通していないものなのです。それに対して、古くから地元で細々と造られてきた、正真正銘の地酒というものがあります。そのような名もない酒の看板に触れ、日本の津々浦々で人知れず、しかし地道に実直に酒が造られていることを感じ取るのが、気ままな一人旅の楽しみの一つです。
写真は「水尾」でおなじみ飯山の田中屋酒造店の地元向けレギュラー酒「養老」の看板です。昔ながらの農家を背に、色づいた稲穂が秋の夕日を受けて輝く、実りの季節を感じさせるロケーションが旅情を誘います。