日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

花見の旅in四国 2020 - 夕日

2020-03-20 18:10:08 | 四国
高知城の他には行く当てもありません。さりとてそのまま切り上げるのも惜しまれました。暮れていく夕日が見事だったからです。五時前に着いた時点で西日は大分傾いており、すぐにでも陰りそうな勢いでした。しかし待てど暮らせどなかなか暮れず、先ほどようやく山の向こうに沈んだところです。いかに日が長くなったかを実感させる光景でした。
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花見の旅in四国 2020 - 高知城

2020-03-20 17:19:03 | 四国
高知城を訪ねたものの早すぎました。全く咲いていないのです。ただし、おおむね予想通りの結果でもあります。山間部では所々に山桜が咲いていたものの、平野に下りてからは全く見かけなかったからです。城址をくまなく歩いても、咲いているのは早咲きの山桜一本だけで、ソメイヨシノは固い蕾のままでした。一斉に咲きだすにはまだ一週間近くかかりそうです。
しかしこれが本来の姿でもあります。一本とはいえ見頃の桜に出会えただけでも十分です。雲一つない快晴も申し分なく、斜めに射す西日を浴びた天守が様になっています。訪ねた甲斐は十分あったと言い切りましょう。
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花見の旅in四国 2020 - 渇き

2020-03-20 16:12:44 | 四国
三時間弱の移動を終えて高知に着きました。投宿して身軽になったところです。
高知平野に下りるやいなや、南国ならではの光景が広がりました。早くも田圃に水が張られていたのです。東北でこうなるのは大型連休が明ける頃、つまり一月以上も先のことです。季節感の違いをありありと実感する一幕でした。
違いを感じたことがもう一つあります。やたらに喉が渇くことです。軽く汗ばむ程度の陽気ではあっても、それ以上に渇きを感じるのが花見の旅の常でもあります。今年もこの季節が来たかと、しみじみ実感させられました。日頃は一杯目から酒を呑む自分でも、こうなると生ビールを一気に干したい気分です。しかし空は引き続き雲一つない快晴、明るいうちから酒など食らっている場合ではありません。まずはお約束の高知城へ行ってきます。
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新春の四国を行く 2020続編 - 播磨灘

2020-01-12 15:50:37 | 四国
小豆島を出航後は明石海峡まで播磨灘を航行します。多島海が広がった小豆島までと違って、船上からの眺めが単調になる海域でもあります。左舷後方に小豆島、右舷側方から後方にかけて四国、右舷前方に淡路島という位置関係は、行けども行けども同じです。晴れた日には真後ろに夕日が沈んでいくところ、この天候では期待すべくもありません。雨に降られず済んでいるのがせめてもの救いといったところでしょうか。
曇り空はますます暗くなってきました。次の見せ場が来るとすれば、夜景に変わる終盤でしょう。明石海峡大橋を過ぎれば、神戸への入港までめくるめく眺めが繰り広げられます。甲板に立つ時間もそこそこあるだろうと予想し、出発以来初めてダウンのインナーを着込みました。しばらく船室で暖をとりつつ、来たるべき場面に備えます。
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新春の四国を行く 2020続編 - 小豆島

2020-01-12 15:10:24 | 四国
一時間少々の航海を経て小豆島に寄港。迫り来る島影を見てまず思ったのは、山が高いということです。語弊を恐れずいうなら屋久島を彷彿させる眺めでした。調べたところ、最高峰は標高817mとあります。つまり、屋久島には到底及ばないものの、932mある六甲山と比べても遜色はないということです。ならば高いと感じるのも宜なるかなではあります。瀬戸内最高峰でもあるそうで、離島では珍しいほど高い山なのは間違いないようです。自分の目はあながち誤っていませんでした。
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新春の四国を行く 2020続編 - ジャンボフェリー

2020-01-12 13:55:43 | 四国
うどん屋を出たのが出航の30分前でした。しかし、無闇に慌てる必要もなかろうと思っていました。港までは一本道同然で、10分とかからずに着く距離だったからです。その見込み通り、出航の20分前という一応破綻のない時間に港へ到着。出発から1441kmを走ったところで四国での走行は完結です。二時発のジャンボフェリーで神戸へ戻ります。
正月休みの活動は、何かにつけて不振でした。天候は振るわず、目当ての呑み屋にも振られました。大相撲になぞらえて、5勝10敗の負け越しと評したのものためです。敗北感を通り越して諦めの境地に達し、再開前の時点では、これ以上深入りせずに四国を出て、次なる旅をよりよいものにしようという方向に傾いていました。しかし、図らずも実現した一日半の滞在で、かなり巻き返せたというのが実感です。どうにも冴えない曇り空とは裏腹に、晴れやかな気分で四国に別れを告げることがます。
新春の恒例行事となってきた四国への遠征も、来年は残念ながら見送りの公算が大きくなりました。暦の巡りがよろしくなく、三が日が明け次第即始業とならざるを得ないからです。しかし、二月には天皇誕生日によってできる飛び石の五連休があります。それと前後の週末を活用すれば、やってやれないこともありません。車で四国へ渡る機会を、来年も一度は作りたいものです。
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新春の四国を行く 2020続編 - 奇遇

2020-01-12 12:13:35 | 四国
一時間の乗車を終えて琴平に到着。着いた電車をひとしきり撮ってから切り上げました。復路も乗っていきたいのはやまやまながら、二時に出るフェリーには間に合いません。すぐに出る定期列車で高松へ戻ります。運用につくのは元京王5000系です。
高松で活動仲間に鉢合わせたのは二年少々前のことでしたが、またもや奇遇がありました。仏生山で電車を撮っていたところ、見覚えのある人影に気付いたのです。あのとき遭遇した仲間の一人でした。旅先で仲間に遭遇すること自体、それほど珍しいことではないものの、同一人物に二度、しかも同じ場所でということになると、今はなき「あけぼの」の車中だけかもしれません。
本日の運転を目当てに「サンライズ」で現地入りしたというのが本人の弁です。折り返す旧型車にもう一度乗り、今日中に帰るとのことでした。引き続きよい旅を…
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新春の四国を行く 2020続編 - 500号

2020-01-12 11:17:19 | 四国
風呂から上がって駅に戻ると、行き止まりのホームに据え付けられていた旧型車が見当たらなくなっていました。同業者が上り方にカメラを向けていることからして、いよいよ入線してくるところなのでしょう。その様子を見届けてから改札をくぐると、さほどの間も置かずに三両編成の旧型車が滑り込み、中間の500号車が目の前に止まりました。昭和3年製の自社発注車です。
琴平までの所要時間は、定期列車より若干長い一時間です。一宮と滝宮ではそれぞれ数分の交換待ちがあります。その間合いに他の車両へ移るのも一興のところ、思った以上に同業者の数が多く、いずれの車両にも立ち客が出ています。これではおいそれと席を移るわけにも行きません。目の前に止まったのも何かの縁、このまま琴平まで乗り通します。
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新春の四国を行く 2020続編 - ことでんレトロ

2020-01-12 09:36:45 | 四国
朝のフェリーを見送ったのは、慌ただしい出発を嫌ったのもさることながら、お誂え向きの使い道があったという事情によるところが少なくありません。その使い道とはことでんレトロです。
琴電の篤志により毎月運転されてきた旧型車も、来年ついに引退することが発表されました。そのときが迫るほど、取りつく島もなくなるのは推して知るべしです。撮るにはあいにくの天候ながらも、乗るには頃合いの時間帯でもあります。この機会にお別れ乗車をしておこうと思い立った次第です。
一昨年も新春初の運転日に重なって、下りの列車を高松築港で撮りました。寄る年波が迫る中、昨秋からは仏生山から先の区間に短縮されてしまったものの、考えようによってはむしろ好都合ともいえます。乗車の前に一風呂浴びていけるからです。市内に車を置いたまま、電車に乗って向かいます。
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新春の四国を行く 2020続編 - ホテル丸登美

2020-01-12 08:02:44 | 四国
高松に何度か宿泊した結果、市内の宿が二極化していることに気付いてきました。安いところにはそれなりの割り切りが求められる一方で、快適さも求めるならそれなりの出費が必要だということです。かような観点から自分にとって理想的だったのが、昨年世話になったニューグランデみまつでした。しかし、今回はあいにく満室だったらしく、代わりの宿を探さざるを得なくなりました。その結果行き着いたのがホテル丸登美です。
場所はニューグランデみまつの至近、それもあのとき車を止めた時間貸駐車場の斜向かいでした。一見すると何の変哲もないビジネスホテルながら、実態については一風変わっています。客室は全て和室、洗面所とシャワーは共用で、それに加え大浴場もあるというものです。
じゃらんでこの宿を見付けたとき、御多分に洩れず割り切りの要る宿かと最初は思いました。片原町の駅から至近でありながら、税込三千円台中盤という格安の宿泊料だったからです。しかし、繁華街から徒歩圏内、しかも和室に泊まれて大浴場付きなら、自分にとって申し分ありません。細かな点はさておき即決すると、その判断が結果としては吉と出ました。
それなりに年季は入っているものの、共用部を中心に改装されており、全く不足を感じないのはニューグランデみまつと同様です。四畳半の和室も一人旅には必要にして十分。清掃が行き届いているため、むしろ好ましく感じられます。大浴場も、中町フジグランドホテルのそれを上回る広さでした。
割り切りが要る部分もないわけではありません。フロントが開くのは夕方の五時から十時の間に限られ、その間にチェックインを済ませ、帰りの際はポストに鍵を入れていく仕組みです。接客にかける人手を最小限に抑え、その分値段で還元しようという方針なのでしょう。しかし、元々宿に手厚いもてなしを求めているわけではありません。精算機で支払う無味乾燥なビジネスホテルもしばしばある中、限られた時間とはいえ応対してくれるだけで十分ともいえます。自分にとって、ある意味ここ以上の宿はありません。捨てる神あれば拾う神ありでした。
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新春の四国を行く 2020続編 - 二日目

2020-01-12 07:19:50 | 四国
おはようございます。昨晩の段階から予想できた流れではありますが、結論としては六時のフェリーも見送りました。例によって出発前夜に十分休めなかったため、二日続けて早起きする気力が起きなかったとでも申しましょうか。目覚ましはかけずに休み、先ほど少し遅めに起床したところです。
今すぐ出て高速道をひたすら飛ばせば、逃した便を追い抜いて神戸に行くことも可能です。しかし、そもそもフェリーを見送ったのは、慌ただしい出発を避けたかったからでした。格安の航送料で神戸に運んでくれるジャンボフェリーの気楽さは何物にも代えられません。到着後は神戸に泊まる前提で、二時に出る次の便を待つことにします。
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新春の四国を行く 2020続編 - あと半日

2020-01-11 20:41:26 | 四国
高松の市街に戻って投宿しました。坂出から高松までの移動と屋島までの往復だけにとどまり、本日は50km足らずという少なめの走行でした。上着要らずの陽気だった日中から一転、日が傾くや急に冷え、現在の気温は6.5度。松山に着いた日を思い出させる寒い夜です。身体の芯まで冷えたため、風呂に浸かって温まりました。これから繁華街に繰り出そうとするところです。
そもそも高松に泊まろうと決めたのは、早朝のフェリーで出るという前提があってのことでした。そうすれば午前中に神戸へ着くため、あちらに一泊してから出るのと大差がないという寸法です。しかしながら、いざ夜を迎えるに至って、もう半日と悪魔が再びささやいています。明日は無情の雨模様と予想され、これ以上滞在を延ばしたところで多くを期待できません。屋島からの見事な眺めで締めくくり、ひとまず四国を後にするのが最善といえそうです。その一方で、まだ夜も明け切らない早朝の出発が、慌ただしく感じられてきたとでも申しましょうか。朝と昼にうどんをいただき、仏生山で温泉に浸かれば、昼過ぎに出るフェリーの時刻にも頃合いです。ならばあと半日と考えてしまうのは人情というものでしょう。
仮に半日延ばした場合、明日は神戸に泊まるのが確定的となり、北陸との掛け持ちはなくなります。しかし、十分な日数があった去年と違い、今回北陸へ行こうとしても、取って付けたようになるのは否めません。機会を改め行くことにして、できるだけ長く四国に滞在するのも一案ではあるのです。早朝のフェリーに乗る前提で、しかるべき時刻に目覚ましをかけるつもりですが、早起きするかどうかについては五分五分となってきました。
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新春の四国を行く 2020続編 - 夜景

2020-01-11 18:38:24 | 四国
昼の眺めもさることながら、夜景についても想像をはるかに超えるものでした。只今車内に戻ったところです。
日の入りは一月近く前から延びてきています。西日本ではなおさらです。五時過ぎに夕日が雲に紛れるまではおおむね想定通りでした。意表を突かれたのは、六時を過ぎてもわずかとはいえ西の空に明かりが残っていたことです。とはいえ、最も絵になる黄昏時は見届けました。次第に冷えてきたこともあり、潮時と見て引き上げるつもりでいました。ところが駐車場へ向かって歩くと、東の空に浮かぶ丸い月が見えてきました。東の展望台へ急行し、ひとしきり月見をしてから戻るという顛末です。

夜行のジャンボフェリーで高松を出航するとき、後方に広がる夜景がそこそこ様になっていたという記憶があります。船上からでも絵になるものを、高い場所から眺めれば、さぞやという期待は当然ありました。しかし、実際の眺めはその期待をも上回るものでした。特徴的なのは、同じ場所から趣の異なる夜景を鑑賞できることです。まず、正面に見える駅周辺では港が、やや左手に見える繁華街の周辺では紫雲山がそれぞれ絶妙な点景となり、眺めに変化をもたらしています。それらとともに、一味違う趣を感じられるのが瀬戸内海の夜景です。市街と違って明かりもまばらな海だけに、夜景については特に期待をしていませんでした。しかし、島影は暗い中でも見分けられ、凪いだ海に映し出される船の明かりが情緒的です。徳島の眉山なら、山頂から海が遠くて、水面の様子まで見分けることはできないでしょう。函館、神戸、長崎なら、街の明かりが多すぎて、このような趣のある眺めにはなりません。天下に知れた名所にも引けを取らない、一粒で二度も三度も楽しめる夜景です。
あのままフェリーに乗っていれば、昇ってくる月を眺めつつ明石海峡を通過し、そのまま神戸へ入港していたことになります。それはそれで劇的な展開です。しかし、ここでの眺めと引き換えにしたものと思えば、決して惜しくはありません。いいところなく終わるかに思われた四国での旅を、めくるめく光景で締めくくれたのは幸いです。
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新春の四国を行く 2020続編 - 糸冬日シ帯在

2020-01-11 16:42:30 | 四国
高松に残ると決めた時点では、時間をどうやり過ごすかが問題でした。屋島へ行くには行くものの、それほど長居する場所でもなかろうと見て、その後は琴電を撮るつもりでいました。それが終わればもうやることもありません。早朝の出航に備え、早めに投宿するかなどと考えていたのです。それが終日滞在することになるとは思いませんでした。日の向きが変わってきたため、今一度東向きの展望台に戻ってきたところです。
西日は次第に傾きつつあり、こちらの影が八栗山の中腹に延びています。先ほどまで逆光だった西向きの展望台も、今から戻れば頃合いの眺めになっているでしょう。日が沈み、影絵の世界が夜景になるのを見届けて締めくくろうという寸法です。瀬戸内の航海も悪くはなかったものの、これほどめくるめく展開にはならなかったでしょう。帰りを延ばしたのは正解だったといえそうです。
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新春の四国を行く 2020続編 - 太っ腹

2020-01-11 16:04:21 | 四国
しいて選んだ場所のはずが、いつの間にやら滞在時間が延びてきました。今度は西向きの展望台から高松市街と瀬戸内海を眺めています。高松市街の方角はあいにく強い逆光ながらも、凪いだ海にいくつもの島が浮かんだ瀬戸内らしい眺めは見事です。先ほど見送った上りの便に続き、今度は下りのジャンボフェリーが航行してきました。彼方には一部とはいえ瀬戸大橋も見えます。夕景から夜景への移り変わりを、この展望台から眺められれば最高でしょう。300円の駐車料でこれだけ楽しませてくれるとは太っ腹です。
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