Verdure 4F

茶道25年、ブログ19年! 家業を継いで13年。息子は10才。子育て、茶道、季節行事、料理、日記、読書の記録など。

追加上映決定

2012年04月13日 | Weblog
シネマ歌舞伎『高野聖』、観てきました。
上映最終日に滑り込み~と思ったら、半月ほどの追加上映が決定していました。
映画『天守物語』も上映するのか~~~ 追加上映期間のほうが、三部作まとめて観れるしいいな~ と思ったりして。


高校2年のとき授業で初めて読んだ鏡花作品です。最近ないけど、何年かに一度くらい読み返したこともありましたが、何度読んでも面白い。鏡花は作品数が多いですが、「高野聖」と「眉かくしの霊」、この2作はほんとうに脂の乗り切った時期の成功作、代表作ですね。

そのシネマ映画、怖かったです
言葉だけで読んでいると雰囲気で感じているもの、具体的に映像になってみると、やっぱりけっこう怖いんだったよね・・・。蛇、蛭、猿、蝙蝠・・・ うぅっ

玉三郎も妖艶でした。
考えてみれば、「天守物語」や「海神別荘」は、異世界の人なんだよ、ふつうの人間じゃないんだよということが前場面でじゅうぶん描かれてからクライマックスなので、妖しい女なんだという前提で進行するわけだけれど、「高野聖」は、ふつうの人間だろうという前提で、進行がどうもふつうと違うぞ妖しいぞと思ったら、エンディングで神か魔かと明かされる謎解きがあるストーリー。
その、人の姿なのにぞくぞくさせられる妖しさを演じなければいけない、今回の三部作の中でもいちばん難しい「女」なんですね。衣装も山家の質素な着物、髪も結わない。
でも逆に、玉三郎でなく女優さんでは、それはもっと難しいのかもしれません。


それに、この作品だけ、歌舞伎の舞台以外の映像も使っていますよね? よね?
それがなんとも妙な感じで・・・ 歌舞伎の形式化された表現に生々しいリアルさが妙に混じって、確かに「高野聖」的に、なんか、くらっとくるのでありました。


決して悪くなく楽しみましたが、全く個人的には、原作の雪の宿の情景も好きなので、物語の入れ子がひとつ省かれたのがすこし残念★



今回の三部作 前2作はこちら
 『天守物語
 『海神別荘

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