「古本食堂」原田ひ香
心優しい、温かい話で大好きな本になりました。
あらすじでは美希喜が主人公のようだが、
私にとっては主人公は珊瑚。
珊瑚が高齢の女性というのも、これまた好感。
鷹島古書店も店主だった滋郎も
珊瑚も美希喜(みきき)も誰をとっても、どこをとっても
本にも食べ物にも人にも
優しさと敬意が溢れている。
幸せな一冊でした。
≪あらすじ≫
美希喜(みきき)は、国文科の学生。本が好きだという想いだけは強いものの、
進路に悩んでいた。そんな時、神保町で小さな古書店を営んでいた大叔父の滋郎さんが、独身のまま急逝した。
大叔父の妹・珊瑚(さんご)さんが上京して、そのお店を継ぐことに。
滋郎さんの元に通っていた美希喜は、
いつのまにか珊瑚さんのお手伝いをするようになり……。
カレーや中華やお鮨など、
神保町の美味しい食と心温まる人情と本の魅力が一杯つまった幸せな物語。