「あひる」今村夏子
初読みの作家さん。
最低限の言葉で綴られていて読者にイメージさせて完成する、
そんな作品集。
決して未完成という意味ではありません。
「あひる」は子どもと動物がでてくるのに決して明るくない。
ごく普通にふるまう子どもたちの
言動の裏を読みたくなってしまう。
子どもに妙に気を遣う、
でもちょっと嬉しいと思ってる夫婦の裏も読みたくなってしまう。
「おばあちゃんの家」も「森の兄妹」も
ただただ、朗らかなだけの子ども時代ってないかもなぁ、と思った。
でも、それが、それぞれの日常なんだよね。
言葉は本当に少ない。
それだけに、軽く読むか重く読むかも読み手次第。
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