
今日は血液型の話題を1つ。
日本人は、
ABO式の血液型と性格を関連付けるのが好きな民族です。
これは多分にメディアの罪が大きいのですが、
最早宗教的と言って良いほどに広まっている悪習慣であると思います。
別段、
血液型で性格を分類すること、それ自体を否定する気はありませんが、
今の日本の状況から考えると、
考えが足りない部分があるのは否めない気がします。
その一方で、
「ABO式血液型による性格の分類」に拒否反応を示す人達も、
認識が間違っているところがあり、
結果として双方の間に横たわる溝は拡大しているように思えます。
まず、
科学的見地から言える前提をはっきりさせておきたいのですが、
血液型と性格との間の相関関係の有無に関して結論は出ていない
というのが実際のところです。
理由は簡単で、
相関が有ることを示すにはたった一つの例を証明するだけで事足りますが、
相関が無いことを示すには
全ての事例について相関が無いことを証明しなければならない
からであり、それは未だなされていません。
(現実問題として無理です)
ということで、科学的見地に立った場合、現時点では
「血液型と性格の間に相関関係が無い」と証明されていないことから、
結果として
「血液型と性格の間に相関関係がある」ということを前提にして
議論を開始するところから始めなければなりません。
では、ここで改めて考えてみたいのですが、
血液型って何でしょう?
普通は、血液型と言うと
「ABO式血液型」のことを指しますが、
これは正確には
赤血球の分類の表す型の1つでしかありません。
この
「ABO式血液型」がかくも世界に広く認識されているのは、
血液凝固の主因子(つまり輸血の可否)であるからです。
しかし、赤血球の血液型は分類だけで
100種類以上あります。
比較的有名なところでは「RH±」ならばご存知な方も多いでしょう。
他には、主要なものだけで
これだけあります。
そしてこれら赤血球の血液型は、それぞれに個別に設定されています。
つまり
「ABO式4種類」×「RH式2種類」×「MN式3種類」×・・・と累積することにより、組み合わせが増加していきます。
ここで話を
血液型と性格の間の相関関係に戻します。
私は
「血液型と性格の間に相関関係がある」ということを前提にすると言い
ましたが、これは
「ABO式血液型」に限りません。
なぜならば
「ABO式血液型だけが性格に影響を与える」ということを証明
するためには、
「ABO式血液型以外の血液型が性格と相関関係が無い」と
いうことを証明しなければならなく、それは
「血液型と性格の間に相関関係
が無い」ことを証明するのと同じ程度に困難(というか無理)な命題だから
です。
とすると、
「全ての血液型について性格と相関関係がある」ということを
前提にして考えなければなりません。
具体的に計算すると、赤血球の主要な血液型についてだけで
「ABO式4種類」「RH式2種類」「MN式3種類」
「Ss型3種類」「ルイス型3種類」「ダフィ型3種類」
「キッド型3種類」「Xg型2種類」「ケル型3種類」
「ルセラン型3種類」
もあり、その累積は
35000通りにもなります。
※厳密には各血液型の偏りを盛り込まないといけませんが、面倒なので割愛します(笑)
また、生物にとって
一番重要な血液型は、実は白血球(免疫細胞)の血液型だという事実を忘れてはなりません。
白血病等の治療法の1つとして骨髄移植があります。
この骨髄移植のときに重要となるのが白血球の血液型であり、
血液型が合わないと白血球が身体の組織を攻撃してしまいます。
この白血球の血液型は、言わば個々人を識別する血液型であり、
その重要度は赤血球の血液型に優先します。
なので、骨髄移植を受けた人はABO式血液型を含め、
赤血球の血液型の全てのが変化することになります。
そして、この白血球の血液型の組み合わせは
数千~数万存在することが知られています。
(だから骨髄バンクが必要になるわけです)
ということは、
「赤血球の血液型の組み合わせ35000通り」
「白血球の血液型の組み合わせの最小見積もり数千」の組み合わせということで、人の血液型は少なくとも
3500万通りの
組み合わせはあると言えるでしょう。
つまり、
人の血液型と性格との間に相関関係があるとすれば、少なくとも
3500万通りの性格の組み合わせ
が存在することを意味します。
・・・
という感じで、色々と難しく書いてきましたが、
要するに簡単に言うと、
ABO式血液型だけで人の性格を分類することの虚しさ
を数字として実感して欲しかっただけなんです。
また、その点においては、
「血液型と性格との間に相関関係はほとんど無い」
と言ってしまって良いかも知れません。
しかし、それを
科学的に証明することが困難なのも事実ですけれどね(笑)
最後に蛇足情報を一つ。
血液型や遺伝子どころかDNAの全てが同じである
一卵性双生児の場合
ですら、
同じ性格になる確率はそんなに高く無いです。
10年前に読んだ本(人体Ⅲ-遺伝子)によれば、人の性格を決定する因子
とその寄与率は次のようになります。
1.遺伝因子 1/3
2.発生因子 1/3
3.成長因子 1/3
「1.遺伝因子」
言わずもがなですね、一卵性双生児の場合はこれが同一となります。
「2.発生因子」
これは母親の子宮内での成長のことを指し、一卵性双生児ですら同じ
位置で成長することはできないことから、同一条件は存在しません。
「3.成長因子」
これは生まれてからの成長環境のことです。
まぁ結論としては、酒の席とか皆で盛り上がっている場以外で
「あなた血液型何?」
とか頻繁に聞くのは控えましょうってことで(笑)
私も、飲みとかで聞かれることに抵抗はありませんが、
素面のときに真面目に聞かれたりすると、
結構悲しいです(笑)
<今日の一言>
マイケル三部作ついに完結!!!
ちなみに私は第一作目がダントツで好きです。
いやはやなんとも・・・