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星月夜に逢えたら

[hoshizukiyo ni aetara] 古都散策や仏像、文楽、DEAN FUJIOKAさんのことなどを・・・。 

MIHO MUSEUMで「若冲ワンダーランド」

2009-09-05 | ミュージアム・企画展
伊藤若冲の初公開屏風が見られる「若冲ワンダーランド」。
滋賀県のMIHO MUSEUMで12月13日まで開催中です。
初公開されているのは昨年夏に発見された『象と鯨図屏風』。
展示替えも入れると100点以上の作品が見られるようです。

ていうか、ここは美術館そのものも見てみたいんですけど。
しかし地図を見てみたら、ちと遠そう。フニャ~。

MIHO MUSEUM 秋季特別展「若冲ワンダーランド」
期間:9月1日(火)~12月13日(日)
入館料:大人 1000円 高大生 800円 小中生 300円
開館時間:午前10時~午後5時(入館は午後4時まで)


●MIHO MUSEUM
トップページはこちら
「若冲ワンダーランド」ポスターはこちら  
 展示リストはこちら
「象と鯨図屏風」初公開のニュースはこちら


「プライスコレクション 若冲と江戸絵画展」に行きました(このブログ内の関連記事)
相国寺の『若冲展 』に行ってきました(このブログ内の関連記事)
若冲ゆかりの石峰寺へ(このブログ内の関連記事)


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KUSAMA'S ROOM:「草間彌生 増殖する部屋」

2009-08-31 | ミュージアム・企画展
案内DMをいただいたので行ってきました。



薄暗い部屋いっぱいに浮遊するカラフルな蛍光色の水玉。
自分の皮膚にまでドットがついてしまったんじゃないかと、思わず確かめて
しまいましたよ。
写真ではわからない、足を踏み入れて初めてわかる感覚。
草間彌生さんの世界に、しばし浸れます。
もう一つの展示ブースには鏡を使った作品も!
まさに増殖だぁ~♪


(↑ 撮影は許可を頂きました。紹介用に小さめに掲載しておきます。)

60年代からオリジナリティあふれる水玉宇宙を表現し続けてきた草間さん
の新しいインスタレーションを体感できるのは、大阪・南船場にオープン
したアートスペース「Six」で。
川久保玲さんが構成した空間だそうです。
「草間彌生 増殖する部屋」は11月8日(土)まで。入場無料。

●「Six」
大阪市中央区南船場3-12-22 心斎橋フジビル2F
(御堂筋線「心斎橋」駅すぐ
コム・デ・ギャルソンのショップの右隣り。ビルのエレベーターで2階へ)
TEL:06-6258-3315  12:00~19:00
●草間彌生さんの情報はこちら
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唐招提寺のトルソーに会いに♪

2009-04-26 | ミュージアム・企画展
最近3文字病に取りつかれています(笑)。
帰宅して、PCに向かい3文字入力しただけで眠くなるんです~。
こまったナァ。



というワケで、昨日は久しぶりの奈良でした。
奈良へは去年の秋に興福寺の南円堂が公開された時に訪れて以来。
(ついでに阿修羅くんと八部衆にも会いに行った日。)

今回の目的は、奈良国立博物館で開催中の「国宝 鑑真和上展」
もちろん、メインはポスターにも使われている鑑真和上坐像なのですが、
展示会場の順路では、いきなり国宝6体がドーン!とお出迎え。
ピンスポを浴びてなまめかしい梵天立像、帝釈天立像。さらに、奈良時代
らしい太~い大腿部にデカ頭の迫力ある四天王立像。
うう。ガラスケースにも入らず、どこからでもオレを見てくれ、と言わん
ばかりの潔さ、隙のなさに敬服してしまいます。

さてと、この先も興味あるのは、やはり仏像ナリ。
しかし、ここでは誰も仏像の前で手を合わす人はいないね、同じものを
お寺で見れば皆拝むのに、展示された途端に美術品扱い・・・などと家人
と話しながら通路を歩いて別室へ。

すると・・・あっ!いるよ、いたはるよ、手を合わせている人が♪
目の前には鑑真和上坐像。
日本最古にして最高の肖像彫刻、と書かれた解説まで添えられて。
たぶん、お寺の中で見るとここまでリアルには見えないと思うんですよね。
特にこの特別展では絶妙のライティングのせいで、目の見えない鑑真和上
のお顔がとても柔和で、優しげで、今にも口をききそうな感じ。
5回の渡航に失敗し、弟子たちを失っただけでなく、自分自身失明までし
て、ようやく6回目に日本にたどり着き、仏教を広めるにいたったという
激しいエピソードを重ね合わせてこの坐像を見ると、思わず手を合わせた
くなる気持ち、わかりますって。

さらに奥へ進むと、ああ、これが唐招提寺だよ、という仏像の部屋に。
そのうちの2体が、伝獅子吼菩薩立像、伝衆宝王菩薩立像
どちらも顔の一部が損傷し、肘から先がないという形ながら、つい見とれ
てしまうのは、その口元が魅力的だったり、肉感的でおおらかな立ち姿に
やすらぎを感じてしまうからでしょうか。

そして、今回もっとも印象に残ったのが如来形立像(にょらいぎょうりゅ
うぞう)。手の先、足の先はもとより、首から上がないんですね。
だから仏像じゃなく、如来形。
「唐招提寺のトルソー」と呼ばれる由縁ですね。
これも、一度はお寺で見ているはずなのに、こうして間近に見るとライ
ティングのせいもあり、かなり強烈なインパクトを感じました。
やや前のめり気味に見える上体、美しくそった胸。背中のカーブ、前から
見ても横から見てもくびれた腰、流れるような衣紋・・・。
明らかに前の2体とは違う体のライン。
これらがカンペキな姿なら重要文化財じゃなく国宝指定なのでしょうけど、
こと如来形立像に限っていえば、この姿だからこそかきたてられるロマン
のようなものを感じます。見れば見るほど、びゅうてぃふぉ~♪
ふとルーヴル美術館にあるサモトラケのニケを思い出しました。

写真パネル展示のなかに「隅鬼」をめっけ♪
これは金堂の軒の隅を支える「鬼」。本当に鬼の姿なんです。
唐招提寺の修理解体中の現場に展示されていた現物を前に見たのですが、
建造物の支柱(?)にこんな発想があることにビックリ。思わずニヤリ
としたものでした。

ぜひ唐招提寺のトルソーに会いに「国宝 鑑真和上展」へ。
おすすめです♪ 平常展も見応えあり!

●「国宝 鑑真和上展」 5月24日(日)まで
場所:奈良国立博物館
  TEL 0742-22-7771



↑これは近鉄奈良駅方面にあるコーヒー&グリル「PINOCCHIO」のガトー・
ショコラ。奈良に行ったときによく立ち寄るお店です。
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東京国立博物館と歌舞伎座に行ってきました。

2008-08-13 | ミュージアム・企画展

一泊二日で今夜戻りました。
東京は涼しい、涼しい、と言いながら日傘もささず歩いていたら、なんかお肌が
ヒリヒリするんですけど~。


13日。東京国立博物館の特別展「対決-巨匠たちの日本美術」は、最後の追い
込みというのか、駆け込み観賞する人々で朝から30分待ち状態。
今まで見たことある作品も、違う切り口で再会すると新鮮な見方ができたり。
人混みの中でしたが、見応えのある対決でお腹いっぱいになりました。
若冲がやっぱり好きだな~、とかイロイロありますが、直接対決で一番ワクワ
クしたのが、俵屋宗達と尾形光琳の「風神雷神図屏風」。この二つの本物を並
べて展示したのを見たのはこれが初めて。
雑誌などで個別に見ると、いったいどっちがどっちやねん! と思っていました
が、もうわかるもんねー(笑)。
最近の研究で、光琳は宗達の「風神雷神図屏風」を写し描きしたことがわかっ
ているそう。でも、絵全体のトリミングとか雲の色を変えたりして、光琳オリ
ジナルの解釈部分もあるとか。
ミュージアムショップでは整理券を持った人たちが長蛇の列。
何事かと思えば、尾形光琳の風神雷神図屏風のBE@RBRICK(ベアブリック)の
販売初日でした。
ムム。お江戸ではこんなものまでベアブリックにしてしまうのか~。
●「対決-巨匠たちの日本美術」は17日(日)まで

さて。
私が歌舞伎を観るようになった直接のきっかけは、勘三郎さんと野田さんのコラ
ラボ「野田版・研辰の討たれ」でした。
これがなければ、歌舞伎に出会うのがもっと遅くなっていたと思うし、というか
未だに歌舞伎を観てはいないかも、と考えるとキュンとなる。
そんなお二人の新作だからと12日夜、応援モード携え劇場に出かけたのですが・・・。


うーん。こんなハズでは。
今回は書くのがツライなあ~。八月納涼大歌舞伎「野田版 愛陀姫」。
パロディとして面白かった部分や、ディテールについては書けると思いますが。
ただお芝居としては、少なくとも私は楽しめなかった。
絵本で予習したのが裏目に出たかも。
勢いでこれ以上ヘンなことを書いてしまわないよう(苦笑)、つづきは後日!
一つだけ。
12日夜、終演後にすぐ幕が開いたので、カーテンコール? と思ったら観客の
拍手を制止して勘三郎さんから説明が!
「お詫びがございます。せりが故障しまして・・・」。
よくわからなかったけれど、どうやら最後の場でせりが下がるのができなくて、
歩いて下りてきたとかナントカ・・・。
そんなコトも含めて、関西人としては<元とれてな~い>感いっぱいで帰って
きた今回の観劇。モヤモヤ~。

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カステラのレシピから暗殺現場まで、龍馬展。

2008-08-10 | ミュージアム・企画展

NHKの大河ドラマでは2年後ですが・・・。
昨日、京都国立博物館の特集陳列「坂本龍馬」に行ってきました。
これは特別展ではなく、平常展示館のほう。
博物館の無料観覧日だった昨日(第2土曜日)はタダで入館でき、ゆったりと見
ることができました。
お墓と霊山歴史館には何度か行っているのですが、坂本龍馬記念館にはまだ行っ
たことがなく、まとまった資料を見たのはこれが初めて。
特に手紙の内容やその言葉使いが面白くて。しかも長い!
もしもいまこの時代に龍馬が生きていたとしたら、夥しい数のメールをこまめに
やりとりしてるんだろうなあ~、なんてアホなことを思ってしまいました。



展示物の詳細はこちらの【主な展示作品】参照。

印象に残っている展示物としては・・・・・・
・龍馬とその周辺の人々の書簡。
千葉佐那子の人柄について書いたもの、おりょうへの手紙、桂小五郎とのやりと
り、新婚旅行で行った霧島登山について絵と注釈付きで紹介した手紙、小松帯刀
からの資金援助について書いた手紙、有名な一文「日本を今一度、せんたくした
く候」が書かれた手紙など。また、今回が初公開の手紙も!
・龍馬の遺品(銘吉行の刀、財布、海獣葡萄鏡 ほか)
・海援隊日史秘記(カステラのレシピまで書いてあった♪)
・竜馬暗殺現場の資料
・関連の幕末の資料(写真、旗、絵など)
なかには重要文化財に指定されたものもあるんですね。

竜馬と中岡慎太郎が暗殺されたのは近江屋の2階。その現場にあった血染めの掛
軸(梅椿図)と屏風も現物が展示されていました。飛び散った血痕に時間がたっ
た今もやはり生々しいものを感じました。

幕末資料の中には鳥羽戦争を描いた絵巻があり、新選組の隊名と隊志たちの様子
がはっきりと描かれていて、これも興味深く拝見しました。
1階の売店で関連書籍、写真の印刷物、書簡の縮小レプリカなどが買えます。

●特集陳列「坂本龍馬」
会期:8月31日(日)まで。
会場:京都国立博物館(平常展示館)
観覧料:一般 500円(次回の平常展示無料観覧日は8月23日。)

京都国立博物館 公式サイトはこちら

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四日間限定の遊廓、東學墨画展「天妖」。

2008-06-14 | ミュージアム・企画展

いつもなら「行ってきました」の事後報告だけど。
今回は四日間限定だし、グズグズしているうちに終わってしまうから。


アートディレクターにして絵師の東學さんの墨画展。
2007年にPARCO出版から刊行された墨画集『天妖』を記念しての開催です。
画集の原画30数点のほか、秋にオープンする『MEGU』ロンドン店に向けた
新作“花魁シリーズ”を日本初公開。それにTVに登場した作品も。
『MEGU』とはあの森田恭通氏プロデュースのジャパニーズダイニングのこと。

舞台やTVの宣伝美術をたくさん手がけてこられただけあって、この展覧会に
メッセージを寄せている面々がステキ。
(秋本奈緒美、佐々木蔵之助、佐渡裕、笑福亭鶴瓶、鈴木杏、中村中、生瀬勝久、
中村橋之助、羽野晶紀、坂東三津五郎、古田新太、わかぎゑふ、渡辺いっけい)

●東學墨画展「天妖」
日程 : 6月26日(木)~ 29日(日) 11:00 ~ 21:00
入場料 : 無料
場 所 : HEP HALL

●詳細はこちらで
東學墨画展「天妖」 公式サイト
HEP HALL イベントスケジュール
インタビュー

(※上記画像はHEP HALLのサイトより)
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池田文庫「片岡愛之助の代々」に行ってきました 

2008-05-06 | ミュージアム・企画展

4月下旬の日曜日。午後の観劇前にちょっと立ち寄ってみました。
池田文庫を訪れたのは今回が初めて。
阪急池田駅界隈では逸翁美術館と並んで、逸翁(小林一三翁の雅号)ゆかりの資
料館として知られている施設だそう。
敷地内には昭和35年に逸翁邸から移築した茶室もあり、横からアプローチしてみ
たら資料館というよりも、お庭のある大きなお家という風情でした。


●第75回展示「片岡愛之助の代々」ー歌舞伎資料のいろいろー
展示会場に入ると、いきなり当代の愛之助さんのメッセージ映像がお出迎え♪
目線が合ってしまいドキドキ・・・。展示品を見ている間じゅう、この声がエン
ドレスで聴こえています(笑)。
その反対側に代々関係略系図があるのですが、どの代にも「仁左衛門」「愛之助」
という名前があるのでちょっと混乱してしまいました(笑)。
(※略系図のプリントアウトが入り口に置いてあるので、持ち帰ってゆっくり悩
みましょう。笑。)
今回の展示は初代から5代目まで代々の資料。
当代の展示品も併せると総点数は114点。
各代ごとに襲名前の名前から、代表的な役名、当時の活躍ぶりを伝える資料等が
並べられています。ちなみに初代は江戸時代後期の人で、5代目までの愛之助は
女形だったようです。
替え紋って自由に作れるんでしょうか。たとえば5代目のは「丸に二引き」にち
いさく「愛」の字が描かれてあって、インパクト大でした(笑)。

池田文庫ならではの展示品といえるのが、上方歌舞伎の役者絵と絵看板。
そうなんですよね。ふつう浮世絵展などで見られる絵は團十郎とか幸四郎とか、
つまり江戸の役者ばかり。上方の役者絵はきっとかなり珍しいんでしょうね。
(池田文庫の上方役者絵コレクションは約7,000枚で、世界一だそう。)
絵師の名前では「歌川芳滝」が多かったように思います。
また、一部ですが、舞台の音声も聴けるようになっています。(「弥作の鎌腹」
という大正時代のレコード。弥作女房の声が4代目。)
5代目の資料になると、さすがに番付も写真入り。役者少年の部に、中村扇雀
(二代目鴈治郎)、片岡千代之助(十三代目仁左衛門)の顔写真がありました。

当代の愛之助さんの資料では平成若衆歌舞伎第1~4弾のポスター、六代目襲名
披露時の品々等。若衆歌舞伎は私はまったく未見なので、ポスターを見られたの
はラッキーでした。
襲名披露関係といえば、十三代目仁左衛門さんのお名前につい目がいってしまい
ます。たとえば、扇面に描かれた十三代目による駒の絵とか、番付に掲載された
挨拶の言葉など。
その挨拶文の一部を書き写してきたのがこれ。
「・・・将来は上方歌舞伎の伝統を受け継ぐ一かどの俳優ともなることができま
すよう皆様のご指導、ご引き立てを切にお願い申し上げる次第でございます。
平成四年一月吉日 片岡仁左衛門」

代々の愛之助の一人としてしっかり名前を刻む当代の愛之助さん。
数々の展示品を見ながら、名前とか芸とか、受け継いだものを絶やすことなく次
へと渡していくことの大変さと大切さをおぼろげながらも感じることができたコ
レクションでした。

●第75回展示「片岡愛之助の代々」ー歌舞伎資料のいろいろー
開催期間  5月25日(日)まで。17日(土)は休館。月曜・第1水曜休館。
開館時間  9:30~17:00(入館は16:30まで)
観 覧 料  200円

詳細はこちら


講演会 「愛之助」とわたし(1)(このブログ内の関連記事)
講演会 「愛之助」とわたし(2)(このブログ内の関連記事)

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特別展「美麗 院政期の絵画」に行きました

2007-09-29 | ミュージアム・企画展

お寺を一つ一つ見て回り、国宝や重文を眺めるのも楽しいけれど、そういう
のを集めてこれでもかと見せてくれる力の入った企画展、ありがたいです。


奈良国立博物館で開催中の特別展「美麗 院政期の絵画」
出陳品一覧はこちらこちらに。
こんなに素晴しい作品がテンコ盛りなのに、私が行った日は入場客はスカス
カ。おかげさまでゆったり堪能できましたけど。
見てない人、あーもったいない!(笑)
ちなみに、125件のうち国宝49件、重要文化財57件だそうです。

時代でいえば、院政期だから白河院や鳥羽院などの生きた時代、つまり平安時
代後期から鎌倉時代初期の頃。その頃に製作された絵画は院や女院の美意識が
入ってくるため、見た目にも美しいものが多いそう。
第一章「美麗のほとけ」、第二章「説話絵と装飾経」、第三章「絵巻物の世界」、
第四章「白描の絵画」、第五章「藤末鎌初のほとけ」というのが展示の構成。
個人的に特に印象に残ったものをあげてみると・・・。

第一章「美麗のほとけ」
国宝「孔雀明王像」(東京国立博物館)は、鳥羽上皇が制作に関わったとされ
る、美麗な仏画の代表作。
ボストン美術館の仏画「馬頭観音像」も里帰り中。スバラシイ! そのまま日本
にあれば間違いなく国宝になっていたのでしょうね。
奈良・談山神社の重文「大威徳明王像」など、明王像の絵もイロイロ。
仏像では京都・浄瑠璃寺の国宝、四天王寺像の「増長天」。力強くて形が奇麗。
奈良・興福寺の国宝「板彫十二神将立像」からは波夷羅、迷企羅が。ユーモラ
スな形に目が釘付け。ここにない分が階下の平常展にあったのですが、伐折羅
なんてまるでボディビルダーのポーズ! なんて微笑ましいんだ~♪

第二章「説話絵と装飾経」
ここは入ってすぐの展示品に人がいっぱい~!!
国宝の「扇面法華経冊子〈法華経巻第一・観普賢経〉」(大阪・四天王寺)が
奇麗! お経の下に絵が描いてあるんだけど、すご~く凝ってる~♪
清盛が命じて書平家一門に書かせたという、国宝「平家納経」(広島・厳島神
社)も美しい! これ、現地の宝物殿でも見られなかったよ~(笑)。
地獄草紙、病草紙、餓鬼草紙は大絵巻展でも見たけれど、辟邪絵は初めて。疫
鬼を懲らしめ退散させる善神を表した絵、だそう。ええなあ、辟邪絵。奈良国
立博物館所蔵の国宝ですね。
ちなみに入場券の絵は77番、この辟邪絵の毘沙門天です。実物はちっちゃいの!
(ネットでは毘沙門天の拡大は見られません。)

第三章「絵巻物の世界」
順路の後半にさしかかった頃、エッ!?とビックリ。
だって、その前に立つまでぜーんぜん知らなかったんですよー。
国宝「判大納言絵巻(上巻)」(出光美術館)がなにげに置いてある!!!
国宝「信貴山縁起絵巻(飛倉巻・尼公巻)」(奈良・朝護孫子寺)もある。
顔を近づけてよく見るとやっぱり描き込みが緻密だ、面白い~♪
来るよ! あるよ! と宣伝しない、このなにげなさが奈良なんでしょうか。
「紫式部日記絵巻」(大阪・藤田美術館=国宝、個人=重文)もよかったなー。

第四章「白描の絵画」
白描というのは彩色を施さない墨線のみで描く技法のことで、白描図像をこれ
だけまとまった形で見たのは初めて。興味をひいたのは絵に引出し線がついて
いて説明文が書かれたもの。(絵仏師たちがこんなふうに書いて伝えていった
のかな? ナンテ想像してみました。)

第五章「藤末鎌初のほとけ」
重文の「不動明王二童子像」(兵庫・瑠璃寺)、同じく重文の「大威徳明王像」
(京都・醍醐寺)などがここに。明王像、なんか好きです。
像に乗った普賢菩薩もいろいろありましたが、ネット上で見られるのは重文の
普賢十羅刹女像」(個人)。

ついでに、仏像がたくさん展示されている平常展のほうも合わせて見たので、
もう大満足! おなかいっぱいの奈良国立博物館でした。

特別展「美麗 院政期の絵画」は9月30日まで。奈良国立博物館にて。
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ナスカ展に行ってきました

2007-09-13 | ミュージアム・企画展

先週末、京都文化博物館で開催中の「世界遺産 ナスカ展 地上絵の創造者たち」
に行ってきました。
といっても、ペルーから地上絵を持ってきてるワケじゃなかったーーーっ(笑)。
アタリマエです!!



紀元前100年~紀元7世紀頃、現在のペルー共和国の南海岸地方に栄えたナスカ文化。
地上絵が描かれた頃に栄えたナスカ文化や、その前身であるパラカス文化の出土品な
ど彼らが遺した物を通じて、当時のナスカの人々が信じてきた世界を感じてみよう、
というもの。

第1部 ナスカ - 砂漠からのメッセージ -
ナスカの地上絵のモチーフになっているやサル、シャチ、クモ、コンドル、爬虫類、
怪鳥などが、生活に身近な土器や織物等にも描かれていて、その絵がまたカッワイイ
というかヒジョーに愛嬌あるんだよね~♪
展示品のなかにはドキッとするもの・・・たとえば、子供のミイラや、人工的に変形
させた手術痕がある頭蓋骨なんかもありました。
そういう一連の世界をまとめて見せられると、地上絵も宇宙人が描いたものじゃなく、
やっぱり人間が描いたものなんだろうな、なんて思えるのですが。
第2部 地上絵の謎
私、カン違いしてました。あのデッカイ地上絵は大地にペイントのように描かれたも
のではなく、石ころだらけの地面からその部分だけ石を取り除いて、本来の大地の色
を見せたものだったんですね。絵のラインは浅~く掘った溝みたいなカンジ。だから
消えないワケか~。ほんの一部だけですが、現地の地面を再現展示してありました。
楽しかったのは、空撮映像を使った地上絵のヴァーチャル見学体験。
ゆっくり空から眺めたあと、そのままグッと地上絵に接近して着地。これが気持ち
イイ!! そんなとこ一生行けない自信があるから、もうこれで行ったつもり!

それで、あの絵はいったい誰がどんな目的で描いたものか・・・ってことですが。
宇宙人が描いたのに決まってるやんっ!!
と断言したい人はたぶん、ここに行かないほうが残りの人生楽しいです。
まだナゾであるとしながらも、ナレーションで語られていたリ写真を見たりしている
うちに、どうやら水に関係があるらしい、という仮説に導かれていくんだよね~。
ナスカの地上絵が全部一筆書きなのはなぜか・・・とかね。
うーん、言いたいけど、これ以上はお芝居でいうネタバレになるので言わない!!(笑)
興味のある人はご自分でナスカ展へ。

展覧会は今月24日(月・祝)まで。
博物館のサイトから割引引換券がプリントアウトできます!
京都のあとは山梨県、熊本県へ。

●リンク
「世界遺産 ナスカ展 地上絵の創造者たち」公式サイト
展示品の詳細がネットで見られます。

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田中泯さんの写真展

2007-06-04 | ミュージアム・企画展

自宅のモデムが壊れたままでネット接続もメールチェックもできなくて不便です。
この土日にチケット先行がなくてヨカッタ。
ってことで、この更新はとりあえず某所から。

土曜日、神戸の海文堂書店でやっていた田中泯さんの写真展に立ち寄ってみま
した。写真集『田中泯 海やまのあひだ』の宣伝のための写真展。
土曜日の午後7時から泯さんのサイン会もありました。
(サイン会の様子がこちらに。)
なお、撮影した岡田正人さんは30年にわたって田中泯さんのパフォーマンスを撮
り続けましたが、すでに昨年故人となられたそうです。

泯さん。最近は、たそがれ清兵衛やメゾン・ド・ヒミコなどで俳優としても活躍
されていますが、本当はダンサーですもんね。肉体そのものが普通の人じゃない
ですから。そんな人が何をしていても目を引くのは当たり前だと思うのですが、
今回見た写真は撮影された場所も気になるポイントでした。

たとえば・・・
山で木とツーショットで写ってる泯さん、顔に泥を塗っています。
こうしてみると人間の顔って、皺とか彫りがほとんど木の皮とオンナジ感じ。
それから大量のゴミの上に裸でうずくまる泯さん、ちょっと衝撃。
露出している肌が妙にナマナマしいです。
生きているゴミ、と書いて「生ゴミ」と読むのね・・・などと、人間の体について
思ってみたり。
東尋坊の闇の海で弓の形になって裸で踊る姿は、まるで死者とダンスしているよ
うに見えてドキッ。
(うっ、ほんまにナンチュウ感想や・・・)

海文堂書店の写真展は終了しましたが、写真集の一部が工作社のサイトで見られ
ます。この写真展は巡回しているようですので、これからもきっとどこかで見ら
れるんじゃないでしょうか。(テキトーな言い方ですが。)

私は行けなかったのですが、日曜日には神戸の須磨海岸で泯さんの即興踊りがあっ
たんですよね。「田中泯場踊り in 須磨海岸」がそれです。
ン十年昔、会社の上司が泯さんのライブを見てきて「すごかった~」とコーフン
していたのを思い出しました。去年も須磨で即興踊りをされたそうなので、来年も
また神戸で見られることを願っています。

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相国寺の『若冲展 』に行ってきました

2007-05-24 | ミュージアム・企画展

先週の土曜日、京都の相国寺で開催中の『若冲展』に行きました。
若冲ゆかりの相国寺、その承天閣美術館で代表作が一堂に会するというので、
ぜひ見ておきたいと思ったんです。が、スゴイ人出でビックリ!








先日のTV放送で、脳科学者の茂木健一郎さんが『若冲展』の絵を眺めていまし
たが、土日だとたぶん、あんなふうには見られません・・・。
あの第二展示室は今回の目玉である「釈迦三尊像」3幅と宮内庁三の丸尚蔵館
所蔵の「動植綵絵」30幅が集結した部屋で、美術館の中で最も混み合う場所。
ハッキリ言って絵の下半分は人の頭で隠れ、見えるのは上半分だけ!
しかも、最前列の人がなかなか動かないっ(汗)。
これから行かれる人はそれでもめげず、できるだけ前に行って人と人の隙間か
ら頭を突っ込んで(笑)ぜひ上から下まで凝視するよう頑張って頂きたく。
間近に見ると、他人がそこから動けない理由がなおさらよ~くわかります(笑)。
(こちらの<パノラマプレビュー>で展示の様子が見られます。※もう見られません)

まず、美術館に入ってすぐの第一展示室。
ここでは、水墨画の「鹿苑寺大書院障壁画」が見られます。
丹念に彩色された絵と違い、こちらは若冲らしい線の面白さが味わえる絵が多
く、筆が走っている感じがします。
私が最初好きになったのが鶏の水墨画なので、この部屋だけでもかなり満足。
若冲が描くと竹の葉や木までも独創性があるんですね。墨の濃淡だけの世界な
のに、見ていて全然飽きることがないです。
「月夜芭蕉図」の前に来てちょっとウルウル。一度見たあと再び戻ってまた見
てしまいました。葉擦れの音が聞こえてきそうな大ぶりの芭蕉の葉と、真円に
近い月・・・。
傍らには、鹿苑寺におさまった本来のこの絵の姿が写真展示されていました。

再び待たされること約15分。
いよいよ第二展示室の色彩あふれる部屋へ。
前述の茂木さんによれば「動植綵絵」には若冲の世界観がよく出ているとか。
相国寺の管長さんもこれらの絵は仏画である、と語っておられました。
雁が真っ逆さまに下降していく「芦雁図」にドキッとしたり、喰う者と喰われ
る者として虫類と植物を描いた「池辺群虫図」に魅入ってしまったり、描かれ
ている絵の題材にはヒジョウに惹かれるものがあります。
でも、まず最初に目をひくのはやはりその色づかいではないでしょうか。
クラクラするような多色使い。目に飛び込んでくる発色の素晴しさ。
色がのっているというのか、とにかく高価な絵の具をふんだんに使って描かれ
ていることが素人目にもすぐにわかります。
それに加えて、動物の毛1本1本まで描き込んでゆく緻密な画法。
裏彩色をほどこして描いた白鳳や孔雀の絵は、羽の模様が白く細かく浮き出て
いるように見えて、その繊細さにうっとり。1点1点目を凝らして、気になる
部分をアップで見ていると、しばし不思議な小宇宙に入り込んでしまいます。
はあ~~~~~~。ため息 ♪♪♪
「釈迦三尊像」は模写なのですが、そのお手本となった絵自体がすでに古さの
ために本来の色を失っていたそう。それを研究し、想像しながら補って若冲が
仕上げた極彩色の絵。画名を売るためではなく、家族と自分のお墓のあるこの
お寺にずっと置いてもらいたいという思いから相国寺に寄進したのだそうです。
(※相国寺の大典禅師は、若冲の才能をいち早く見出した人。)

この「若冲展」には「釈迦三尊像と動植綵絵120年ぶりの再会」というサブタイ
トルがついています。
両方とも、若冲が相国寺に寄進したものだったそうですが、廃仏毀釈の混乱の
最中、宮内庁が「動植綵絵」を全部買い上げることで相国寺を救ったのだとか。
若冲の最高傑作とされる作品が散逸したりせず、素晴しい保存状態のまま再び
相国寺に里帰りし、いま「釈迦三尊像」とともに見られたことに感謝したい気
持ちになりました。
そうそう。今回の「動植綵絵」の中には、2000年の京都国立博物館の展観でも
見られなかった絵がまだまだありました。去年のブライスコレクションに続き、
今回も見られてほんとによかった~。

この展覧会の図録(2500円なり)は2000年の図録とともに、ときどき出して
は眺めることになりそうです。

会期:2007年5月13日(日)~ 6月3日(日)
開館時間:午前10時 ~ 午後5時(入館は午後4時半まで)
観覧料:一般(当日券)1,500円
(探せば、前売券が入手できると思います。)

●MBSの関連番組
「美の京都遺産」(前編) 5月27日(日) 6:15~6:30
「美の京都遺産」(後編) 6月3日(日) 6:15~6:30


「若冲展」をTV放送で!(このブログ内の関連記事)
「プライスコレクション 若冲と江戸絵画展」に行きました(このブログ内の関連記事)

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「若冲展」をTV放送で!

2007-05-20 | ミュージアム・企画展

昨年の10月に続いて、昨日またまた伊藤若冲の絵を観に行ってきました。
しかし、今回はとんでもないことが。
ジャクチュウ、お前もか!(笑) あろうことか、入場制限のため40分待ちだよ~。
でも、並んだ甲斐はありました。
私なんかのレポよりも、関西の人はぜひぜひ今夜24:30~25:30にMBSで放送される
「若冲降臨。増殖する細胞」を見てくださいね~。

<追記>
MBSでは下記の番組でも関連の放送があります。
「美の京都遺産」(前編) 5月27日(日) 6:15~6:30
「美の京都遺産」(後編) 6月3日(日) 6:15~6:30

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新春特別展覧会「京都御所障壁画」に行きました

2007-02-11 | ミュージアム・企画展

定期的に<京都>を体に注入したくなる体質です(笑)。
ということで、本日向かったのは国立京都博物館。
新春特別展覧会「京都御所障壁画」が開催されていました。


ふだんは見られない京都御所の貴重な襖絵が約200面。いわば19世紀の京都
画壇のタイムカプセルのようなものだそう。
さすがに保存状態がいいのか、今回見られたのは色彩のきれいさを実感する
絵が多かったです。
私が好きだなと思ったのはフライヤーやチケットに使用されている鳳凰の絵、
狩野永岳(かのうえいがく)筆になる「桐竹鳳凰図」です。左には飛翔する
鳳凰が、右には立っている鳳凰が描かれているのですが、青の色がほんとに
鮮やか。鳳凰が穏やかな目をしているのもいいなと思いました。
もう一つは、それとは対照的に色数の少ない作品、岸連山による「芦二雁図」。
ほとんど茶系の濃淡だけで雁が描かれているのですが、雁の群れが右から左
に向かってポーズを変えていき、絵の真ん中あたりで飛翔しているんですね。
静かな中にも動きがあり、好きな絵だなと思いました。
ただ、こういうのを見るにつけ思うのは、襖絵は大広間の畳のある部屋で見
るために描かれたもの。その場所の採光や部屋の奥行きがあってこそ味わえ
るものなんだなあということ。もちろん、貴重な絵が見られる機会が増える
のはいいことなんですけどね。

常設展のほうも久しぶりにのぞいてみたら、ずいぶん衣替えされていました。
私には企画展よりもこちらの方が見応えがあったかも(問題発言?)。
その一つが、高台寺の蒔絵。
丹念に描き込まれた蒔絵や、細かい手仕事による螺鈿をほどこした大小のた
くさんの箱が展示されていて、じっと見入ってしまいました。
その中に、なんだこりゃ、と思ったものが。
「文字入り蒔絵螺鈿小箱」。オルゴール箱のような小さな箱に蒔絵も螺鈿も
使われた贅沢な入れ物なんですが、そのふたの部分にアルファベットの文字
がデザインされて埋め込まれてありました。
FONASANOPEGE。
私の恋人は去ってしまった、という意味のことを頭文字だけで表したもの、
との説もあるけれど、詳細は不明だそう。
誰が何を思って埋めた文字なのか、なんともロマンチックなお話というか。
ちなみに、別の箱には「IHS」と描かれたものがあって、これはイエス
様の意味だそうです。
キリスト教文化の影響が反映されている桃山時代の美術品でした。


そして、きょうのスペシャルは昼食。
冬の京都は、やっぱり蕪蒸しでしょ♪


ときどき行く河原町のお店で、蕪蒸し付きのお弁当を注文しました。
すりおろした蕪の下から出てきたのは、甘鯛のほかに、海老、鰻、粟麩、
ゆりね、しめじ、きくらげ。
これらの具と、とろけた蕪と、わさびが口の中で溶け合って、春に近い冬
を思いっきり感じた幸せな瞬間でした~。


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「プライスコレクション 若冲と江戸絵画展」に行きました

2006-10-21 | ミュージアム・企画展

伊藤若冲の絵を久しぶりに見に、京都国立近代美術館まで出かけてきました。
「プライスコレクション 若冲と江戸絵画展」というわけで、作家としては
伊藤若冲のほか、丸山応挙、長沢芦雪、森狙仙ら上方の画家、酒井抱一、鈴
木其一ら江戸琳派の画家など多数。
全作品109点のうち若冲の作品十数点は1カ所に集めて展示されていました。






伊藤若冲は独学の画人。初めは狩野派を学び、次いで中国画を模写すること
を経て、実物写生にめざめ自己の画風を確立したのだそうです。
実家が京都・錦小路の青物問屋さんだったというのも親しみがわきます。

私が若冲の絵を初めて見たのは14年前、相国寺の承天閣美術館で。その時は
ただ、すごく好きな絵だなあ~と思っていただけなのですが。
2000年。京都国立博物館で開催された「特別展覧会 没後200年 若冲」でそ
の全貌を初めて見て、もうめちゃめちゃ感激!
展示のボリュームといい、内容といい、あれほどの充実ぶりは今となっては
奇跡に近い? とにかくありとあらゆる鶏の絵が見られたし、宮内庁三の丸
尚蔵館の所蔵品も見られたり、本当にラッキーでした。
その2000年の展覧会で、所蔵者として国内外の名だたる美術館と並び目を引
いたのが、<エツコ・ジョウ プライス コレクション>という名前。
いま開催されているコレクションのオーナーだったのですね。

今回のコレクション中、日本で一番知られている絵といえば宇多田ヒカルさん
の「SAKURAドロップス」のPVにも使われた若冲の「鳥獣花木図屏風」っ
てことになるのかもしれません。
実はこの絵を実際に見るのは今回で3度目。2000年京都が1度目で、2度目は
2004年1月に六本木の森美術館で見た「ハピネス展」。そして、今回。
「ハピネス展」の時はたしかメインビジュアルとしてポスター等にも使用され
たほどモテモテのこの絵。それほど今っぽい感覚の絵だということなのでしょう。
まるでタイルに描かれたような画法は、とても200年前の人間の発想とは思えま
せん。あ、もちろん、それだけじゃなく「紫陽花双鶏図」「群鶴図」「鶴図屏風」
「旭日雄鶏図」「雪中鴛鴦図」など、他にもいろいろあるんですけれどね。
(私なんて「鶴図屏風」の鶴と「花鳥人物図」の人物が同じような線で描かれて
いるのがなぜか嬉しかったり。笑。)

展覧会の見せ方として新鮮だったのが、酒井抱一の「十二か月花鳥図」を移り
変わる自然光で鑑賞するという展示。日本の床の間と障子を再現した室内で、
自然な状態で絵を見ることができました。ただ、私がその部屋に入ったのは午後
4時近頃。何度も行けないことを考えると、鑑賞するにはもう少し早めに行っ
たほうがよかったと思いました。
もう一つ、これはこの美術館のシステムなのかもしれませんが、今回の展示と
常設展とがクロスしているため、チケットを3カ所で見せなければならないの
はちょっとめんどうかなとも思いました。

なお、ジョー・プライスさんは美術の世界とは全く関係のない人で、若い頃か
ら日本の江戸時代の作家の絵に興味を持ち、収集を始めたそうです。美術史家
とは違う視点のせいか、見てわかりやすく楽しいコレクションでした。

展覧会は11日5日(日)まで。
入場料:一般 1,300円
※来年、九州国立博物館、愛知県美術館にも巡回するようです。

<関係リンク>
京都国立近代美術館(岡崎公園内)はこちら
展覧会のオフィシャルサイトはこちら。※現在は見られません。
ジョー・プライス氏のコメントが読めるコレクションブログはこちら。※現在は
見られません。
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「国宝判大納言絵巻展」のニュースから

2006-10-07 | ミュージアム・企画展

10/6のNHKのニュースで「判大納言絵巻」のことを取り上げていたので、ちょっと。
判大納言絵巻は平安時代の<応天門の変>について描かれたのもので、源氏物語
絵巻などとともに日本の四代絵巻の一つ。国宝でもあります。
家人がこの絵巻のファン(?)で、夏に京都国立博物館で見た「大絵巻展」に出展
されていなかったことがかなり残念だったようです。

この絵巻、所蔵する出光美術館で3年にわたり科学的調査をしていたとのこと。
つまり、「大絵巻展」のその他大勢の一つとして出展したのでは、もったいないく
らいの価値ある情報がたくさん出てきた、ということなのかも(笑)。
展覧会の詳細はこちらにあります。

金曜日のそのニュースで、ほほ~と感心したのが絵の具の話。
天皇など位の高い人の顔にだけ、輝くような色が出せる鉛入りの絵の具を使用して
いたことがわかったそう。そういう人を特に目立たせようとしたのではないか、と。
また、デジタル撮影によって16倍に拡大してみた時の絵の細密さ。1ミリにも満たな
い極細の線で美しい植物などを描いていて、かなり高水準の技術をもった絵である
ことから、日本美術のレベルの高さがわかるとのこと。
写真集で見て、ホントによく描き込まれているなあと感じたことが、そういう調査
でも裏づけられたんだと、興味のわくニュースでした。
ていうか、とにかくこの絵巻が見られるチャンスができたことがスバラシイ!
大阪の出光美術館でもぜひいつかやってほしいのですが。

「国宝判大納言絵巻展ー新たな発見、深まる謎ー」
10/7(土)~11/5(日) 東京・丸の内の出光美術館で。
公式サイトによれば、上・中・下巻あって、一部複製展示の期間もあるのでご注意!
(3巻とも実物展示になるのは、10/7~10/15、10/31~11/5 のようです。)
コメント (4)
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