学食で カレーライスを食べながら聞いた
「どうして ダングルベールを 最後にもってきたの?」
『トンボーで静かに終わりたかったから』
ふうん
それは 予想していた言葉だった
二人のバッハの 激しい曲の後に
あえて 重力に忠実な下降線を辿る鎮魂
その人は まだ 学生さん
コンサート形式の試験を
大きな舞台で 30分
雨が 僕の外出を邪魔したけれど
なかなか 無い機会だったし
ソロを しっかり聞いてみたかったから
僕は その人を ちゃんと知らなかったみたいだ
技術も構築力も そして
挑発的な挑戦力も 予想の域を はみ出していた
「ぜんぜん 音楽的にブレずに 最後まで弾いてたね」
『なんだか 途中から 楽しくなってきちゃって』
僕は ただのカレーライスなのに
その人の皿には カレーの他にハンバーグまであって
ふうん
他人から あなたはタダモノじゃないですね と言われると
僕は 「ええ 安物です タダじゃないです」と 切り返すのだけど
その人は 本当に現時点で 大きな力と 可能性を持ってる人で
タダモノでは無いことを 今日 思い知った
僕の分類の中で 舞台力 というカテゴリーがある
演奏だけでなく 舞台の上での空気を 創れる人
時々 空気だけ創れるけど 演奏がムムムな人も いるのだけれど
その人は 舞台力もある人だった
でも 入場してきた時の 歩速度と表情だけは
気になったので 偉そーに アドヴァイスをしてやった
『アモスさんだって 調律の後 舞台で歩く時 凄くフテブテしいですよ』
逆に 切返されて 僕のカレーは しょっぱくなった
『あと 1.5倍 速く歩くと 偉そうな雰囲気 なくなりますよ』
ふうん
雨の中 聴きに行って 本当によかった
そんな コンサートだった
いつか その人のゴールドベルクを 聞いてみたいな
卒演も きっと 聴きに行こう
「どうして ダングルベールを 最後にもってきたの?」
『トンボーで静かに終わりたかったから』
ふうん
それは 予想していた言葉だった
二人のバッハの 激しい曲の後に
あえて 重力に忠実な下降線を辿る鎮魂
その人は まだ 学生さん
コンサート形式の試験を
大きな舞台で 30分
雨が 僕の外出を邪魔したけれど
なかなか 無い機会だったし
ソロを しっかり聞いてみたかったから
僕は その人を ちゃんと知らなかったみたいだ
技術も構築力も そして
挑発的な挑戦力も 予想の域を はみ出していた
「ぜんぜん 音楽的にブレずに 最後まで弾いてたね」
『なんだか 途中から 楽しくなってきちゃって』
僕は ただのカレーライスなのに
その人の皿には カレーの他にハンバーグまであって
ふうん
他人から あなたはタダモノじゃないですね と言われると
僕は 「ええ 安物です タダじゃないです」と 切り返すのだけど
その人は 本当に現時点で 大きな力と 可能性を持ってる人で
タダモノでは無いことを 今日 思い知った
僕の分類の中で 舞台力 というカテゴリーがある
演奏だけでなく 舞台の上での空気を 創れる人
時々 空気だけ創れるけど 演奏がムムムな人も いるのだけれど
その人は 舞台力もある人だった
でも 入場してきた時の 歩速度と表情だけは
気になったので 偉そーに アドヴァイスをしてやった
『アモスさんだって 調律の後 舞台で歩く時 凄くフテブテしいですよ』
逆に 切返されて 僕のカレーは しょっぱくなった
『あと 1.5倍 速く歩くと 偉そうな雰囲気 なくなりますよ』
ふうん
雨の中 聴きに行って 本当によかった
そんな コンサートだった
いつか その人のゴールドベルクを 聞いてみたいな
卒演も きっと 聴きに行こう