最近、物語がお粗末な、映像でびっくりさせるだけの映画が多いなぁ・・・と思ったりします。
(そういうのも、全く見ないわけではないですが)
「宇宙戦争」も「スターウォーズ/エピソード3」も、見に行ったら、がっかりしそうな気がして行かなかった。
「スパイダーマン」とか、今度公開される「キングコング」も、遠慮したい・・・。
(でも、クリスマスには「ハリーポッター」を見るつもりのワタシ♪ 矛盾してます?)
とにかく、子供っぽくなくて、ウソくさくなくて、がっかりしない映画。
作り手が、情熱を持っていて、それでいて、冷静に厳しく映像を吟味し、計算し、練られている・・・
表現したい事、考えている事が、大人の製作者としてビターに、そして、時に痛々しく伝わって来るような映画。
そーいうのが見たいなぁ、と思って、レンタルビデオ・ショップで、あーでもない、こーでもない・・・と
ウロウロしていた。
セルフの処方箋みたいなもの。
タイトルとか、少しばかりの映画の知識とか、知名度とか・・・。その日の自分の気分とか、勘とか。
結構、こうやってウロウロしていて、素晴らしい映画や小説に巡り合えるコトってあるものだ。
とりあえず、選んでみたのがこの映画だった。タイトルは知っていたし、映画通の友人から薦められたことも
あったし・・・。
映画が始まって5秒くらい・・・すぐに、私が探していたニーズにぴったりの映画だ、と分かった。
テキサスの荒野が少し長めに映し出される・・・広大な風景だけれど、岩だらけで何もない。
憑かれたように早足で歩く、孤独な、中年の痩せた男。音楽はライ・クーダーという人の奏でるスライドギター。
これが、もう完璧に映像にマッチしている。「カッコイイ」と言うより、苦すぎる・・・という感じ。
ストーリーは淡々と、ウソっぽい感じなしで進んでいく。全体的にビターな感じなんだけど、時に温かく、
ほのかに優しく、家族愛をさらっと伝えてくれている。中年男・トラヴィスの表情も、次第に変わってゆく。
ダスティン・ホフマン+トム・クルーズの「レインマン」は、「パリ、テキサス」より後に公開された映画
だけれど、すごく構成というか、骨組みみたいな前半の部分が似ていて驚いた。
でも、どちらも名作なので、こんなに似ていると、ちょっと嬉しくなる人もいるだろう。
(怒る人もいるだろうけど・・・)
後半の展開は、「レインマン」とは全く違う。「男女」というテーマを、突き詰めたような話だった。
世界は広いので、こういう人もいるのかな・・・とも思えるし、究極の愛の形、とも思えるし。
男女によって、評価が分かれそうな気もする。
そう言えば、こんな風な別れの台詞って、一度聞いた事があって、印象に残ったのでよく覚えている。
岸本加代子と田村正和がニューヨークで恋愛する、というTVドラマだった。
井上陽水の「リバーサイド・ホテル」が使われているドラマだった、と思う。
あのドラマで、男の事がどうしようもないくらい好きだから、という理由で、岸本加代子演じる女性は、
空港で男と別れる。
ナスターシャ・キンスキーにしても、田村正和にしても、ここまで相手に思われる恋愛っていうのは、シンプルに
凄いなぁ、と思ってしまう。特に、N・キンスキーの場合、映画を見ていると、こんな女性に恋をしてしまったら、
主人公のような気持ちになっても不思議ではないよね・・・と、なぜか納得させられるから更に凄い。
それくらい、ちょっと謎めいていて、とても美しい。
ほろ苦く、人間って、時に悲しいもんだよねって伝わってくる映画だった。
現実の自分よりも、ロマンチストの自分が優先されてしまうってこと?
ラストシーンでトラヴィスが去っていく所も、悲しいんだけど、不思議な美しさが残る・・・素晴らしいシーンだと
思った。
(1984年・西ドイツ=フランス)
(そういうのも、全く見ないわけではないですが)
「宇宙戦争」も「スターウォーズ/エピソード3」も、見に行ったら、がっかりしそうな気がして行かなかった。
「スパイダーマン」とか、今度公開される「キングコング」も、遠慮したい・・・。
(でも、クリスマスには「ハリーポッター」を見るつもりのワタシ♪ 矛盾してます?)
とにかく、子供っぽくなくて、ウソくさくなくて、がっかりしない映画。
作り手が、情熱を持っていて、それでいて、冷静に厳しく映像を吟味し、計算し、練られている・・・
表現したい事、考えている事が、大人の製作者としてビターに、そして、時に痛々しく伝わって来るような映画。
そーいうのが見たいなぁ、と思って、レンタルビデオ・ショップで、あーでもない、こーでもない・・・と
ウロウロしていた。
セルフの処方箋みたいなもの。
タイトルとか、少しばかりの映画の知識とか、知名度とか・・・。その日の自分の気分とか、勘とか。
結構、こうやってウロウロしていて、素晴らしい映画や小説に巡り合えるコトってあるものだ。
とりあえず、選んでみたのがこの映画だった。タイトルは知っていたし、映画通の友人から薦められたことも
あったし・・・。
映画が始まって5秒くらい・・・すぐに、私が探していたニーズにぴったりの映画だ、と分かった。
テキサスの荒野が少し長めに映し出される・・・広大な風景だけれど、岩だらけで何もない。
憑かれたように早足で歩く、孤独な、中年の痩せた男。音楽はライ・クーダーという人の奏でるスライドギター。
これが、もう完璧に映像にマッチしている。「カッコイイ」と言うより、苦すぎる・・・という感じ。
ストーリーは淡々と、ウソっぽい感じなしで進んでいく。全体的にビターな感じなんだけど、時に温かく、
ほのかに優しく、家族愛をさらっと伝えてくれている。中年男・トラヴィスの表情も、次第に変わってゆく。
ダスティン・ホフマン+トム・クルーズの「レインマン」は、「パリ、テキサス」より後に公開された映画
だけれど、すごく構成というか、骨組みみたいな前半の部分が似ていて驚いた。
でも、どちらも名作なので、こんなに似ていると、ちょっと嬉しくなる人もいるだろう。
(怒る人もいるだろうけど・・・)
後半の展開は、「レインマン」とは全く違う。「男女」というテーマを、突き詰めたような話だった。
世界は広いので、こういう人もいるのかな・・・とも思えるし、究極の愛の形、とも思えるし。
男女によって、評価が分かれそうな気もする。
そう言えば、こんな風な別れの台詞って、一度聞いた事があって、印象に残ったのでよく覚えている。
岸本加代子と田村正和がニューヨークで恋愛する、というTVドラマだった。
井上陽水の「リバーサイド・ホテル」が使われているドラマだった、と思う。
あのドラマで、男の事がどうしようもないくらい好きだから、という理由で、岸本加代子演じる女性は、
空港で男と別れる。
ナスターシャ・キンスキーにしても、田村正和にしても、ここまで相手に思われる恋愛っていうのは、シンプルに
凄いなぁ、と思ってしまう。特に、N・キンスキーの場合、映画を見ていると、こんな女性に恋をしてしまったら、
主人公のような気持ちになっても不思議ではないよね・・・と、なぜか納得させられるから更に凄い。
それくらい、ちょっと謎めいていて、とても美しい。
ほろ苦く、人間って、時に悲しいもんだよねって伝わってくる映画だった。
現実の自分よりも、ロマンチストの自分が優先されてしまうってこと?
ラストシーンでトラヴィスが去っていく所も、悲しいんだけど、不思議な美しさが残る・・・素晴らしいシーンだと
思った。
(1984年・西ドイツ=フランス)
こちらの記事には、同感の事ばかりでとても嬉しいです。
自分は『夢の涯てまでも』でヴェンダースを知り、
テレビで『ベルリン・天使の詩』を観て完全にハマりました。と言っても、全て観ている訳ではないのですが。
中でも『パリ、テキサス』は大好きで、あの二人がガラス越しに話す場面の台詞をサントラで聴いては、一人でジ~ンとなっています。
札幌にいらしてたのですね~そのイベントには友人も
来ていたので関連の別ブログからTB入れときます。
「パリ、テキサス」は私が高校生の頃、”試写会”で観ました。
印象に残っているのは、試写会が映画館ではなく普通の会議室だったので見づらくて
ではまた遊びに来ますね
こちらこそ、同感して頂けて嬉しいです♪
私もヴェンダース作品って、これから色々見ていきたいなー、と
思っている所です。『ベルリン・天使の詩』『都会のアリス』など、
ビターなのかファンタジックなのか・・・ちょっと気になってしまう、
いいタイトルが多いですよね。
『パリ、テキサス』もタイトルからして、成功してると思います。
「二人がガラス越しに話す場面」。唯一、心情を表すシーンで、
なんだか切なくなる所ですよね。。。
また、ブログにもお邪魔しますね♪
10月に行った札幌は、本当に楽しかったです。
ご友人は「どうでしょう」のイベントに参加されてるそうですが、
やっぱり、別冊編集人さんのように道内の方には、それほどには人気無いもの
なんでしょうか(笑)?
私は、旅行中にTVで大泉+佐藤シゲの「おにぎりあたためますか」とかも見れて、
盛り上がってたんですけど(笑)。
会社のブログのようでしたので、こちらからTBだけさせて頂きました。
また、別冊のブログにもお邪魔しますね♪
前回はわたしに内緒で来ていたので今回は確実につかまえた形で
それほどに人気があるのですねぇ~いや道内でも充分人気はあるようですが
わたしは逆に大阪に住んでたころの関テレの深夜番組のノリの方が好きだなぁ~
私も大阪のローカル番組は、やっぱり好きですね。
関西出身のタレントも好きですし。。。でも、HTBも素敵だと思いますよ~。
リアルタイムで見れませんが、鈴井さん、大泉くん、藤村さん、森崎くん・・・などなど、
次に何を仕掛けてくるのか、楽しみでたまらないですね。
この映画は、やっぱり見る人に語りかけてくるようないい映画だと思います。
ブログに訪問させて頂いたのですが、ヴェンダースのインタビューなども載せておられて、
とても参考になりました。ライ・クーダーの音楽も最高ですよね。
あと、私もウディ・アレンなんかも見ますよ。コメディと皮肉とインテリジェンスが
込められていていいですよね。
また、時々ブログにお邪魔しますね。
コメントどうもありがとうございました。
「パリ・テキ」は、あなたのおっしゃる通り、ファースト・シーンに何か辛さを感じ、そしてラスト・シーンで奇麗な素晴らしさを感じましたよね。
ぼくも「アレン映画」大好き人間で、ぼくのブログでも取り上げていますので、今後ともお気軽にお立ち寄りください。