帰りの道端にまだパトカーが停まり、
Kさんちの前にはお巡りさんが二人
腕を後ろに組み見張り番に立っていた。
亡くなったのはオカアサンだけじゃなかった。
息子さんと二人で亡くなっていたそうだ。
そんな馬鹿な事!!
と一瞬思ったが家の中での二人の様子は私たちには分からない。
Kさんが少しずつ認知症に近づいていることは感じていた。
猫好きのKさんが我が家の猫の名前や数を忘れてることに
「あれ?」と思ったのはいつだったろう。
息子さんが仕事を辞めたのはもしかしたら介護のためだったのか。
まだ元気に歩いていたし、年齢だってそれほど高齢ではなかったから、
二人の間に何かが起きていたのかも気づかなかった。
死因も動機もまだ何も分からないけれど、
介護の辛さは骨身に沁みているから泣けてきた。
外ではシャッキリするけど家に入ればボロボロ、
と言うのが認知症の人にはよくあることだ、って知っていたのに…
気づく事が出来なかった。
Kさんの可愛がっていた三毛猫「マリコ」はどうしているのだろう。
「餌をあげてはいけませんか」と見張りのお巡りさんに聞いたのだけど
ダメだと言う。では預かることは?と言ったがそれもダメ。
明日警察が来るまで家に指一本触れることは許されないそうだ。
「人が二人死んでるんですよ!」と怒られてしまった。
猫を保護する事と捜査に何の関係があるのかシロウトにはワカリマセン!
今年は実に色々あった。
絶交していた友人の自死。
母の死。そして隣人の「死」。
参りました。
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