「あんたら空き缶を前に置いたら、すぐお金を貰えそうだね。」
― 笑いながら、オットがそう言って撮ってくれた。
MONが逝く1年前ぐらいだったろうか。
MONの体温が伝わるような、好きな写真の1つだ。
年齢からくるイボがつぎつぎに出始めていた。
若い頃より、やせ始めてもいた。
でも、とても元気であんなに急激に衰えるとは思えなかった頃。
MONの写真は少ないのは、デジカメ以前だったばかりではなくて、
からだが大きいばかりに外出や旅行は留守番が多かったから。
車に乗るのがとても好きだったのに、お出かけ先は
病院かペットホテルばかりで、かわいそうなことをした。
他人にも、犬にも怒ったり威嚇したりしたことのない
優しいこがなくなって2年。
庭先でNOIRと遊んでいると、
いまだに見知らぬ人に声を掛けられる。
「 あのー。・・・あの白い大きいワンちゃんは? 」