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Polepole Life new

びわ湖の湖南に在住。
亡きA.コッカーNOIRと山歩きを愛すシニアライフを綴ります。

シャネルの想い出

2009-10-02 12:03:00 | 映画・観劇





写真: 映画館で配布していたフリーペーパーから




ファーストデーを利用して
ココ アヴァン シャネル
を、観て来ました。
http://wwws.warnerbros.co.jp/cocoavantchanel/


少し前から上映されている『ココ シャネル』の方は
すごく興味は引かれたのですが、
シャリー・マクレーンという女優さんが
好きではあるけれど、どうもシャネルとしては
違和感があって、観にいくに至らなかったのですが。




9/18公開の『ココ アヴァン シャネル』、
『アメリ』のオドレイ・トトゥが主演とあっては。。。

彼女は少なくともフランス人だし、
昔、ファッション雑誌に数多く載せられていた
シャネルの容姿に、よく似ています。 




期待していたわりに、映画の感想はというと、
なんだか全部想定内
特別、感動はありませんでした。



でも、トアレを組むシャネル、ハサミを布に入れるシャネル、・・・
映画の主題とは関係のないところで心がチクチク。。。




前記事に続いて、
懐古趣味nose5に走って、
呆れられるかもしれませんが・・・




アパレルにいた頃のことを思い出して、思い出して、、、
映画に入り込めませんでした。



長い連パールやシャネルスーツ、リボンタイ、
マリンルック、黒いテープをあしらったシルクのパジャマのトップ・・・
チラッと出た白いカメリアのブローチ・・・



1971年に87歳で亡くなったなんて嘘のように、
私がアパレルで仕事を始めた頃'80年代にも
シャネルファッションが流行していたんですよ。






私も、シャネルスーツは似合わないし、高いものは買えなかったけれど、
映画の中でシャネルが着ていた、まさにこの写真のままの
本物のフランスの漁師さんのボーダーTシャツを買って、
長年、よく着ていました。  



余談ですが、
ボーダーは太い人には、不向き・・・と言うのは迷信
柄自体の幅や服のシルエットによっては逆に本体の
縦を協調してくれて、すっきり見えるんですよ。
特に寸胴の胴はともかく腕が少し実物より
細く長く見えるような気がして、お気に入りでした。



そうそう。

ボブやソバージュにサテンやグログランの
黒いリボンを30歳近くまで、斜めに頭の上に
結んでいたのもシャネルスタイルの流行から。。。




なつかしいなぁーーー。 (遠い目。)





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映画:夏時間の庭

2009-07-02 06:49:00 | 映画・観劇





夏時間の庭』劇場用ポスターから



3ヵ月ぶりの映画館。
とても上映されるのを心待ちにしていた映画。


それなのに、
私自身が老いた親と離れて暮らすせいか、
リアルな「遺産相続」が画かれているせいか、
エレーヌのキャラクターの険しさのせいか・・・


映画自体に、どこか入り込めなかった。


昔見た『田舎の日曜日』は、良かったな。
やはり、フランス郊外に住む親の元を
今は成長した子供が訪ねるストーリーだったけど。



かといって雨の降り出しそうな空の下、
京都まで出向いた甲斐がない映画だったということでもない。


オルセー美術館の裏側や美術品が個人所蔵家から
美術館にやってくるまでの
ストーリーを垣間見られたことは、
学芸員の資格が泣いているだけの私としては
とても興味深かったし・・・


家・庭や机・花器の美しさはスクリーンを通しても
充分感じられた。



ドガの砕かれた石膏の修復をのぞかせるとこなど
特に「オルセー美術館開館20周年記念作品」と
冠された映画らしく、美術館の働きを誇らしく
紹介しようとしているかのようだったのも
なんだか微笑ましかった。



ストーリーは、リアルでエンターテーメント的に
楽しめるところの掘り下げはなくて
客観的になれなかったせいか、
個人的には心にちくちく刺さってくる針ばかり感じた。



家政婦のエロイーズや長男の娘シルヴィーの存在がなければ、
ちょっと辛すぎるだけの映画になるところだった。
おくる立場としては、あんなふうに逝く人をおくりたい。
エローイーズへの神様のごほうびと
そうと知って喜ぶ長男夫婦がすてきだ。




去るものとしては、・・・
ささやかな記憶、がらくた、わずかなお金・・・
私の執着はわたしだけのもの。。。。
日頃から、感じていたもののやはりさみしさに胸が詰まる。




nose3

せめて、HPやBlog・・・生きているうちにガンバロぅ。。。







はげみになりますsymbol7







監督・脚本 オリヴィエ・アサイヤスOlivier Assayas
ジュリエット・ビノシュ Juliette Binoche (アドリエンヌ Adrienne)
シャルル・ベルリング Charles Berling (フレデリック Frédéric)
ジェレミー・レニエ Jeremie Renier (ジェレミー Jérémie)
エディット・スコブ Edith Scob (エレーヌ Hélène)


おくりびと

2009-03-02 11:55:44 | 映画・観劇





  途中、マラソンの応援もしながら
  3/1、私が向かった先は
  『滋賀会館シネマホール』でした。

  第81回米アカデミー賞
  外国語映画賞受賞の「おくりびと」
  が2/24から上映されているのです。

  劇場ポスターから


本文続きをよむ(右下)







          □ □ □


インドの旅の体験と『納棺夫日記』で知った
第三者が初対面の死者の旅立ちを手伝う納棺の世界。
それが、きっかけとなってこの映画の企画に繋がった・・・
と本木雅弘さんの談話としてパンフにありました。


私は、義母が亡くなった時に初めて見た
納棺師の方の仕事や生と死の世界が向かいあって
いるかのようなガンジスの川辺を
時折思い出しながら映画をみました。

その時の納棺師の方は女性で華奢な方でした。
私たち嫁よりも近いところで母に寄り添い、
最後の世話をしてくれる様子に感謝と
もしかした嫉妬のようなものを含んだ
不思議な想いを感じたのを覚えています。


今の私の心にかなり痛い、主人公の夢の挫折&失職、
家族や友人の無理解・偏見・・・、
いろいろな生き方や考え方が織り込まれた
ストーリーのテーマはけっして軽くはないのですが
自然な笑いを引き出され、最後には大泣き。


なのに不思議と一夜明けると、気持ちの澱が流れ出た
かのような爽やかさが残っています。


登場人物がみんなやさしくて、暖かくて。。。
強くて。。。


たぶん、そのおかげで人間の生きていく上での
寂しさ・厳しさみたいなものを
目の前に繰り拡げられても、
「いろいろとあるけど・・・わるくないなぁ。。。」
・・・とおもえます。
気持ちのいいラストでした。



長谷川等伯の『松林図』のようなオープニングの映像、
暗い川でのびてしまった蛸、明るい川原・・・
ケニア製のゆったりした椅子に座り語り合う夫婦・・・


時折反芻するように思い浮かべる映画のシーンが
また幾つか増えました。




入場整理券では補助席のはずが、案内の人に
「あそこ、空いてます」と案内していただいて
前列中央に座ったラッキーな私。
苦手な行列に並んでも、観にいってよかったです♪
観にいこうかなぁ、と思ってくださった方、ポチぷりーず♪^^

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マルタのやさしい刺繍

2008-12-11 23:22:11 | 映画・観劇






『マルタとやさしい刺繍』劇場用ポスターより


このところ、観たい映画を見逃してばかり。
でも、これだけは是非観たかった。

(特に、身近で一緒に年をとって行く女友達とね。)







マルタとやさしい刺繍』、たった89分の短い映画。
それなのに、なんていろいろ込められていたことだろう。


 マルタとマルタの友人達は、皆誰かしらに似ている。
人生の中で地域社会が、夫が、家族が、いつの間にか
彼女たちの「たが」となって、出来ることを
知らず知らずの内に、あきらめていないだろうか。
 あるいは、自ら一歩を踏み出せないでいることを
それらを理由にすることによって納得していないだろうか。


 誰もが、マルタのように夢を追い、力強く歩み始めて
いい結果を得られるわけではない。
 けれど、年老いて家族や身内や国の社会保障ですら
当てにならない昨今、たとえ年をとっても・・・
いえ、年をとっていろいろ衰えが出るからこそ、
人間、マルタと仲間達のように、この位気丈に自立を
目指さなくてはいけないかもしれない。


 その為には、健康とともに、日々の中に喜びを
見出せることが必要だろう。
 ただ周囲と折り合いをつけ争わず生きていく
だけではなく、意見や個性、生活環境や
生きてきた道のりの違いを認め合い尊重し合い、
助け合い、労わり合える友人の存在は心強い。


 つらい現実をそれぞれに抱えながらも、どこかで
自分自身が踏ん張らない限り、孤立していくばかり。
 そんな時、手を貸してくれる人、そばで見守ってくれる人、
最初、マルタを暗闇から日差しの差し込む方向に
強引に連れ出したかのようなリージ。
 彼女の思いやりにあふれたキャラクターが
ひときわ心に残った。


 万人に好かれていたわけではなかったであろうリージ。 
鈍感な俗物より、リージのような異端児ってすごくいい。





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p.s.アイラヴユー

2008-11-21 15:13:21 | 映画・観劇








オットとレイトショーを観に行くことになって、
ほとんど選択の余地なく、『p.s.アイラヴユー』を選んだ。
50代の夫婦が連れ立って行くにしては、
このタイトルなんとかならないものか、と思いつつ。

死んだ夫からの手紙・・・(泣かされたくないな。)
原作はアイルランド元首相の21歳の娘のデヴュー作。
           (乙女チックにスイート?)
主演の二人の映画も今までよけて通ってきたのは
あんまりルックスがタイプではないから。
       (オスカーの主演女優賞を数年の間に
            2度も獲っているとか関係なく。)

あれこれ不満を飲み込みながら、

まーコレしかないし、
せっかく時間がとれたんだから行きたいし、

ところが・・・実際、観てみるとよかった。
かなり、よかった。


若い人にもいいかもしれないけど、
結婚後だいぶ経った中年夫婦が
並んで観ることができて、よかった。


私としては、生きている時にはいろいろ現実的な事で
衝突したり、結構無神経みたいにも思えた夫が
実はホリー(主人公)の本来の姿をずっと理解していて
自分が亡くなった後、一緒に暮らしていた時以上に
そこに戻っていって欲しいと思っていたというところが
いま思い出しても、泣ける。


そして、今の生活の先に絶対訪れる別離。
それまでをどう生きたいのか、
その時、どう生きるのか、
又は、何を残せるのか
考えずにはいられなかった。


ストーリーの核である「亡くなった夫からの手紙」は
現実的ではないかもしれないけれど、
映画の中にはとてもリアルなものがいっぱい詰まっていた。
セリフも登場人物たちがいろいろなところで
いろいろ、染みることを言う。


シンプルなストーリーなのに、生身の人間っぽさが
迫ってくるこの感覚『プラダを着た悪魔』にも
共通するものがあったっけ。。。


p.s.

「お。」っと思ったのは『ロミーとミシェルの場合』の
リサ・クロドーがホリーの親友の1人、デニース役で出ていた。

『ロミーとミシェルの場合』は動画配信サイトの無料映画で観た
すごく軽いノリで始まって、おバカで見栄っ張りの女の子が
大成功してしまうという、無料でなければ絶対見なかった
映画だけれど、今思うとコレも『プラダ・・・』や
『p.s.・・・』に共通するものがあったように思う。
目からうろこで、実生活の私の無意識の偏見や
コずるさを自覚させられた、意外とフカイ映画だった。


その中でも、今回も、彼女は個性的で、友達思いで
友人に欲しいキャラクターNO.1だった。






はげみになります。ぽちっと、ヨロシク♪
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