仕事上感染症流行については敏感です。妻夫木君主演だし、かなり大掛かりに予告編もやっているので、興味を持って見に行きましたが・・・、
2008年 日本 ヒューマンドラマ、パニック
2009年1月21日 ワーナーマイカル・シネマズ・新百合ヶ丘
監督・脚本 瀬々敬久
出演 妻夫木聡(天地人、ザ・マジックアワー、ジョゼと虎と魚たち、さよならクロほか多数)、壇れい(そうか、君はもういないのか、母べえほか)、国仲涼子(風のガーデン、ちゅらさんほか)、田中裕二、嶋田久作、佐藤浩市(ザ・マジックアワー、THE有頂天ホテル、新撰組!ほか多数)、藤竜也
(出演作品などは私が観たものに限る)
都下・・・ここはいずみ野市立病院。新年早々、救急救命医・岡村剛(妻夫木聡)のもとに1人の患者が運び込まれてきた。昨日単なる風邪と診断したその患者は急変し、高熱・麻痺、吐血し多臓器不全であっという間に死んでしまう。更に同僚医師・安馬(佐藤浩市)はじめとして病院のスタッフや他にも同感染が広がり、パニックに陥る。WHOから小林栄子(壇れい)がメディカルオフィサーとして派遣され、病院は緊急事態を迎える。さらに・・・
老人ホーム勤務の時にノロウィルス2回、その他インフルエンザ、風邪などの感染症が大流行して色々大変だったため、このテーマにとても興味を持ってしまいました。おりから鳥インフルエンザの脅威も言われています。近頃の日本の医療ドラマもかなり良質になっていることだし、主演は妻夫木聡君。これは、早速見に行かないと・・・!
しかし、しかし、この着眼点のよさとキャスティングの豪華さ、海外ロケも含めて大掛かりな映画とのイメージであったにも関わらず、中身はなんと貧弱なこと。そもそも脚本の弱さが致命的です。鳥からの感染が疑われ、養鶏業を営む一家が追い詰められていくあたりはまだ救いようがありましたが、後はほとんど見るべきところがありません。つじつまの合わなさは、一言では言い尽くせないほどです。感染が疑われた医療関係者が対応せずに外国に渡航するなんて、正気の沙汰ではありません。そもそも、病気の症状が人によって違いすぎます。佐藤浩市演じる医師が、全身から血を噴出して壮絶な最期を遂げたのに、女優さんは最期に一筋の血が綺麗な顔に流れるだけで終わるなんて、どうかしています。
感染病が流行しただけなのに、どうして街が市街戦でもあったかのように荒れ果てるのはなぜでしょう?銀座の街角に人影もなく、車が横倒しになってどこからともなく煙が上がっています。自衛隊による患者狩りもリアリティがありません。感染したら病院にいくんじゃありませんか?中には治った人もいるのです。一縷の望みを託して、治療して欲しいとパニックを起こす・・・こちらじゃないのかな?
国仲涼子の演じる小さなお子さんがいる看護師が出てきた時点で、ひょっとして・・・と思いましたが、感染者対応に志願した時点で「あ、感染しちゃうんだ」ってする分かるのも、情けないです。また、この人だけどうして死に目にあえるのか?調合性がなさ過ぎます。藤竜也演じるウイルス学者は、意味もなくすぐ「ハハハ」と笑う変わった人としか思えず、こんな役、やりたくなかっただろうなあと同情までしてしまいました。カンニング竹山の演じるマイナーな学者も、ステレオタイプでいただけません。妻夫木君も、当初から感染症の渦の中にいるのに、まったくやつれた風もなく、あくまで前向きなのが不自然です。その上、国内があんなに追い詰められているときに中心的な病院スタッフが海外に調査に行くなんて、小学生だっておかしいと思いますよ。あ~、情けない。
演出も、情緒的な場面になると必ず雨が降ったり雪が降ったりってのは、もはやばかばかしくてお付き合いできないとさえ、思いました。更に、その雪に「あ、雪が・・・」と、その病棟にいる医療関係者全員が手を止めて窓を見るってどうなの?私の大好きなERだったら窓の外から病室をカメラがなめ、ズームを引きながら音楽を流し、雪を降らせながら景色へパンして行きますよね。これだって、十分臭いんです。
俳優さんたちはそれぞれに良い演技をしていて、早くから佐藤浩市を殺しちゃうなど、贅沢な使い方をしてるのに、何もかも脚本と演出で台無しにしてしまいました。
正直言ってハリウッドでのリメイクを一日も早くして欲しいです。着眼点は大変良いのに、もったいないことおびただしかったです。今年一番のだめだめ映画かもしれません。久々見て後悔した映画でした。辛口でごめんなさい。
2008年 日本 ヒューマンドラマ、パニック
2009年1月21日 ワーナーマイカル・シネマズ・新百合ヶ丘
監督・脚本 瀬々敬久
出演 妻夫木聡(天地人、ザ・マジックアワー、ジョゼと虎と魚たち、さよならクロほか多数)、壇れい(そうか、君はもういないのか、母べえほか)、国仲涼子(風のガーデン、ちゅらさんほか)、田中裕二、嶋田久作、佐藤浩市(ザ・マジックアワー、THE有頂天ホテル、新撰組!ほか多数)、藤竜也
(出演作品などは私が観たものに限る)
都下・・・ここはいずみ野市立病院。新年早々、救急救命医・岡村剛(妻夫木聡)のもとに1人の患者が運び込まれてきた。昨日単なる風邪と診断したその患者は急変し、高熱・麻痺、吐血し多臓器不全であっという間に死んでしまう。更に同僚医師・安馬(佐藤浩市)はじめとして病院のスタッフや他にも同感染が広がり、パニックに陥る。WHOから小林栄子(壇れい)がメディカルオフィサーとして派遣され、病院は緊急事態を迎える。さらに・・・
老人ホーム勤務の時にノロウィルス2回、その他インフルエンザ、風邪などの感染症が大流行して色々大変だったため、このテーマにとても興味を持ってしまいました。おりから鳥インフルエンザの脅威も言われています。近頃の日本の医療ドラマもかなり良質になっていることだし、主演は妻夫木聡君。これは、早速見に行かないと・・・!
しかし、しかし、この着眼点のよさとキャスティングの豪華さ、海外ロケも含めて大掛かりな映画とのイメージであったにも関わらず、中身はなんと貧弱なこと。そもそも脚本の弱さが致命的です。鳥からの感染が疑われ、養鶏業を営む一家が追い詰められていくあたりはまだ救いようがありましたが、後はほとんど見るべきところがありません。つじつまの合わなさは、一言では言い尽くせないほどです。感染が疑われた医療関係者が対応せずに外国に渡航するなんて、正気の沙汰ではありません。そもそも、病気の症状が人によって違いすぎます。佐藤浩市演じる医師が、全身から血を噴出して壮絶な最期を遂げたのに、女優さんは最期に一筋の血が綺麗な顔に流れるだけで終わるなんて、どうかしています。
感染病が流行しただけなのに、どうして街が市街戦でもあったかのように荒れ果てるのはなぜでしょう?銀座の街角に人影もなく、車が横倒しになってどこからともなく煙が上がっています。自衛隊による患者狩りもリアリティがありません。感染したら病院にいくんじゃありませんか?中には治った人もいるのです。一縷の望みを託して、治療して欲しいとパニックを起こす・・・こちらじゃないのかな?
国仲涼子の演じる小さなお子さんがいる看護師が出てきた時点で、ひょっとして・・・と思いましたが、感染者対応に志願した時点で「あ、感染しちゃうんだ」ってする分かるのも、情けないです。また、この人だけどうして死に目にあえるのか?調合性がなさ過ぎます。藤竜也演じるウイルス学者は、意味もなくすぐ「ハハハ」と笑う変わった人としか思えず、こんな役、やりたくなかっただろうなあと同情までしてしまいました。カンニング竹山の演じるマイナーな学者も、ステレオタイプでいただけません。妻夫木君も、当初から感染症の渦の中にいるのに、まったくやつれた風もなく、あくまで前向きなのが不自然です。その上、国内があんなに追い詰められているときに中心的な病院スタッフが海外に調査に行くなんて、小学生だっておかしいと思いますよ。あ~、情けない。
演出も、情緒的な場面になると必ず雨が降ったり雪が降ったりってのは、もはやばかばかしくてお付き合いできないとさえ、思いました。更に、その雪に「あ、雪が・・・」と、その病棟にいる医療関係者全員が手を止めて窓を見るってどうなの?私の大好きなERだったら窓の外から病室をカメラがなめ、ズームを引きながら音楽を流し、雪を降らせながら景色へパンして行きますよね。これだって、十分臭いんです。
俳優さんたちはそれぞれに良い演技をしていて、早くから佐藤浩市を殺しちゃうなど、贅沢な使い方をしてるのに、何もかも脚本と演出で台無しにしてしまいました。
正直言ってハリウッドでのリメイクを一日も早くして欲しいです。着眼点は大変良いのに、もったいないことおびただしかったです。今年一番のだめだめ映画かもしれません。久々見て後悔した映画でした。辛口でごめんなさい。
うひゃ~。そこまで行っちゃいましたか。(大汗)
考えて見たら、そうとも言えますね。
私は見た映画は何か良いところを見つけようと思うのですが、今回はかなり難しかったのです。
この映画、ここまで突っ込みどころがあると…むしろ清清しさすら感じます。
ところであの島のゾンビみたいになってた人たちは、どうやって暮らしてたのでしょうか(笑)