船橋情報ビジネス専門学校

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ランニングとIT

2021-06-22 09:00:00 | Weblog

 こんにちは。ITエンジニア科の倉持です。


 昨年11月にFJBの教員になりました。よろしくお願いします。初投稿は趣味のランニングについて書いてみます。天気の良い土日は、近所の利根運河を起点にして、そこから繋がる江戸川・利根川沿いを25㎞前後ゆっくり走ります。暑くなるこれからは、トレイルランや山歩きをしに行こうと考えています。


 昨年3月から殆どのマラソン大会が中止となっている中で、比較的小規模のトレイルランのイベントが増えつつあるようです。市民ランナーは、元気な中高年が多い印象でしたが、最近、河川敷の様子では、ランニングを楽しむ若い人が増えているようにみえます。学校で走らされるのが嫌だった方こそ是非、走るも歩くも自分で決められる大人のランニング文化へようこそ!


 さて、ここでランニング中の写真を1枚見てください。どこを撮ったものでしょうか?右端の雲を見下ろす狛犬がヒント。古くから信仰の対象となっている山です。


富士登山競走の写真©allsports.jp


 正解は、「富士山」です。


 標高750mの富士吉田市役所から約3000mの標高差を登り、山頂を目指す「富士登山競走」という山岳マラソン大会の写真で、中央に写っているのは15年前の私です。ここはフィニッシュ地点直前、標高3700mくらいのところです。私は上位に入る選手というわけではなく、制限時間ギリギリのあたりを走っていました。このような場所では、応援の家族や友人に写真を撮ってもらうことは、まずできません。


 では、なぜこのような写真があるのでしょうか。


 それはカメラマンが数千人の参加者全員の写真を撮影し、参加者本人の写真をゼッケン番号で検索できるようにして、インターネットで販売するサービスがあるからです。嘗ては、参加者のゼッケン番号と膨大な数の写真の紐づけに、かなりの割合で人海戦術による目視と手入力が行われていたようですが、現在は、2次元バーコードやAIによる画像認識技術などを利用して、大部分のナンバーを自動認識しているケースもあるようです。今や多くのクラウドサービスでAI-OCRが利用できるようになっていますね。


 また、この大会も多くのマラソン大会と同じようにタイムが計測され、順位付けが行われ、参加者はその記録を即時に見ることができます。計測地点と記録室を結ぶネットワークを構築し、参加者が装着したRFIDタグの通過タイムをデータベースに転送し、SQLで氏名や種目等の参加者データと紐づけることで、記録を作成します。富士山の山頂という特殊な環境のイベントでも、ネットワークやデータベースなどの皆さんが学んでいるIT技術が使われています。


 ところで、私は、この計測システムの仕事でも何回か富士山に登っているのですが、運用にあたっては、システムの準備だけではカバーできないこともあり、例えばこんなことが発生します。


    • 計測機材は、山小屋の資材と一緒にブルドーザーで麓から運搬されるのだが、予定より到着が早かった。 →時間に余裕をもって待ち構える。(でないと、高地でブルドーザーを追いかけることになる)

    • スタッフが高山病にかかって動けない。 →必ず複数人で行動できるように人員を配置する。

    • 山頂に設置した回線が使用できなくなり、タイムデータが送信できない。 →即時タイム提供ができない場合の対応を予め主催者と取り決めておく。入賞者は無線で連絡し、それ以外はデータをUSBメモリで運搬するなど。


 これらは計測システムの外側で発生することですが、システムの進歩と無関係ではありません。計測地点の機材を軽量化すればブルドーザーで運搬する必要がなくなるかもしれませんし、専用のRFIDリーダを経由せずに、選手が携帯するスマホのアプリが通過情報を取得しリレーする計測システムとして機能するようになれば、スタッフの配置もネットワークも大きく変わるでしょう。


 皆さんが興味を持っている分野では、どんな技術が使われ、どのように運用されているでしょうか。ぜひアンテナを張ってみてください。日頃勉強している技術の見え方が変わるかもしれません。


<参考URL>






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