吉良吉影は静かに暮らしたい

植物の心のような人生を・・・・、そんな平穏な生活こそ、わたしの目標なのです。

高橋葉介『師匠(せんせい)と弟子(わたし)』ぶんか社 / 2019年3月20日初版発行

2019-04-01 06:06:15 | 紙の本を読みなよ 槙島聖護
 私の好きな、おちゃらけファンタジー漫画の新刊が出ました。


※高橋葉介『師匠(せんせい)と弟子(わたし)/上巻』ぶんか社 / 2019年3月20日初版第一刷発行

 作者によると『魔法使いの弟子』を描いてみたかったンだとか。
 それで『何風にしようかと和・洋・中から選んで今回は中華風に』って・・・料理かよ!

 『魔法使いの弟子』といえば思い浮かぶのが『ファンタジア』・・・箒に魔法を掛けて水汲みをさせたはいいが、さて止める呪文は?・・・ってオハナシです。


※"The Sorcerer`s Apprentice"(ファンタジア 'Fantasia' Theme song)

 この弟子はそこまで非道くありません(あ、角と一つ眼は一時的に魔物が憑依している所為でこう見えています)。
 で、高名な幻術師である師匠のもとには様々な依頼が舞い込んだり、変わった訪問者がやってきたりします。
 毎回、これを解決していくのですが、常にハッピーエンドに終わるワケではありません。

 たとえば第2話『いらない子供』で登場するのはゾンビ化した少女。


第2話『いらない子供』から・・・お客様はゾンビ少女!

 『死んだ娘を生き返らせて欲しい』という依頼を師匠が受けた結果です。
 以前に師匠が『肉体は劣化するから長くは保たない』と忠告したのですが、たっての頼みで引き受けたのです。
 『何とぞ「これ」はそちらでお引き取りください』と持ち込まれて、肉体が朽ちるまでの数日間預かることになります。案の定、ある日階段を踏み外してバラバラに・・・これを弟子が勝手に埋めてしまうと・・・。

 あああ『永遠に美しく…』と『ペット・セマタリー』を足して2で割ったような事件が・・・でも救いはあります。
 ちょっとホロリとする気味悪漫画。私は好きです。


※高橋葉介『師匠(せんせい)と弟子(わたし)/下巻』ぶんか社 / 2019年3月20日初版第一刷発行