MiddleDayTripperの徒然記

気ままな中年オヤジの独り言

「これならポセイドンでコンバット・ブレイクが出来るなぁ」とネイビーは思ってたりして

2011-09-29 07:45:17 | Weblog

急降下の全日空便が一時ほぼ背面飛行、失速寸前(読売新聞) - goo ニュース

ある程度の高度を保って航空基地上空を通過して、旋回する事で揚力を減衰させて一気に降下して減速させて着陸(または着艦)する。いくら性能の高い飛行機でも着陸体制はほぼ丸腰になるので、これでリスクを回避している。ブルーインパルスなどの軍隊系の曲技飛行チームでは最後の出し物にしているチームも多い。

これをコンバット・ブレイク(ピッチ)と言う。ただ戦闘機などの機動性の高い飛行機でしかやらないが、輸送機などがこれに近い運動をすることもある。敵機やミサイルに狙われた時だ。

それを全日空は旅客機(B-737-781/JA16AN)でやっちゃった。コンバット・ブレイクと言うより、第二次大戦の頃の対空砲火射程外の高度から敵艦めがけて急降下爆撃を行なう九九式艦上爆撃機(あるいはドイツのJU87)状態だったのかも知れない。

原因はスイッチの入れ間違いらしい。

このニュースでテレビは大騒ぎだったが、「おぉ!」と見ていた人達がいる気がする。

アメリカ海軍では次期対潜哨戒機「P-8ポセイドン」を開発中だ。

色が違うので分かりづらいかも知れないが、P-8は宙返りしたANAのB3-700の長胴型になる800をベースに開発している。ただこのポセイドンの開発はかなり難航しているらしい。以前のブログにも書いたが、双発機というネックがあるのだ。現有のP-3オライオンやイギリスのニムロッド、ロシアのIL38メイ、Tu142ベアといった大型陸上哨戒機は4発機。これは航続距離を稼ぐために2発を停めて飛行できるメリットがあるからで、海自のP-3も流氷観測などでは2発停めている場合がある。ポセイドンは片肺で飛べないことは無いが、安定飛行ができないのだ。

もうひとつの欠点はパイロンの少なさ。これは脚の短さに原因がある。B3は設備の無いローカル空港でも運用できるように地上高を抑えて設計されたため、地上高のある主翼端しかパイロンを装着できないのだ。脚や主翼を再設計すれば開発費の高騰や実用化の遅延を招く。P-7計画中止からの立ち上がりが遅かったポセイドンはP-3の寿命もあり遅れは許されず、用兵側はガマンを強いられる。

対潜哨戒機の任務は従来の潜水艦探知に加えて小型船の監視や水上艦艇へのスタンドオフ攻撃、洋上哨戒など多岐に渡る。P-7計画中止を受けて自国開発に切り替えた海自の判断は正解だった。4発エンジンの専用機体を設計し、実用機としては世界初となるフライ・バイ・ライトを採用。搭載機器もポセイドンと同等と言われる。


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