MiddleDayTripperの徒然記

気ままな中年オヤジの独り言

岐阜羽島の二の舞になる気が…

2011-06-07 18:38:40 | Weblog

リニア中間駅候補地に相模原市、中津川市など(読売新聞) - goo ニュース

岐阜羽島駅:東海道新幹線の駅の中で乗降客数の少なさではトップクラスだろう。岐阜市から新幹線に乗る場合は東海道線で30分で名古屋に出れば「のぞみ」や「ひかり」に乗れるが、岐阜羽島へは名鉄線で1時間近くかかり、「こだま」にしか乗れない。よほど荷物が多いか早朝出発の場合に駅周辺の駐車料金が安いのでクルマで岐阜羽島へ向かう位だ。

駅前も昔は繊維関係の会社のオフィスが立ち並んでいたが、最近はゴーストタウンになっている。

岐阜羽島駅は利便よりも政治が優先されて作られた駅と言われる。当時は鈴鹿山脈を貫く技術が無く、関ヶ原へ迂回するルートとなった時に地元政治家が誘致させたモノだった。この駅の開設や県庁移転の際には「政治とカネ」の色んなウワサがあったらしい。

リニアの中間駅に中津川が決まったらしい。駅の工事費は自治体負担と言う。JRにしてみれば当然だろうが、駅を置く事で土地開発が出来ると思う人達も多い。彼らが国やJRからカネを幾らふんだくってくるか?も焦点となる。でもJRからふんだくれば、運賃に跳ね返ってくる。リニアの運賃がいくらになるのか?は現時点で不明だが、新幹線の倍として東京-名古屋間で2万円程度、中津川では1万8千円程度だと思う。中津川は岐阜県の東端にあり、岐阜市から約100km。岐阜市など西濃地方なら名古屋に出た方が便利なのは当然だが、東濃地方も多治見や可児、土岐では名古屋に出た方が早い。また飛騨方面の観光地へ向かうにも中津川では道路も線路も直通していないので、乗降客はそれほど見込めないと思う。

もうひとつ大事な事がある。岐阜羽島駅だけでなく、岐阜県の駅事業はスッタモンダが多い。

JR岐阜駅の高架事業では78年の県都市計画審議会で「国鉄は3階、名鉄は2階」と答申されていたのもをそのまま実行したのだが、名鉄名古屋本線の路線を集約化する事が出来なかった。空いた部分の運用で主要産業の繊維を取り入れたが大失敗に終わった。

もうひとつは「幻の岐南駅」だ。JR東海道線が通過する岐南町は駅建設運動が起こった。要望に対してJR東海は「普通列車のみ停車で建設費は地元自治体負担」とした。岐南町は周辺の笠松、川島、柳津と合併協議会を開いたが、柳津が離脱して頓挫したため川島とともに各務原市との合併協議に入った。その頃岐阜市と羽島市、笠松、柳津、北方などが大合併して政令指定都市を目指す構想が県知事から出ると同調を希望する住民が増加して住民投票で各務原市との合併を辞めて大合併に加わる事が決定した。ところがその直後に岐阜市北部の椿洞で大量の産業廃棄物の不法投棄が発覚すると、大合併構想に参画していた自治体は次々と離脱し、岐南町も離脱した。岐南町が各務原市との合併協議を行なったのは岐南駅建設に前向きだったからで、町長は住民投票の責任を取り辞任。交代した大合併推進派だった町長は後に贈収賄事件で逮捕され辞任した。

中津川駅の建設費は地上で300億前後、地下だと2000億を越えるそうだ。コストパフォーマンスを良く考えて建設しないと、古田知事も「ハコもの大好きな岐阜県」のレッテルを貼られる



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。