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MIUコンサルティングオフィス・社会保険労務士三浦剛のブログです。

職場の受動喫煙対策 義務化へ ~罰則規定は見送り~

2010年12月08日 | 労働法
【職場の受動喫煙対策 義務化へ ~罰則規定は見送り~】
           《PSRネットワーク 2010/12/07》より

厚生労働省の労働政策審議会は6日、職場での受動喫煙対策の新たな規制に、事業主への罰則規定を設けない方針を決めました。

職場での防止対策はこれまで事業主に対して義務化されておらず、審議会ではことし7月から、対策を強化すべきかの検討をしてきました。 厚労省が同日示した対策の骨子として、事業所に全面禁煙か喫煙室設置による空間分煙を法律で義務付ける一方で、飲食店やホテルなどについても、喫煙を規制することで営業上の支障が生じる場合は、換気など受動喫煙の機会を低減させる代替措置を義務付けるとしています。違反した事業主に対しての罰則は設けず、労働基準監督署の是正指導にとどめるということです。

審議会は今月中に具体的な対策をまとめ、厚生労働省はそれをもとに「労働安全衛生法」の改正案を作成する方針です。早ければ来年の通常国会にも提出される見通しです。

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 本ブログでも、公聴会での様子を11月12日に取り扱ってますが、日経Webを読むと、『この日の分科会では、労働者側が神奈川県の受動喫煙防止条例に罰則規定があることを指摘し「義務化の実効性担保のためにも、罰則は必要」との声が上がったが、事業者側の「罰則まで設けるのは厳しすぎる」との意見に配慮し、見送りを決めた』ようです。

 「受動喫煙」は、心筋梗塞や肺がんなどの病気を引き起こす原因となり、働く人の健康面が重要視されなければならない中、義務化は一歩前進です。が、罰則を望む方は、より実効性を伴ったものになることを期待してですね。裏を返せば、義務化と言いながらも「本当に大丈夫?」という不安が大きいと言うことです。

 一杯飲みながらタバコを、これは日本の居酒屋の風景でした。バーのカウンターの片隅で紫煙とともに感慨にふける姿にあこがれたお父さんもいましたが、難しくなってきましたね。

 職場全体を禁煙にする、もしくは分煙室を設置。飲食店などでも換気設備を整えるなどして、客が吸うたばこの煙の量を一定の基準以下に抑える対策をとることを義務づけ。これからは酒を飲む風景も変わっていくでしょうね。

 中小企業や規模の小さな飲食店にとっては対策への負担が大きいでしょうね、大変です!という声をあって、厚生労働省は財政的な支援についてもあわせて検討しているようですが…、どうなるでしょうか?

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