

俳句大学国際俳句学部よりお知らせ!
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〜【俳句界】2025年6月号〜
◆2025年『俳句界』6月号が発行されました。
◆華文圏に俳句の本質かつ型である「切れ」と「取り合わせ」を取り入れた二行俳句を提唱して行きます。
◆2020年1月からは月刊『俳句界』に「華文俳句」の秀句を連載しています。
◆どうぞご理解とご支援をお願いします。
俳句大學國際俳句學部的通知!
~Facebook 「華文俳句社」Kabun Haiku 2025.6
◆2025年『俳句界』6月號已出版。
◆於華文圏提倡包含俳句的基礎「一個切」和「兩項對照組合」的二行俳句。
◆請各位多多支持指教。
華文俳句「俳句界」6月号(2025年)
永田満徳選評・洪郁芬選訳
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春野
馬場騎射初試手
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穆仙弦
〔永田満徳評論〕
對於泰雅族這個少數原住民族而言,狩獵是生活的一部分,數個世紀以來,他們一直使用手工製作的木弓進行狩獵。然而,在過去數十年間,弓逐漸被槍械所取代。近年來,開始有重現弓箭文化的嘗試,甚至規劃了弓技大會。「初試」這個表達,傳達了對傳統弓技復興的喜悅之情。
春の野や馬場で弓矢の初試し
●
穆仙弦
〔永田満徳評〕
タイヤル族という少数先住民族にとって、狩りは生活の一部であり、数世紀にわたって手作りの木製の弓で狩りが行われていた。しかし、ここ数十年で弓が銃に取って代わられるようになった。近年、弓を再現する試みがなされ、弓技大会が計画されるまでになった。「初試し」という表現には、伝統的な弓の復活を祝う気持が表されている。
※
對面山頭傳來的客家山歌
摘春茶
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玉香
〔永田満徳評論〕
「摘春茶」是台灣的季語,在清明時節,高山茶的產地便迎來了採茶的季節。「客家山歌」是以客家方言歌唱的民謠,歌詞內容多樣,被譽為「漢民族傳統歌謠的化石」。茶農們沐浴著晨光,小心翼翼地摘取含著露珠的新芽。這段描述描繪了層層疊疊的茶園與辛勤採茶的客家農民的身影。
摘春茶向かひの山より客家の歌
●
玉香
〔永田満徳評〕
「摘春茶」は台灣の季語で、清明の頃は高山茶の産地で茶摘みの季節がやってくる。「客家の歌」は客家方言で歌われ、歌詞の内容は多種多様であり、「漢民族の伝統的な歌の化石」とも称される。茶摘み農民は朝の光を浴びながら、露を含んだ新芽を丁寧に摘み取る。幾重にも重なる茶畑と茶摘みをする客家農民の勤勉な姿を描いている。
※
圳水裡農衣洗滌
栽春田
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帥麗
〔永田満徳評論〕
「栽春田」是台灣的季語,指的是一年之中首次進行插秧的水田。台灣位於亞熱帶地區,一年可進行兩次稻作。由於氣候溫暖濕潤,且日照充足,孕育出肥沃的土地。詩中描寫了插秧作業結束後,在清澈水渠中清洗工作服的情景,展現了這片豐饒而多產土地上農耕生活的一幕。
栽春田水路で洗ふ作業服
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帥麗
「栽春田」は台湾の季語で、一年の最初の田植えが行われる水田を指す。台湾は亜熱帯に位置し、一年に二度の稲作が可能である。温暖で湿潤な気候に恵まれ、日照も豊富なため、肥沃な大地が育まれている。田植えを終えた後にきれいな水路で作業服を洗っている情景。この豊かで実り多い土地の農作業の一コマを表現している。
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〜【俳句界】2025年5月号〜
◆2025年『俳句界』5月号が発行されました。
◆華文圏に俳句の本質かつ型である「切れ」と「取り合わせ」を取り入れた二行俳句を提唱して行きます。
◆2020年1月からは月刊『俳句界』に「華文俳句」の秀句を連載しています。
◆どうぞご理解とご支援をお願いします。
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◆2025年『俳句界』5月號已出版。
◆於華文圏提倡包含俳句的基礎「一個切」和「兩項對照組合」的二行俳句。
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華文俳句「俳句界」5月号(2025年)
永田満徳選評・洪郁芬選訳
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魚尾留下的漣漪
春夢
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黃士洲
〔永田満徳評論〕
「春夢」是指春日酣眠時所見之夢。自古以來,詩歌與物語常以此譬喻人生的無常與短暫。「春夢」一詞蘊含著春日和煦的氛圍,以及沉浸於春眠中的愜意舒適。「魚之尾」或許是指鯨魚的尾鰭,此句描繪的是尾鰭沒入水中剎那所激起的波紋。整體而言,這是一句充滿寬廣意境與浪漫氣息的詩句,使人聯想到春夢的悠遠與深邃。
魚の尾の残すさざ波春の夢
●
黃士洲
〔永田満徳評〕
「春の夢」は春の眠りにみる夢のこと。人生の儚さを表現する比喩として、古くから歌や物語に詠まれてきた。「春の夢」には、春のうららかな印象、春の眠りの心地よさがある。「魚の尾」とは鯨の尾ひれのことであろうか、尾ひれが水中に沈んだ直後の波を詠んでいる。おおらかで、豊かなロマンのある「春の夢」を感じさせる句である。
※
浴牛背上大卷尾
悠閒
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林正義
〔永田満徳評論〕
「悠閒」指的是春日悠然寧靜的氛圍。嚴寒冬日過去後所迎來的這份閑適尤為珍貴,日照漸長,時光亦彷彿緩緩流轉,令人倍感悠閒自在。水牛的尾巴不僅用來驅趕虻類等害蟲,其擺動亦能透露牛隻的狀態。透過描寫「尾巴」,巧妙地營造出「悠閒」的氛圍,使人更能體會春日的和煦與從容。
のどかさや水牛の背に巻く尻尾
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林正義
〔永田満徳評〕
「のどかさ」はのんびりとした春の日のこと。冬の日の寒い厳しさが過ぎ去ったあとののどかさは格別であり、日も長くなり、時間もゆるやかに過ぎるように感じる。水牛の尻尾は虻などの害虫を追い払うばかりではなく、その動きで牛の状態を知ることもできるという。「尻尾」に焦点を当てることで、「のどかさ」をうまく醸し出している。
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炸開山城的夜晚
火旁龍
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橍清
〔永田満徳評論〕
「火旁龍」是一項驅邪迎福的春日儀式,為台灣客家族群自古相傳的「元宵節」傳統慶典。爆竹震天作響,火花四處飛散,場面既熱烈又震撼,洋溢著節慶的激情與活力。苗栗縣地勢多山,故有「山城」之稱。熊熊烈焰燃燒夜空,此句生動地描繪了「山城」祭典中熱火朝天的一幕。
山城の夜の炎や火旁龍
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橍清
「火旁龍(ひぼうりゅう)」は厄除けと福を招く春の儀式である。台湾の客家(ハッカ)族が受け継いできた「元宵節」の伝統行事で、爆竹の轟音が響き渡り、火花が四方に飛び散る光景は熱気と迫力に満ちている。苗栗県は山が多い地形のため、山城と呼ばれる。夜を焦がすほどの炎が立ち昇る「山城」の祭りの一齣をうまく表現している。

