【永田満徳(みつのり)】 日本俳句協会副会長 俳人協会幹事 俳人協会熊本県支部長 「文学の森」ZOOM俳句教室講師

火神主宰 俳句大学学長 Haïku Column代表 「秋麗」同人 未来図賞/文學の森大賞/中村青史賞

角川『俳句年鑑』2021年版!

2020年12月09日 20時23分00秒 | 俳句
角川『俳句年鑑』2021年版!
 
〜60代男性「句境を深く掘り下げる」の欄に掲載さる〜
 
【年代別2020年の収穫 60代男性】
藤田直子氏選
 
永田満徳(昭和29年生) 63P
大阿蘇を踏石として月昇る 「未来図」12
秋の雨地にあるものは音を立つ 「未来図」11
熊本在住の作者。折々に阿蘇の雄大さを詠んできた。
二句目の、一切を省略した潔さも佳い。
 
(その他)
【全国結社・俳誌」一年の動向】
「俳句大学」410P
〈学長〉として
鰓呼吸したき残暑の夜なりけり  永田満徳
 
「火神」312P
〈編集長〉として
ボールペンくるりと回し春惜しむ  永田満徳
 
 
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俳人協会編 俳句カレンダー

2019年10月17日 12時33分01秒 | 俳句
令和2年度版 俳人協会編 俳句カレンダー!

〜発売中〜

【2月掲載】
この町を支へし瓦礫冴返る  永田 満徳

〔体裁〕
月別 表紙とも 13 枚綴り壁掛用、金具の無い紙タイプ
〔頒価〕
1 部 1,200円 送料
〔発売〕
10 月上旬より
〔申込先〕
俳人協会カレンダー係
〒169-8521 東京都新宿区百人町 3-28-10
公益社団法人 俳人協会
電話 03(3367)6621 FAX 03(3367)6656 振替 00160-2-273
b
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永田満徳氏の「未来図賞」受賞を祝す

2019年08月12日 12時27分03秒 | 俳句
永田満徳氏の「未来図賞」受賞を祝す


「未来図」同人・「火神」同人会長 田島三閒

第一句集『寒祭』以来、初めて永田満徳氏のまとまった四〇句の作品に接することができた。
 「よく見ること」「よくふれること」「よく感じること」に徹し、日日変貌する自然界や人間世界のできごとに接している俳人の四季の記録と言えるかもしれない。

  蛇の滑り泳ぎとなりにけり
  泳いでは浮き泳いではまた浮いて
  かたつむりなにがなんでもゆくつもり
  コスモスの揺れては空の蒼ざむる
  葉牡丹の客より多く並びをり

といった句は、誰でも見かける動植物の営みをしっかりと見つめ表現されている。その生きものの持つ独自の行動や姿を発見し、擬人法やリフレインなど豊かな表現テクニックを駆使して作品化されたものである。
一方で、

  春望の山ふところの我が家かな
  ひたひたと闇の満ちくる螢かな
  湧き消ゆる雲のはぐくむ植田かな
  鯖雲の押し寄せ来たり古墳群
  湯気に立ち湯気に沈みて初湯かな

といった句には、離れた位置から目を凝らして眺めている遠望の情景や非常に近い位置にありながらも、なぜか漠漠した情景をより深く見つめている作者が感じられる。
 その逆に、社会の中で生きとし生きる存在である作者の人間としての思いを表わした言葉に絶妙の季語を配した作品も多い。

  学究はものに語らす梅真白
  楸邨の句は溜息ぞ春の雪
  あんな人こんな人ゐる涼しさよ
  立秋やどの神となく手を合はす
  蓑虫の蓑や防備か非防備か

などの句には、俳人や作家の精神をその作品や背景から深く考えていく姿勢、学問の徒である作者の立ち位置やあるいは人間そのものへの深い考察などが窺われる。
 また、物事の背後にあるものへの眼差しの鋭さや豊かな想像力を感じさせる作品も多い。

  この町を支へし瓦礫冴返る
  蓮咲いて古代の空を近しうす
  寝るまへの水を一気に原爆忌
  吸殻の臭ふ八月十五日
  原城址火箭のごと降る冬の雨

  例えば、「この町を支へし瓦礫冴返る」という句を見てみると、私たちの誰もが地震の後で目にした「瓦礫」を見ながら、そこに「町を支えてきた」人間の営みを想起し、作品化しているのである。その「取合わせ」としての「冴返る」という季語が実によく利いているのである。
 このように豊かな感性と長きにわたる積極的な句作によって磨き抜かれた俳句の技量がこれらの作品に大いに実っていると思われる。
氏の第二句集が待ち遠しいことである。

「火神」67号より転載

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自註自解

2018年06月19日 06時40分39秒 | 俳句
 「火神」第六〇号特集
                   永田満徳
大いなる御空を背負ひ藺草植う

「空」が席題の句で、熊本市内から八代高校へJR通勤していた時の風景である。鍵和田秞子先生から「宗教的な深さを感じさせる空は『御空』の措辞にふさわしい」とお褒めいただいた。



水俣やただあをあをと初夏の海

龍ヶ岳山頂から眺めた水俣の海の風景である。海の色があまりにも美しかったので、かえって有機水銀があふれ出すかもしれない不安感を覚えた。案の定、後の熊本地震でその漏洩が話題になった。



こんなにもおにぎり丸し春の地震

 草枕交流館のお世話で、熊本地震の折に炊き出しのおにぎりを頂いた。コンビニにある三角のおにぎりとは違う、結ぶ手の形のおにぎりは握った人の真心を感じさせるもので、実に美味しかった。
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漱石熊本百句

2015年02月21日 00時50分33秒 | 俳句
漱石熊本百句 (坪内稔典・他)版元ドットコム

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