中川輝光の眼

アトリエから見えてくる情景
paraparaart.com ArtDirector

西陣織の「源氏物語錦織絵巻」(全4巻)が完成

2008-03-04 | 文化を考える

西陣織の源氏物語絵巻、約40年かけ制作

 昨年105歳で亡くなった織物作家・山口伊太郎さんが、死去するまで40年近く制作に取り組んだ西陣織の「源氏物語錦織絵巻」(全4巻)が3日、完成した。山口さんの遺志を引き継いだ織物職人が最終巻を仕上げ、源氏物語の成立から1000年を経た「千年紀」の今年にお披露目がかなった。

写真

立体的に織り重ねた図柄の細部

写真

西陣の技術を尽くして精細に織り込まれた源氏物語錦織絵巻(3巻目の一部)

写真

織り機から取り出された「源氏物語錦織絵巻」の最終巻=3日午後、京都市上京区で

 この日に完成した第4巻は幅33センチ、全長10メートル余り。「柏木」「横笛」などの物語の場面を詞書を交えて描いている。 西陣で織物制作を統括する「織屋」として活躍していた山口さんは1970年から、国宝「源氏物語絵巻」(徳川美術館など所蔵)をモデルとし、職人10人と「源氏物語錦織絵巻」を作り始めた。精密な絵巻を織物に仕上げるため工夫を重ね、3巻の完成までに30年以上かかった。山口さんは4巻目の試し織りを終えた直後の昨年6月に亡くなったが、職人が制作を続けていた。 全4巻は4月26日~7月6日、相国寺承天閣美術館(京都市)で開かれる「山口伊太郎遺作 源氏物語錦織絵巻展」で公開される。(アサヒコム)



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。