中川輝光の眼

アトリエから見えてくる情景
paraparaart.com ArtDirector

梅原猛さんが亡くなっていたことを知った

2019-01-22 | 文化を考える

梅原猛さんが亡くなっていたことを、今、知った。わたしの座右の書、H.ゼーデルマイアー著『中心の喪失』、この本は梅原猛さんから直接薦められたのですが・・・若き頃にこの本と出会っていなかったら、おそらく今のわたしはいない。

 70年安保闘争の頃、「三美大祭」打合せのため「京美」にいたのですが、当時の学長さんが梅原猛さんでした・・・。「学長選挙」に学生代表が加わっていたことをわたしはその時知りました、梅原猛さんが自嘲気味にそのことを話すのを聴いていたのです・・・このような方が「学長」であればいいのにと素直に想ったものです。
 梅原猛さんの著書もずいぶん読みました・・・優れた視点と好奇心の塊のような人でした。


劇箱(gekibako)002 IR談義(IR conte)

2018-12-15 | 政治・経済を考える

劇箱(gekibako)002 IR談義(IR conte)

劇箱(gekibako)は、paraparaart.comが企画制作しています。 

世界の政治が揺れています、なかでもトランプさんがいけません、これまでの秩序を歪めてしまう・・・安倍さんのアメリカ追随もそれを後押しています。

わたしは『賭け事』を政策に取り込む意図を「クサイ」ものと考える、「演劇空間(娯楽施設)の一部だよ」「デズニーランドと何らかわらないよ」などと言うが、それは違う・・・街を歩いていてもそういった「クサイ」場がある、ひきよせられる人もいるだろうが・・・それを国家が率先してやってはいけないのだ。


Pieraccini.Gaetano(ピエールアッシーニ)著『La stirpe de' Medici di Cafaggiolo』

2018-12-09 | 本の紹介

Pieraccini.Gaetano(ピエールアッシーニ)著『La stirpe de' Medici di Cafaggiolo』

購入したものの全巻イタリア語でしたので、辞書を横に置いて知りたいところだけをつまみ読みしました。それでも、メディチ家のことが詳細に書かれているこの本のおかげで、わかったことも多いのです。
 中世期のフィレンツェやヴェネチアは、物流(貿易)を背景に急速に肥大化し、ギルド(職能組合)による生産活動も盛んになっていった。ルネサンス以前に、このような意欲的な経済環境があったことを知ることも、レオナルド・ダ・ビンチやミケランジェロを育む土壌を理解するに有効と想います。なかでも、フィレンツェにおけるメディチ家の役割は大きく、街の設計(デザイン)からルネサンス文化の基盤形成まで巾広く関わっていたと言える。そして、ルネサンス文化の最盛期(ロレンツォ・デ・メディチの頃)、「プラトン・アカデミー」を設立したフィチーノの役割、その影響について考えなければならない。プラトンを初めてラテン語に翻訳(完訳)し、著書『プラトン神学』で哲学と神学の融合を計ったのがフィチーノ、この人がルネサンス文化にひとつの太い柱(基軸)を築いたのです。この「宇宙観」が、レオナルド・ダ・ビンチだけでなく、多くの人々の発想の起点になったのかも知れない、わたしはそう想っています。
 ただ、レオナルド・ダ・ビンチは次第に「プラトン・アカデミー」から距離を置くことになります。『芸術』と『宗教』、神聖な領域だけに重なる部分は多いのですが、これは全く「似て非なるもの」です。


劇箱(gekibako)001 トランプは回る(Trump rotate)

2018-11-03 | ビジネス

劇箱(gekibako)001 トランプは回る(Trump rotate)


劇箱(gekibako)001 トランプは回る(Trump rotate)

2018-10-29 | 政治・経済を考える

劇箱(gekibako)001 トランプは回る(Trump rotate)

世界の経済もグローバルに拡大してきた、もはや後戻りできないとわたしたちは想っていた。しかしながら、「関税障壁」をつくることでこれに急ブレーキをかけようとしている国家がある、アメリカだ、このような強引でわがままな「政策」がまかり通るようではいけない・・・「トランプリスク」がこと更に国際経済を不透明にしている・・・。アニメキャラにしたくなるほどのトランプさんの「個性」は認めますが、その言動が世界の人々に好かれるかどうかとなると話しは別ですよ・・・。


劇団・ジョキャニーニャ『T.AKIRA』 金沢市民芸術村PIT2に『演劇』を観に行く

2018-09-21 | 金沢を歩く

金沢市民芸術村PIT2に、『演劇』を観に行く予定です。劇団・ジョキャニーニャ『T.AKIRA』、鶴彬(川柳)のイメージを借りて今をどう切り取れるか・・・わたしはそこを観たい。 

演劇は、時代をストレートに反映する・・・戦争を背景に翻弄されたひとりの若者の生死に関わるのは難しい、この劇団には「イナシとユーモア」を操る技量が備わっている・・・なとかなるだろう。
 『鶴彬全集』の著者・一叩人さんに会ったことがある、手製の封筒に「鶴彬(一叩人)通信」がかなり届いた。画家でもあった一叩人さんの熱意を、わたしは懐かしく思い出すのです。


変革の時代が育んだ強靱な美意識

2018-04-14 | 本の紹介

ジョルジュ・サンド(George.Sand)の実名はアマンティーヌ・オーロール・リュシール・デュパンと言います、1804年・パリで生まれ1876年・ノアンで亡くなりましたので19世紀を代表する作家のひとりと言っていいのです。作家名ジョルジュ・サンドが男性名称であり、自立して活動するための一手段であったことはよく知られていますが、その活動への批判や誤解も少なくはなかった。
わたしが歴史をふりかえる時、判断材料に事欠かない好みの時代を参考にします、19世紀フランスとイタリア・ルネサンス期ですが、いずれも魅力あふれる時代と言えます。加えて、わたしが判断基軸に置くのは個々の『美意識』です。
ジョルジュ・サンドには、変革の時代が育んだ強靱な美意識があります。それが最も象徴的に表われたのが『スピリディオン』だと想います。『スピリディオン』が書かれたのはマヨルカ島の修道院とされていますが、閉鎖的な空間に身を置き、多くの時間を費やしたこの物語は、いくつかの課題を残して終わっています。ジョルジュ・サンドの『異色作』、そうわたしは想っています。
ジョルジュ・サンドについて、おおまかに知りたい人は河出書房新社から出ている『ジョルジュ・サンド』がお薦めです。もっと深く知りたい人は、昨日のFBで紹介した藤原書店のジョルジュ・サンド・セレクションがお薦めです。


ジョルジュ・サンド(George.Sand)著『スピリディオン(Spiridion)』の紹介

2018-04-13 | 本の紹介

「男装の麗人」「ショパンの恋人」で知られるジョルジュ・サンド(George.Sand)、この人の書簡を若い頃によく読んでいたことをFBに載せたことがあります。70年代、この人の飜訳本が少なく仏日事典を傍らに置いて、かなり苦労して読んでいました。考えてみれば、19世紀フランスを縦軸に西欧文化を視ることの意味をその苦労を通して知ったのです。時代の推移に安易に流されないように『視点』の基準をどこに置くか・・・。

ジョルジュ・サンドの『スピリディオン(Spiridion)』に衝撃を覚えた、優れた作家が時代をリードすることを再確認した、大げさではありません、「フランス革命」の予兆がここにもあったのです。若い頃は見逃していたのですが、「再読」して明瞭に理解できたのです。そう言えば、符合するキーワードがこの物語には多く隠されている・・・亡くなった修道士、その遺体のそばに置かれたメモ、ジョルジュ・サンドが理想としていた社会、そして「ジョルジュ・サンド」名に隠された意志、これらの記号が意味するものとは・・・。
2004年~ジョルジュ・サンドセレクションが藤原書店から出ています。巻2に『スピリディオン(Spiridion)』が収められています。


チルチルの単身赴任と言ったところですか・・・

2018-04-02 | ビジネス

事務所で寝泊まりするようになってから3日目、わたしではありません、こねこのチルチルですが、もうずいぶん悪戯してくれてます。

動作は敏捷で、すぐに見えなくなります。チルチル・ミチルのミチルはみゆ(MIYU)と留守番、さしあたりチルチルの単身赴任と言ったところですか・・・。


わたしたちは良くない政治指導者を選んでいるのかも知れない

2018-03-16 | 政治・経済を考える

朝刊を何気なく見ていて、『中日春秋』に目が止まった。エスプリの効いた文章に頷きながら・・・普通の人たちが大きな力を持つことで失うモノを考えてみた・・・『誰も信じられなくなる』こと、これほど辛いことはない・・・『政治的しくみ』や『行政のあり方』、『民主主義』をもう一度考える時なのかも知れない。