高等部3年生は理科総合Aで微生物の酵素の働きを学習しました。
実際にその働きを見てみよう!!ということで,2種の酵素を用いて実験・観察。
第2弾
「パイナップルの酵素の働き」
最近はスーパーなどでも手軽に手に入る食材のパイナップル。
タンパク質分解酵素が入っていることをご存知の方も多いと思います。
そのパイナップル酵素はどれだけの威力を持つのか調べてみました。
『ネガフィルムを使っての実験』
ネガは表面がゼラチンで覆われています。
ゼラチンはタンパク質ですから,酵素の影響を受けやすいのです。
そのネガを
1 生のパイナップルにつける
2 火を通したパイナップル(缶詰でも良い)につける
・・・そのまま30分以上放置します。
授業中の実験では試験管を氷水,水,お湯につけて,さらに温度を変えてみました。
火を通したパイナップルでは,酵素が働かず,ネガの表面はツルツルのまま。
生のパイナップルでは覆っているゼラチン膜が溶けて,ネガも色あせてしまいました。
また,パイナップル酵素の働きは,50度ぐらいのお湯で温めたときが一番活躍していました。
わかりやすく大きなネガで見てみると・・・
ネガにパイナップルの芯を乗せちゃいました。
20分そのままにしておくと・・・・
爪でこすると画像が簡単に削れてしまいます。
完全に表面が溶けていました。
発展実験!
もっと身近なタンパク質は何でしょう・・・。
みんな(私も)が大好きなお肉ですね。
せっかくなので調べてみました。
『豚肉を使っての実験』
豚肉に生パイナップルの刻んだものに漬けておきます。
今回は少し厚めの生姜焼き用のお肉にしました。
4時間弱おいたお肉の比較です。同じパックのお肉とは思えないぐらいになりました。
焼いてみると,パイナップルに漬けておいたほうは1枚肉のまま焼くことができませんでした。もちろん食感も体験しました。同じフライパンで焼いてみましたが,しぐれ煮のようにやわらかくなっていました。
ちょっぴり美味しい実験になりましたが,パイナップルのタンパク質分解酵素の威力を体験しました。