やっパリ、メトロで。

パリ在住だったブログ主が語る、パリ・フランス、日本の交通系散歩日記。鉄分やや多め。

【メトロでフランス語】 métro 「メトロ」

2014-02-01 | メトロでフランス語
métro (名・男) 「メトロ、地下鉄」

フランス語圏だけでなく、最近では日本でも「メトロ」といいます。
そもそも、このブログのタイトルにもなっている métro とは何なのでしょうか。



世界で最初の地下鉄は、
1863年に開業したロンドンの Metropolitan Railway 「メトロポリタン鉄道」です。

フランスでは、このメトロポリタン鉄道を手本として、
パリの1号線が1900年の万国博覧会に合わせて営業を開始しました。
この地下を走る新しい都市鉄道を、「メトロポリタン鉄道」の名を元に、
chemin de fer métropolitain 「首都の鉄道」と呼びました。
それ以降、従来からの路面電車や乗合馬車といった交通機関を置き換える形で建設が進んでいきました。
この新しいタイプの鉄道は、主に地下を、そして高架を走って、
他の交通機関と立体交差することによって、
従来の平面交差をしていた交通機関に対して、
より高速で運行できるというメリットがあります。




METROPOLITAIN の表記が残る (上:Volontaires 駅 下:Pasteur 駅)

chemin de fer métropolitain が、métropolitain と略され、
さらに、首都に限らず、主に地下を走る鉄道を表す名詞として métro となり、
現在では世界で流通する言葉になっています。
ただし、現在でも、フランスの法令では métropolitain が正式に使われる場合もあります。

フランスにおけるメトロは、首都パリのほか、
地方都市のリヨン、マルセイユ、トゥールーズ、リール、レンヌなどにも建設され、営業されています。

この métro という語がそのまま、世界中で地下鉄もしくは都市鉄道を表す言葉として用いられています。
英語圏では underground, the Tube (イギリス)や subway (アメリカ)など、
ドイツ語圏では U-Bahn と呼び習わしますが、その他では metro が圧倒的です。

日本でも、東京の旧・帝都高速度交通営団(営団地下鉄)が、
末期に路線図などの表記類に「メトロ」の語を用いたり(「メトロネットワーク」)、
プリペイドカードに「メトロカード」などの愛称を用いだしてから、
地下鉄を表す言葉として一般に知られるようになってきました。
さらに2004年、営団が民営化され、現在では「東京地下鉄株式会社」となっていますが、
この会社およびその路線を呼ぶのに、
「東京メトロ」という愛称が広く用いられています。
東京におけるもう一つの地下鉄運営事業者である東京都交通局(都営地下鉄)でも、
統一的に「メトロ」という言葉を用いる場合があります。


東京メトロ5000系(既に廃車) 右上に東京メトロのマーク(ハートM)がついている


ただ、日本のその他の都市では「メトロ」があまり用いられず、
旧来からの「地下鉄」、英語表記は subway が使われることが多いようです。

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