やっパリ、メトロで。

パリ在住だったブログ主が語る、パリ・フランス、日本の交通系散歩日記。鉄分やや多め。

【メトロでフランス語】 strapontin 「補助イス」

2013-06-04 | メトロでフランス語
strapontin (名・男)(跳ね上げ式の)補助イス

 

フランスのあらゆる旅客鉄道車両の、出入口付近に跳ね上げ式の補助イスが設けられています(トラム等は除く)。
この「補助イス」(劇場や観光バスについているものなども含め)、フランス語では"strapontin"といいます。


En cas d'affluence, ne pas utiliser les strapontins.
「混雑時には補助イスを使用しないでください」

このような形の補助イスのことを英語では"jump seat"とそれそのもので、わかりやすいのに対し、
フランス語では他の語との関連がいまいちはっきりしない語だと思っていましたが、
Wikipediaで調べてみると(以下引用、下線と注はブログ主)、

Le strapontin, dans sa forme moderne, fût inventé dans la deuxième partie du XIXème siècle par Bernard Strapontin, ingénieur des ponts et chaussées et maire de Belay(原文ママ)

訳(ブログ主):現在の形をした strapontin は、土木技師およびブレイ市(Ain県Bellay「ベレイ」の誤りか?)市長であった、
ベルナール・ストラポンタンによって19世紀後半に発明されたものである

とのことで、発明者の名前のようです。
イタリア語でも"strapuntino"と言うそうで、フランス語から入ったと思われます。

他にも、二次的な地位(重要ではない人物)のことも strapontin というそうです。
あくまで補助、ということですね。

ちなみに、日本のJRでは、思いつくままに挙げると、
JR北海道731系やキハ201系、JR東日本E1系(下写真)、E4系新幹線Max、
JR西日本の新快速223系・225系、JR四国5000系、1500形、JR九州817系など、
採用例は意外に少ないと思われます(車椅子対応席を除く)。

 
私鉄は…すみません、あまり知らないのです。
名鉄や京阪、阪急なんかにありましたっけ。

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3 コメント

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パリで初めて見た時 (momochin)
2016-11-19 03:44:21
パリのメトロで初めて、この補助イスを見た時に阪急京都線の前の特急電車(6300系という電車)を咄嗟に思い浮かべました。
パリのメトロも大変な混雑ですが、車内が混雑し始めると、補助イスに座っている人たちがおもむろに立つ光景が、個人主義のフランスらしいと思いました。ホントの個人主義はこういうものですよね。
阪急の特急も私が小さい頃(80年代半ばくらい)までは、朝夕や行楽シーズンの混雑している時は、立ち上がって補助イスを利用していました。
阪急では、6300系は、当時の自信作であり、補助イスにロック機能をつけていなかった事に、設計者の方の思いも伝わってくるように思いました。
6300系の次に6330型という1編成だけ増備された車両があり、補助イスにロック機能が付きましたが、やはり混雑時にロック機能を使っているのを見たことがありませんでした。
その後、京阪間のノンストップ運転から途中駅への停車も増えましたが、やはり補助イスのロック機能を追加する事もなく、次の特急電車(9300系)が登場しました。
9300系では、補助イスの数も減り、ロック機能もついて登場しました。当初は、ラッシュ時も補助イスのロック機能も使っていなかったのですが、次第にラッシュ時の補助イスをロックする電車の本数が増加しているのが現状です。
せっかく、座席数を増やすための機能でも、使い方によって自分たちの首を締めているように感じられてなりません。日本人は、自分で住みづらい社会を作っていますよね。
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あります、あります。 (momochin)
2017-07-17 21:03:42
阪急電車にありますよ。
京都線の特急の電車に。
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ありますね! (miromes9-13)
2017-07-18 13:55:08
momochinさん、コメントありがとうございます。
今まで日本で乗るのは国鉄~JRばかりでしたが、最近、手薄になっていた私鉄にも、出張時に時間を作って努めて乗るようにしています。
6300系、ありましたね。登場時に鉄道雑誌に載っていたのを見て、その豪華な内装には感動した覚えがあります。そして補助いすも。つい昨年、嵐山線転用後に初めて乗りましたが、補助いすはなくなっていますね。

いつでも引き出し可能だけど、混んでくると自身の判断でさっと立つフランス。ロック機能でお膳立てされた対応をされているけれど、乗客自身で判断できない日本。

最近の日本の鉄道車両の貫通扉にも、作り手や事業者の至れり尽くせりさが表れていますね。でも、古い車両になると自動ではないので、閉めていかない乗客の多いこと。状況を自身で判断する余地のないことに慣れてしまうのも考え物ですね。
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