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やっパリ、メトロで。

パリ在住だったブログ主が語る、パリ・フランス、日本の交通系散歩日記。鉄分やや多め。

寝台特急カシオペアに乗る(4)~北海道の朝

2013-12-28 | 旅行
前回はこちら
http://blog.goo.ne.jp/miromes9-13/e/73cd7b180e8809cfb66c682c8cb8c39c

青森からは進行方向が逆となり、12号車のラウンジカーが最後尾になります。


丑三つ時をちょっと過ぎた頃、
ラウンジの一番後ろにあるソファーを陣取り、後ろに流れる景色を眺めます。
もう寝ていられません。
こんな時間なので誰もいない、と思いきや、
青函トンネルを眺めようと、
入れ替わり立ち替わり常に3~4人がいます。

上下左右に広い窓を持つラウンジ。
床下には列車全体に給電するためのディーゼルエンジンが積まれています。

ところで、再来年に北海道新幹線が開通します。
青函トンネルを最後尾から見ることができるのも、
今回が最後になるかもしれません。

青函トンネル内は、火災対策のため、常に90%程度の湿度が保たれています。
後展望の窓は水滴がついたまま、40分をかけて海底下を通過します。

ラウンジに全国版の時刻表が置いてあります。
明日の予定を組みなおし、札幌から外に出てみることにしました。




函館に到着しました。再びこちらが先頭になります。
機関車が連結されます。DD51形ディーゼル機関車の重連です。

あまり雪は降っていません。

大沼国定公園を通ります。
大沼、小沼、じゅんさい沼。駒ケ岳。
北海道には幾度も渡ってきていますが、
この景色を見なければ渡道してきた気がしないというのは、
ある種の病気かもしれない。
通常は飛行機を使うので、見ないですよね。


いかめしで有名な森駅に到着すると、雪が激しくなっています。

ここから噴火湾沿いを走りながら道央を目指します。
長万部を出ると、青空になりました。
めまぐるしく天気が変わります。


食堂車で朝食とします。
我が部屋のある11号車から食堂車である3号車まで、
途中は全て個室寝台車。
狭い通路を延々と歩きます。



途中にお休み処みたいなミニロビーが2箇所あります。
全て個室とはいえ、乗車時間が長ければ、
こういったパブリックスペースも必要ですね。


食堂車は2階にあり、眺めも抜群。
 
和朝食 1,600円也。

このほか、コーヒーor紅茶or緑茶、ジュース、デザートのメロンゼリーがつきます。

付け合せのわさび漬が、田丸屋。これはやっぱり静岡だね!!


食後のコーヒーをいただいていると、真っ青な空になりました。

食後、ラウンジに行きます。
車窓左手に有珠山が見えます。
昨日もらったモーニングコーヒーのチケットを引き換えます。
コーヒーを片手に雪の原野を眺める、贅沢な朝です。
 


洞爺駅。


東室蘭駅直前。室蘭市の輪西あたりでしょうか。


温泉地登別の玄関口、登別駅です。海沿いだからか、あまり雪がありません。


ラウンジカー入口に売店があり、グッズを販売しています。

白老駅を通過したあたりから、吹雪き出しました。
海辺を離れ、内陸に進路をとっているのがわかります。

とまこまい、雪のまい。

南千歳駅で、新千歳空港に離着陸する飛行機が上空を掠めるのを見ると、
だんだんと名残惜しくなってくるのもいつものことです。

階下からのホームの眺めはこんな感じ。



札幌に到着。4分遅れとなりました。
 


総括

北海道行きの寝台特急には、この「カシオペア」の他に、
「北斗星」「トワイライトエクスプレス」がありますが、
これらとは違い、既存の車両を改造したものではないため、
とにかく機能的で清潔にできています。
走り始めてから15年経っているとは思えないほどに、
きれいに清掃、整備されているのにも好感が持てます。

今回は階下室だったので、横揺れも少なかったです。
階上室でしたら、眺望が利き、なおかつ車輪から遠いので静かですが、
高いところにあるため、ユランユランと揺さぶられます。一長一短ですね。

編成端となるラウンジ(12号車)の隣の車両の寝台券が取れたので、
移動は楽でした。
その代わり、逆の端にある食堂車(3号車)へは、
延々と通路を歩いていくことになりました。

今回喫煙室ということで、
非喫煙者には気になるタバコのにおいですが、
部屋自体のにおいや、
隣室が子供連れで吸わなかったというのもあって、
それほど気になりませんでした。

新聞報道でいよいよ、北海道行き寝台特急の全廃が発表されました。
JRからの正式な発表はありませんが、
北海道新幹線の開通と引き換えとなるようです。

まだ「スイート」や「デラックス」の部屋を体験していませんが、
叶うでしょうか。
ああ、また乗りたい!!絶対乗るぞ!


寝台特急カシオペアに乗る(3)~雪の夜道を北へ。

2013-12-28 | 旅行
前回はこちら
http://blog.goo.ne.jp/miromes9-13/e/32767916ceaa5c918fd1975d3824db1d

16時20分、定刻に上野駅を発車しました。
従来の客車列車と違い、動き出したのに気づかないくらいに静かな走り出しです。

25分ほど走ると大宮駅。埼玉県の一大ターミナルです。
冬至よりわずか数日。もう暗くなってしまいました。

アテンダントさんがウエルカムドリンクの注文にいらっしゃいました。
カシオペアツインでは、ソフトドリンクが選べます。

続いて、車掌さんによるチケットの確認、
そしてアテンダントさんがウエルカムドリンクと
明日のモーニングドリンク引換券を持ってきてくださいました。





宇都宮、郡山、福島、仙台と、約1時間おきに停車していきます。
白河を過ぎたあたりで、雪が積もり始めました。
東北へ足を踏み入れました。

テレビをつけていると、停車駅直前に自動放送とともにこんな風に表示が出ます。



食堂車はこの時間、予約制のディナーです。
予約された皆さんは、フランス料理のコースや懐石御膳に舌鼓を打っていることでしょう。
私達は上野駅で買ってきた弁当で晩御飯です。
 
「銀座スエヒロ」のサーロインステーキ弁当に赤ワインをつけて。
あ!割引シールがついてる!20%引きがばれた...

全室個室のため、
ワゴンによる車内販売を呼び止めるという風景は一見考えられませんが、
個室内にこんなランプがついています。
自分の車両にワゴンが来ると、音とランプで教えてくれます。

考えた人、偉い。

21時15分より、食堂車は予約なしのパブタイムとなります。
それまで、ゴロゴロしてましょう。
が、時差ボケでしょうか。腹がくちくなったのか、ワインが利いたのか、
急に眠気が襲ってきて、そのまま沈没。
個室なので気兼ねなく横になれるのが、あだになりました。

友人は初めてのカシオペアに大興奮中。ラウンジに出かけていきました。
電気を消すと、穴倉の秘密基地っぽくて、居心地がいい!
岩手県内の一ノ関、盛岡と停車に気づきました。
階下室のため、窓の下辺にびっしり雪が着いていました。
このまま日の変わった青森県あたりまで深い眠りについてしまった。

ちょっとした横揺れで目が覚めました。
青森市内の浅虫温泉駅を通過。陸奥湾に沿っているからか、
雪はそれほど深くありません。
天気予報によると、荒れ模様のようですが。。。

札幌で会う予定だった知人から、
不幸ができてしまったとの連絡がSNSに入っていました。
再会できなくなってしまいました。
さて、着いたら何しよう。

1:47に青森駅です。乗務員交代や機関車交換のための運転停車で、
お客さんは乗り降りできません。
ここから進行方向が変わり、
今まで一番前だった12号車のラウンジカーが最後尾になります。
機関車が切り離されました。

今頃、逆側では機関車が連結されていることでしょう。

次回に続く。

寝台特急カシオペアに乗る(2)~カシオペアツイン階下室

2013-12-27 | 旅行
前回はこちら
http://blog.goo.ne.jp/miromes9-13/e/e925d18ef6b78e6bdc9c7b7e5360cb6e


11号車に乗り込みます。
目指す部屋は12号室。オール2階建ての車両で、
私達は階下の部屋の主となります。

お部屋を見てみましょう。

通路から階段を下に降ります。




ドアを開けると、

ソファーが2脚、向かい合わせになっています。
 


このソファーが優れものです。
引っ張ると、

ベッドに早変わり。
ここにシーツを敷き、布団を掛けて寝ます。
2人は90度になって寝ます。

なんと、各部屋にトイレと洗面台が用意されています。





トイレは固定式、洗面台は取っ手を引いて引き出します。

「よくぞこれだけ詰め込んだな」というのが感想です。
何度もモックアップ(実物大模型)を作って試行錯誤した
との開発記を読んだことがあります。


洗面所脇の壁にテレビが埋め込まれています。
BSを見ることができるほか、
カーナビチャンネルも選べ、現在走行位置がわかります。


その他、オーディオ設備や目覚まし、空調のつまみもパネル上に。
今までの個室寝台車と違い、改造ではなく、カシオペアのために新造された車両なので、
各所が機能的でわかりやすくできています。

カシオペアの客車であるE26系は、オール2階建て車両です。
その中の「カシオペアツイン」には、階上、階下、車端部の3タイプの部屋があります。
基本構造、設備はどれも同じですが、
階上は景色がよくて走行音が静かだが、高所なので、広いピッチの揺れでゆさゆさ揺られる。
階下は揺れが少ないが景色が犠牲になる。
車端は天井が高いが、その名の通り台車の上に位置するため、
直に揺れが伝わってくる、と、3者3様の利点・欠点があります。

今回は、階下ですが、2度目の乗車であり、
冬なので暗い時間が長いことから、景色にはこだわりませんでした。
むしろ、ホームや対向する線路を低い部分から見るスリルもあり、楽しめました。

次回に続く。

寝台特急カシオペアに乗る(1)~苦労しないでチケットゲット

2013-12-27 | 旅行
日本に帰ってきました。
仕事の都合で、これから先、当分帰ってこられなさそうなので、
とにかく、やり残しのないようにして、
パリに戻ろうと決意しました。

JR全線完乗と合わせて、
やんごとなき用事のために、札幌に向かうことになりました。
久しぶりに寝台特急「カシオペア」号に乗ってみます。
夏の「トワイライトエクスプレス」の興奮が覚めやらないうちでの乗車です。

カシオペア号は、1999年から、東京の上野駅から、
青函トンネルを通って札幌駅を結んでいる寝台特急です。
1988年から同区間で運行を開始している「北斗星」号を
さらに豪華にした列車として登場しました。
専用のE26系客車が新規に製作されました。
個室は各種ありますが、全て2人用A個室*。

そのようなわけで、カシオペアは2人以上でないと利用できません。
暮れの押し迫った中で、友人に声をかけると、
乗り気で付いて来てくれました。
さすがオレの竹馬の友、感謝するぞ!

*補助ベッドを使って3人で使用できる部屋もあります。



意外と空きがあるのです。


カシオペアも、やはり1ヶ月前の「10時打ち」をしなければ取れない列車のひとつと言われています。
「カシオペアスイート」などの上級クラスの部屋は確かにそうです。
しかしながら、全77室ある「カシオペアツイン」は、
1ヶ月前には埋まってしまっても、
15日前あたりからぼちぼちと空席が出てきます。
1日前になると、キャンセル料が跳ね上がるため、
2日前あたりには空室が出やすくなります。

ブログ主が、5日前ぐらいに特設サイトの空室照会を見たときには「×」だったのが、
2日前ぐらいから「空室10室以下」をあらわす「△」に変わりました。
乗車当日に窓口に行くと、喫煙室ながら5室空いていました。
師走の移動の多い時期でもこれなので、閑散期なら何をか況や。


出発


12月27日15時過ぎ、上野駅。友人と落ち合いました。
 

15時35分、カシオペアが上野駅13番線に
後ろ向きでしずしずとと入線してきます。


やっぱり人気の的の被写体です。

昔思い描いた宇宙船のような、
レトロフューチャーなフォルムがフォトジェニックです。
最後尾は1号車1番個室「展望スイート」、いつかはチャレンジ。


ロゴは、フランスのデザイナー Georges Nathalie氏の手によるもの。


駅ナカで食べ物とワインを買い込んで、いざ乗り込みます。


上野駅はヨーロッパのターミナル駅のような頭端型。
アサインされた11号車ははるか前です。
そちらに向かい、さらにその先、先頭に付いている機関車に挨拶をしておきましょう。
今晩、青森まで引っ張ってくれるEF510形510号機です。


次回に続く

札幌発トワイライトエクスプレスの展望スイートに乗る(8・完)~終着駅へ。総括

2013-08-26 | 旅行
前回はこちら
http://blog.goo.ne.jp/miromes9-13/e/69b87c8c17891a4755321f67bfb93296

新大阪駅を出ると、淀川の鉄橋を渡ります。
谷村信司「三都物語」のインストゥルメンタルが流れ、終着大阪駅への到着を告げます。


「HEP FIVE」の観覧車が見えると、もう間近。

まだまだ着いて欲しくなかったけど、着いてしまいました、終点。
紀行作家、故 宮脇俊三氏の言を借りれば、「いつまでも乗っていたい。」
偽りなき本音です。


個室を出て、振り返ります。何時間ぶりに部屋から出たでしょうか。
函館から、ずっとこの中に閉じこもっていました。
ただ、アパートに閉じこもっていたのとはわけが違うのは、
サービスに訪れる係員さんがいたことと、景色が移り変わるため、
閉塞感がまるでなかったことです。


今までいた部屋を、外から。
ガラスにスモークがかかっていて、部屋の中が見えません。


機関車を前から眺めるのも今回初めてです。


時計をご覧ください。もうすぐ午後4時です。
結局、3時間と数分遅れでした(定刻12:52着)。
今晩の夕飯を考えなければならない時間です。
あ、朝をたっぷりと食べたので、昼食を摂るのを忘れてた。

新大阪駅近くの宮原の車庫に向かうトワイライトを見送ります。





個室に閉じこもりっきりで、一回も会っていない乗客の皆さんですが、
同じ食堂車の釜の飯を食った(?)みんなで、見送ります。
運転開始からもうすぐ25年。人気は未だ衰えません。

そして、「娑婆の空気は暑いゼェ」!

大阪環状線の通勤電車。大阪の日常が走っています。


トワイライトが去ると、もう後ろから、
「サンダーバード28号」が金沢・和倉温泉方面よりやってきました。
金沢駅をトワイライトの2時間近く後に出てきた列車が、
10分後までに肉薄していました。

ーーー

展望スイートの旅を終えて

函館駅で、列車のドアが開いてから、
22時間近くスイートの部屋にいたことになります。
これは、通常時に札幌から大阪に乗ってきたのとほぼ同じ時間です。
函館発という珍しさもあいまって、得した気分になれども、
まったく損にはなりませんでした。




トワイライトが他の列車と違う、特徴的なことは、
車掌さんや食堂車スタッフさんが、総員で
「列車の旅を楽しませてやるぞ!」というアクションを起こしていることです。
上級クラスからエコノミーなクラスまで、全ての乗客に対し、
食堂車スタッフがコンタクトを取ります。
車掌さんも観光バスのように各見所で観光案内放送を行います。
トワイライト専用の制服も用意し、接客もホテル並み。
これは、上野~札幌間のの豪華列車「北斗星」「カシオペア」に比べると、
手厚い人的サービスになっており、
関西的ホスピタリティーの表れであると、よく評される所以です。

札幌発(実質函館発でしたが)の場合、1号車1番から展望が広がるのは、
五稜郭駅(今回は函館駅)~青森駅間です。
それ以外の大半の時間は、機関車が前についてしまいます。
その分、大阪発よりもチケットが取りやすくなっているわけです。



ただ、自室から右と左の車窓の両方が見える個室は、この車端にある1号車1番個室のみ。
他は、片方の車窓を通路に阻まれます
(A個室は通路側に窓が付いていますが、
通路を通っている人から自室を覗かれると恥ずかしいので、
みんなカーテンを閉めてしまいますね…)

前のログでもあがりましたが、展望を望まない場合は、
同じスイートの2号車3番を求めるのもよいでしょう。
こちらもチケットを取る競争率は少し下がりますが、
車両中央にあるために揺れや音が少ないことや、
トイレとシャワーがセパレートになっていたりと、居住性がアップします。

ブログ主は、これでトワイライトの全タイプ個室を体験することができましたが、
どれがよかったか、というのは甲乙付け難いです。
BコンパートやB個室であっても、食堂車やサロンなど、
列車全体で楽しめるのがトワイライトです。
ただ、今回の展望スイートは、ほぼ「絶対に」取れないと思っていたチケットに対して
取れるまでチャレンジしただけあり、
取って、乗車した時のうれしさはひとしおでした。
25年越しの夢が叶いました。



いつ運転が終わってもおかしくないほどの車両の老朽化もあり、
そして北陸・北海道の両新幹線開通によって
トワイライトの命脈は尽きるのかもしれません
(まだ公式発表はありません*(注))。
大阪発の展望ではありませんでしたが、
このような終焉の前に、限られた休暇の中で展望スイートのチケットが取れ、
贅沢な時間を過ごさせてもらえました。

ところで、JRの特急・急行が2時間以上遅れると、
特急・急行料金が全額払い戻しとなります。
ということで、十分部屋を堪能させてもらったうえに、お小遣いもできました。
この臨時収入は、トワイライトを降りたその足で、
広島県の知人達に会いに行く資金に充当しましたとさ。
めでたしめでたし。

これを書いている日より、日本に帰ってきたメインの目的である
東京での職業研修が始まり、ほぼ缶詰になって受けています。
北海道、研修前のいいバカンスになりました。

トワイライトは堪能しつくしました。
今度はそのうち、上野発札幌行の「カシオペア」にチャレンジです。
バリバリ働かなきゃ、です。


長いレポになりましたが、ご笑覧いただきましてありがとうございました。
次のログまでは少々間が開きますが、また当ブログでお会いしましょう。

~完~

*(注)2014年6月追記
いよいよトワイライトの廃止がJR西日本より公式発表されてしまいました。
2015年春を目処に廃止とのことです。
車両の老朽化というのが表面上の理由ですが、
さまざまな理由が重なっていると思われます。

札幌発トワイライトエクスプレスの展望スイートに乗る(7)~昼間のトワイライト

2013-08-25 | 旅行
前回はこちら
http://blog.goo.ne.jp/miromes9-13/e/b78d5a6af80c40c0c9f269279b4ed0ac


朝がやってきました。新潟県の北部(下越)を走っているようです。
「笹川流れ」など、定時で走っていると見られない景色が流れていきます。
応接間から寝ぼけながら眺めます。

6時ごろに「おはよう放送」が始まりました。
列車が約2時間ほど遅れていることが放送されました。

本州に入って最初の停車駅、新津に6時半ぐらいでしょうか。









機関車との連結部。

さて、揺れや音についてです。
まず、揺れに関しては、車端部に位置していますので、
それなりに揺れると考えてよいでしょう。
通常の在来線列車の車両端に座ってみてください。それと変わりません。

また、音について、前に機関車が付いていない場合は、
展望室の真下に付いている連結器が上下するゴロゴロといった音、
機関車が付いた場合は、機関車の連結器との間で起こる軋み音が入ってきます。
車端であり、さらにガラス張りになっているということで、
容赦なく音が入ってくるのは仕方ありません。気になる方には気になると思います。

ただ、それを補っても余りあるくらいに豪華な客室そして展望を、
ブログ主は楽しむことができましたので、あまり気になりませんでした。
(ここに一生住め、といわれたら、考えるかもしれませんが…)

音や揺れの点で、落ち着きをとる場合は、
2号車3番のスイートを選ぶのもよいと思います。
車両中央に位置するので、これらの心配はありません。
こちらはユニットバスになっておらず、トイレとシャワーがセパレートになっています。

7時30分ごろ、昨夜函館でお願いしたモーニングドリンクが届けられました。

食堂車で絞られたフレッシュオレンジジュースが水筒に入って届けられました。


続いて、同様にお願いしておいた朝食です。ルームサービスでお願いしておきました。
(この部屋から一歩も出ずにスイートを堪能しておきたかったからです。
同行者は食堂車に食べに行きました)

ヨーロッパ大陸の人が見たら、驚く量です。
(あまり塩味のものを朝食に食べず、
パンとジュースとヨーグルトなど、というのが一般的です)
以前あった和定食は廃止になったようで、ちょっと残念。
でも、朝からいっぱい食べました。大満足!


青海川駅付近。今日もいい天気です。


直江津駅は2時間20分の遅れ。JR東日本からJR西日本のエリアに入ります。
同時に、信越本線から北陸本線に。


青海~親不知間。新潟県と富山県の県境付近です。


列車が遅れているということで、まだまだ長丁場です。
非常時なので、車掌さんが缶入りのパン(乾パンではない)
と十六茶を配ってくださいました。
(これを書いている今も、まだこの缶を開けていません。どういうものなんだろう?)

富山駅を目前にして、東富山駅に9:50頃到着します。
特急をやり過ごすために約20分間停車。
ただし、運転停車で、ドアは開きません。

富山10:18頃到着、すぐに発車。

富山県から石川県に入る倶利伽羅駅を通過しているころ、
ここから敦賀までの停車駅の到着時刻が放送されました。
もちろん、遅れる可能性があるということでしたが、
ここまで正確に時間が出てくるということは、
ある一定の決められた、臨時列車用の影のダイヤに乗っていることは確かなようです。


また、金沢で特急「サンダーバード20号」へ乗り換えも可能で、
この先急ぐ方はそちらへ、と案内されました。
ただし、今はお盆中。
サンダーバードはグリーン車も指定席も満席で、用意できないため、自由席へ。
昨日は自由席も100%を越える乗車率だったとの情報。
どれだけの人が移るのでしょうか。

金沢駅11:13頃到着、1分ほど停車。

芦原温泉駅に運転停車。特急を先に通します。12:02頃発車。

福井駅は12:19頃、すぐの発車。

在来線で2番目に長い北陸トンネルには12:42頃進入し、12:57頃に出ます。
トワイライトは、青函トンネル、北陸トンネルと、
在来線で日本一、二番目の長さのトンネルを通ります。

敦賀13:00頃到着で、24分停車。
その間に機関車を取り替えます。お昼のお弁当などを買う方はこちらで。





いままでのEF81 44号機が離れていきます。


連結準備が行われます。








新しい機関車が連結されました。EF81 113号機です。
あれ、ヘッドマークの色が先ほどより濃いような。
縁取りの部分も、リベットで処理されています。

敦賀を出ると、大阪・米原方面の上り列車でしか味わえない、ループ線を通ります。

山をぐるりと回りながら、勾配を超えます。


下り線(金沢方面)を乗り越え、ループトンネルに入ります。


一度遠ざかった敦賀の街並みが、ループ線を経て眼下に広がります。

ループ線を越え、近江今津駅を通過して湖西線に入ります。

その名の通り、琵琶湖西岸を行きます。
折りしも、海水浴の時期です。

堅田駅手前で、先行列車が緊急信号を受信したとのことで、確認のために約5分停車。


14:46頃、大津京駅で運転停車。
新快速、普通列車、特急「サンダーバード」の3本に抜かれて、
15:04頃に発車でした。昼下がりの琵琶湖畔をあせらずに行きます。
贅沢な時間。

山科より東海道本線に入り、東山トンネルを抜けると、



15:15頃、京都です。


この区間は複々線で、次々と列車が行きかいます。
京阪神の活気が感じられます。


明治のお菓子工場。おばけのようなミルチ。


大工事中の新大阪駅。15:48頃着、約1分で発車。

もうすぐ終点、次回に続く!



札幌発トワイライトエクスプレスの展望スイートに乗る(6)~青函トンネルの展望

2013-08-24 | 旅行
前回はこちら
http://blog.goo.ne.jp/miromes9-13/e/1732d6dacd6e89903b7087ced9ece916



前回は展望スイートのお部屋案内でしたが、今回から旅行記に戻ります。

18:35頃から車内に入れました。
停車中に、食堂車のチーフさん、ウェイトレスさんが続々とやってきます。
まず、ウェルカムドリンクのアルコールの希望
(赤・白ワイン、ウィスキー、ブランデーの中から選びます)
と、食堂車ディナーの予約有無
(私はこの部屋を愉しむのに一歩も出ない予定ですなので、予約していません)、
明日の朝食を希望するかどうか、希望の場合はその時間を。
また、今晩は列車の遅れのため、パブタイムは行われないようです。

次に、ウェルカムドリンクを持ってきてくださいました。
「おたるワイン」の赤。



ほかに、柿ピーと缶の「おーいお茶」が付いてきます。

19:30ごろに、次の臨時特急がやってきました。



車内放送があり、さらに次の臨時特急の到着を待つため、発車が21:20になるとのこと。
定時運転から考えると、都合2時間30分ほどの遅れとなります。
もっとも、このようにきっちりとした予定時刻が出るということは、
遅れたときのダイヤか、別の臨時列車用のダイヤが既に用意されていることと思います。

さらに、食堂車スタッフさんがポットを持ってきてくださいます。

陶器の湯のみと緑茶ティーバックなどのお茶セットが既に備え付けられているので、
このお湯で飲みます。お湯が冷めたときや足りないときは、インターホンで食堂車へ。
一応加熱・保温可能なポットですが、コンセントは用意されていないため、
この部屋では保温できないようです。

そして、車掌さんが恭しくやってきて、乗車券、特急券、寝台券の検札。
列車が遅れて申し訳ない、とのお詫びですが、とんでもない。
お疲れ様です。

同行者が20時過ぎにやってきました。
間に合ってよかった。

ところで、三方が窓になっているため、ホームや外から丸見えではないか、
と心配になると思います。
実際には、外からはかなりきついスモークがかかったガラスとなっているため、
中は簡単には見えません。

~~~

21:10ごろに、臨時特急の到着を受けて、
乗車より3時間弱経った21:20、定刻(?)に函館駅を発車します。



この時点では、1号車1番の部屋は最後尾になります。青森までの3時間弱は、
展望を望めます。
ただし、民家の少ない場所を行くので、漆黒の闇が続きます。
部屋の電気を真っ暗にして楽しみます。

22:00頃、車掌室より、明日の朝までは緊急時を除き放送を行わない旨の、
おやすみ放送が入ります。

木古内駅から、海峡線に入ります。


大小8つのトンネルを抜け、青函トンネルに入ります。

青函トンネルの最深部(海面下240m、海底下100m)は青と緑の蛍光灯で示されます。


竜飛海底駅。暗いトンネルの中、次々と蛍光灯の光が流れることで駅とわかります。
予約制で見学もでき、緊急時の避難所ともなります。
北海道新幹線の工事の進捗に伴い、残念ながら、来年度で駅としては廃止となります。
線路は既に三線軌条となっており(3本になっているのがご覧いただけると思います)、
新幹線を受け入れる準備は着々と整ってきています。

青函トンネルを抜けると、大小7つのトンネルを抜け、
新中小国信号所より津軽線に、そしてJR北海道からJR東日本の管轄になります。


青森駅到着ですが、ドアは開かず、乗客の乗り降りはできません。
業務用の運転停車です。

ここから先は、機関車が展望室の前に付き、反対方向に進みます。






今日の青森~敦賀間の牽引は、EF81形44号機です。


応接間から見るとこのように。

ここで、JR北海道の車掌さんからJR西日本の車掌さんに交代していることでしょう。

23:58に青森駅を発車します。


流れ行く展望を堪能しましたので、遅くなりましたが、晩御飯です。

函館駅弁「鰊(みがき)弁当」です。

鰊(にしん)と数の子の煮付けが乗ったご飯、
お箸が進みます。函館駅の駅弁のロングセラーです。


トワイライトと「鰊弁当」、この組み合わせは通常はありえません。

明日に備え、ちょっとだけ寝ます。
応接間のカーテンを閉めてみました。

レースを下ろします。

そして厚手のカーテンを引きます。

せっかくの展望車なので、やっぱり開けることに。
その代わり、ベッドと応接間を仕切るレースのカーテンを引きます。



機関車のヘッドマークだけが、妖しく光ります。

それでは、おやすみなさい。

次回へつづく。

札幌発トワイライトエクスプレスの展望スイートに乗る(5)~展望スイートの客室徹底解剖

2013-08-23 | 旅行
前回はこちら
http://blog.goo.ne.jp/miromes9-13/e/d7c54d43fbe47c9be79391b2b31316c3


さて、やって来ました、トワイライトエクスプレス1号車1番個室「スイート」



多くのパンフレットや乗車記で見るアングルが上掲のものです。
皆さんのブログでは、展望や人的サービスについて書かれている方は多いですが、
お部屋の詳細な写真はなかなか出てきません。
そこで、当ブログ、今回のログでは、お部屋の写真を公開しようと思います。
皆さんの次の乗車にお役に立てれば幸いです。


展望サロンの応接間です。三方に視界がひらけます。


テレビがついています。車内で一斉に放映している映画などを見ることができます。
(個人でDVDやビデオカセットを持ち込んでも、デッキがないため、
再生できませんので悪しからず)




ソファーが向かい合わせで配置されており、その中央にアンティーク調のテーブル。
引き出しを開けると、しっかりと小物入れになっています。


ソファーを引っ張ると、平らになり、二つくっつけることで補助ベッドとなります。
3名利用の際の3人目はこちらへ。




冷蔵庫。

もう既に列車の中とは思えないアメニティーです。

さて、応接間側から振り返ってみましょう。
こちらは、なかなか雑誌やサイトに現れないアングルです。


右は玄関、左はユニットバス(シャワー)です。






ドア脇はクローゼットになっています。衣類をしっかりとかけることができます。
靴べらやブラシも完備。
ただし、大型のスーツケースなどは入りませんので、客室内に置くしかありません。


玄関脇には、使い捨てのスリッパがあります。
使い捨てとはいえ、タオル地の高級なもので、持ち帰っても使えます。


ユニットシャワー室です。シャワーは合計25分、お湯が出ます。
体や頭を洗うときはこまめに水を止めながら使えば、
ロングヘアーの女性2人でも十分な水量。


上のつまみを引っ張ると、洗面台が。


下のつまみを引っ張ると、トイレが出ます。

シャワー室のドアには二人分のバスタオルが、
横の手すりには、二人分のフェイシャルタオルがかかっています。



シャワー室と玄関の間には、
食堂車直結のインターホン、ドライヤー、
空調調節のつまみ(応接間側とベッド側の二つ)、
BGMとDVD放送のチャンネルがコンパクトに納められたブースがあります。


浴衣とバスローブが一人ずつに用意されています。

バスローブの胸にはトワイライトエクスプレスのヘッドマークが。


シャワー室側から応接間を。
ベッドの枕元にある赤い袋は、アメニティーグッズです。
洗面用具やシャワー用具などが完備。記念に持ち帰りもOK。


ベッドは作り付けではなく、本格的なシングルベッドが2台となっています。
(24年前の運行当初はダブルベッドだったと思います)
寝心地抜群。


枕元には、目覚ましや照明のコントロールパネルがあります。
部屋中にある各照明の明るさは、足元灯を除き、調節可能。



お部屋の説明書と列車案内のファイル。
ファイルの中には、パンフレットや封筒と便箋のレターセット、ペン、
絵葉書、食堂車と車内販売のメニュー、メモ用紙などが入っています。


旅行雑誌などがお部屋に備え付けられています。退屈しません。

コンセントは、シャワー室に一箇所(防水のふたに入った一口?)、
シャワー室のドアとベッドの間に二口、
テレビ台の下、冷蔵庫の横にタコ足タップで二口が空いています。

暖房のスイッチは、展望室の窓、鴨居の下にあります。


列車の中の限られたスペースですが、一流ホテルの調度です。

一通り、お部屋の探検を終えたところで、同行者がやってきました。

旅の模様は、次回に続く。



※今回充当された車両は、第一編成のスロネフ25 501号車でした。
コンセントの位置等、
細かい点は他の2編成では異なるかもしれませんので、ご了承ください。

札幌発トワイライトエクスプレスの展望スイートに乗る(4)~函館駅とトワイライト

2013-08-23 | 旅行
前回はこちら
http://blog.goo.ne.jp/miromes9-13/e/b71f0c6449b61542831b4bc3fd53c360

代行輸送を使って、函館まで到着しました。
18:15頃、目の前に、待ちに待ったトワイライトエクスプレスがやってきました。


実は、このように函館駅でトワイライトを見ることができるのは、
大変珍しいことです。
ひとつ手前の五稜郭駅が、津軽海峡線と函館本線の合流地点のため、
通常では行き止まりの函館駅までは入ってこないのです。
今回のようにダイヤが乱れた時と、旅行会社のチャーターで運行される場合は、
函館駅に乗り入れることがあります。
ある種貴重な体験です。


入線時、出発予定時刻は20:30でした。

まだドアは開きません。準備をしているのでしょう。
外側から眺めてみましょう。


4号車「サロン・デュ・ノール」、トワイライトに乗車すれば、
だれでも利用できるフリースペースです。


9号車と機関車の間につく電源車。ディーゼルエンジンによって、
列車全体のサービス用電力
(電灯や湯沸し、冷暖房、食堂車のコンロなどなど、動力にかかわるもの以外)
を供給しています。


青函トンネルのある津軽海峡線の信号装置に対応した、
ED79形電気機関車が最前部につながれています。
本来のトワイライトのダイヤでは、この機関車の担当する青森~五稜郭間では、
ドアが開きませんので、
乗車しているとこの機関車を写すことができません。
これまた貴重なショットです。


先頭まで一往復してきた頃、18:35頃にドアが開きました。
さあ、乗り込みます。


1号車乗車口


通路をずんずん進み、


突き当たりが1番個室です。
ドアを開けると…


ついにやって来ました。中学生の頃から、24年間夢見続けた空間が広がっています。

同行者が到着するまで、写真を撮っておきます。

スイート客室内の詳細な写真は、独立したログとしますので、
ゆっくりご覧ください。
というわけで、次回に続く!

札幌発トワイライトエクスプレスの展望スイートに乗る(3)~トワイライトに辿り着く

2013-08-22 | 旅行
前回はこちら
http://blog.goo.ne.jp/miromes9-13/e/c2ed3b8e249f893af906480b7ce47c20


未明に起こった貨物の脱線ですが、横転などはなく、
脱輪であり、誰もけが人が出なかったのは幸いです。



札幌駅のコンコースでは、次々と放送がかかります。

函館方面は唯一、13:17発と、14:52発の臨時特急が運行されるようです。
それぞれ8両編成、グリーン車1両を除いて、全車自由席。
ただし、事故区間を跨ぐ八雲駅~森駅間はバスによる代行運転とのこと。

「トワイライトエクスプレスは函館駅からの運行となります」
全区間運休という、最悪の事態は免れました。

「トワイライトエクスプレスのお客様は14:52の臨時特急にご乗車になり、
函館駅でお乗換えください」

とのことですが、その前に行ってしまいましょう。
駅係員さんに確認すると、OKとのこと。
13:17の名無しの臨時特急に乗ります。


乗車前にお昼ごはんを調達します。

駅前にある「佐藤水産」の本店。
札幌の知人に聞いてみたところ、
お歳暮となると、こぞってこのお店の水産加工品を、
というぐらいに老舗のようです。

知人お勧め、新千歳空港の空弁として人気の「石狩鮨」880円を所望。
(本当は、えびの入った980円を、とも思いましたが、売り切れでした)


ホームに上がると、各乗車位置に行列が。
でも、目視で数えたところ、何とか座れそうです。




札幌駅、風情のあるいい駅です。
近郊列車が次々と到着し人を吐き出す都会的な面と、
「旭川」「釧路」「帯広」「網走」「函館」「稚内」
といった道内各地の地名を聞きながら、特急を待つ人たちはのんびりとしていて、対照的です。
コンコースは明るく、活気がありますが、
屋根で覆われたほの暗いホームは、落ち着きを与えてくれます。
三点チャイムで始まる構内放送も、優雅で上品な感じです。
ブログ主の大好きな駅のひとつです。


列車が13:01に入線し、折り返しの清掃を済ませると、
すぐに乗車でした。


無印の臨時特急ということですが、
ダイヤ上は、特急「北斗14号」と同じ時刻で走っていきます。
通常、速達便の「スーパー北斗」号に使われる高性能のキハ283系は
性能をもてあましつつ、律儀に八雲まで。
札幌発車時点では少々の立ち客、それがだんだんと増えてきます。
デッキがいっぱいになってしまいました。



「石狩鮨」うまい!





15:47、八雲に到着です。500人~600人が、一斉に改札口、そして駅前広場のバスを目指します。
が、そこは日本、折り目正しく着実に進んで行きます。
JRの係員さんによる誘導もよくできてる。
「駅前広場が狭いため、バス2台ずつのご案内となり、
80名様から90名様ずつ順次ご案内していきます。
バスは14台から15台を用意しておりますのでご安心ください」
昔、南仏のアルル(Arles)や、モナコ(Monaco)で同じ目にあいましたが、
横入りが横行し、係員に対する罵声の嵐だったのが印象的です。
どちらも代行バスはなかったため、咄嗟の判断で民間バスに乗り換えましたが、
情報のなかった人たち、どうなったんでしょうか。

駅舎から出て、バスに乗ろうかというときに、
道新(北海道新聞)の取材に会いました。駅舎からバスまでの30秒程度のことです。
記者「今日はどちらからいらっしゃいましたか」
ブログ主「札幌からです」
記「今回JRを使われるのは、お仕事ですか」
主「休暇です。札幌からトワイライトエクスプレスに乗ろうとしたら、
函館始発になったので、特急とバスで函館まで」
記「どちらからいらっしゃいましたか」
主「静岡県からです」
記「静岡のどちらでしょう」
主「(おらが町の名前じゃわかんないだろうな)三島市からです」
記「失礼ですが、おいくつですか」
主「3×歳です(しまった、一歳多く答えてしまった)」
記「どのくらい北海道に滞在されたのですか」
主「一週間です」
記「このようなことになって、どういった風にお考えですか。
いやですよねー。」
主「自然災害なので、何も文句は言えないかなと思います」
記「でも疲れたでしょう?」
主「いえ、大丈夫ですよ」
(何かしら不満を引き出したいという態度が見え見えである)
記「でも、帰ったら仕事でしょ」
主「そうですね」
記「失礼ですが、お名前を」
主「富士山太郎兵衛(仮名)です(本名答えておきました)」
記「ところで、会社員さんですか」
もうバスの入り口まで来たので、
フランス在住とか、という複雑な説明が面倒になる。
主「あ、そうでーす」
記「どうも大変なところ、ありがとうございました」
こうやって、「Uターンラッシュに乗客うんざり」とかという、
あらかじめ用意されたストーリーの記事ができるんだな、
と、複雑な思いになりました。明日の朝刊が愉しみ。
ただし、それが出るころには、本人は富山県~石川県を走っていて、道新を拝めない・・・


次々とバスに乗り込んでいきます。
私のバスは、函館バスの観光タイプ。
運賃箱や運賃表示機も付いて、普段は瀬棚方面とかに使っているのでしょうか。


八雲駅を出て、国道5号を進んでいきます。
すぐに、運転手さんが、「こちらが脱線現場です。下をご覧ください」と放送してくれました。

高架橋から下を見ると、確かに、機関車と、途中2両のコンテナ車が脱線しているような。





早く復旧工事に取り掛かりたいところですが、
国土交通省のお役人さんが東京から来て事故調査をするために、
現状保全しなければならないのでしょう。




約50分で森駅に到着です。


トワイライトは停車せず、そのため本来買うことのできない駅弁「いかめし」を、
駅前の柴田商店で買います。
各地で行われるデパートの駅弁大会で、人気ナンバーワンを掬い取っていくツワモノです。




森17:29発「スーパー北斗16号」のダイヤに乗った臨時特急で函館まで。


大沼国定公園の大沼と駒ケ岳。
これを見ると、北海道に来た、または北海道から帰るという気分になります。


小駅「渡島大野」駅では、北海道新幹線「新函館」駅(仮称)となるための大規模工事が行われています。
この開業が、トワイライトの命脈を尽きさせるのか?


停車中のトワイライト車両の横を掠めて、18:09、函館に到着です。




18:15頃、待ちに待った、我らがトワイライトエクスプレスの入線です。

次回に続く。