先日終了した「農的若衆宿2011 ~百姓の底力~」。
そこに参加したスタッフが島岡さんとの出会いを通して感じたことをまとめました。
ここから幾つかの記事に分けて紹介します。
島岡さんが勉強会で話していたことをに触れている部分が多いため、わかりづらい部分もあるかと思いますが、その様子を想像しながらご一読いただければと思います。
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今回の島岡さんの話をきいて、私は以下のことを思い出した。
3/27にTBSラジオで放送された「文化系トークラジオLife」という番組にて、神里達博氏(東京大学特任准教授 科学史 科学論)が以下のような話をしている。
3月10日に新聞社の方から「最近原発問題があまり社会的に注目されていない。どうすれば眼を向けることが出来るか企画を考えたい」という相談が来ました。嘘みたいな話ですが。
人間のリスク認知出来る範囲は決まっていて、たくさんのものを同時に怖がることはできない。ある種のものが怖いという時には認知が高まるし、ニュースも多くなる。
私はここ10年くらい大学の授業で学生に、「一番最初に思いつく怖いものは何?」というアンケートをとっています。そうするとみんな、医療とか食べ物とかバイオ系のものがリスクのイメージとして多く出てくる。そして前回アンケートを取ったときに、ついに原子力発電所が0になった。
(2011/03/27 放送 文化系トークラジオLife 「このメディア環境を生きる」より要約)
上記の話にあるように、私たちがリスクと感じたり、脅威を感じることができる範囲は限られている。
そして、神里氏が授業の際にとったアンケートの話からもわかるように、その内容は常に時事的なニュースに左右され常に移り変わっていく。一つの脅威に立ち向かう術を持たないまま、また別の脅威に脅かされる。足場は不安定なまま、なんとなく日常を生きている。
脅威の対象は常にうつろだ。
ただ、島岡さんはそうではない。足場を固め、脅威に立ち向かっている。
勉強会中、島岡さんは反原発だけではなく、遺伝子組み換え作物やCo2削減についても言及していた。
正直、遺伝子組み換え作物についてなど、今の自分には頭になかった。
島岡さんにとっての脅威の対象はうつろではない。
そのことにはっとさせられた。
そして島岡さんの行動の元となるものが、「四万十町を食糧生産の町にする」ということだった。
反対活動にしても、遺伝子組み換え作物反対も、すべてそこが出発点だ。
そしてその出発点は何も脅威に対するものだけではない。
「四万十町を食糧生産の町にする」ということを実現させるために、前向きに様々な事業に取り組んでいる。中国電力が発行しているペーパーが島岡さんの朝霧の活動の記事を掲載したという話は、笑ってしまったが、その出発点がわからなければ、そこにある皮肉さも気づかないだろう。
脅威に対して立ち向かうことでも、事業に取り組むことも、そこに一歩でも近づこうとすることから始まっている。
これが島岡さんの力強さの素になっているのだと感じた。
現在、放射能関連の日々報道されるニュースに一喜一憂させられる毎日だ。
私の足場はどこだろうか、出発点はどこだろうか。
それを決めることが、始まりなのだと痛感させられた。
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ところで、先日京都で開催されたアートミーツケア学会に参加するために風の学校スタッフ数名で京都・大阪を回る旅をしてきました。
詳しくは以下から見てみてください。
アートミーツケア学会2011年度総会・京都大会
そこでのことも後々報告できたらと思っています。
そこに参加したスタッフが島岡さんとの出会いを通して感じたことをまとめました。
ここから幾つかの記事に分けて紹介します。
島岡さんが勉強会で話していたことをに触れている部分が多いため、わかりづらい部分もあるかと思いますが、その様子を想像しながらご一読いただければと思います。
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今回の島岡さんの話をきいて、私は以下のことを思い出した。
3/27にTBSラジオで放送された「文化系トークラジオLife」という番組にて、神里達博氏(東京大学特任准教授 科学史 科学論)が以下のような話をしている。
3月10日に新聞社の方から「最近原発問題があまり社会的に注目されていない。どうすれば眼を向けることが出来るか企画を考えたい」という相談が来ました。嘘みたいな話ですが。
人間のリスク認知出来る範囲は決まっていて、たくさんのものを同時に怖がることはできない。ある種のものが怖いという時には認知が高まるし、ニュースも多くなる。
私はここ10年くらい大学の授業で学生に、「一番最初に思いつく怖いものは何?」というアンケートをとっています。そうするとみんな、医療とか食べ物とかバイオ系のものがリスクのイメージとして多く出てくる。そして前回アンケートを取ったときに、ついに原子力発電所が0になった。
(2011/03/27 放送 文化系トークラジオLife 「このメディア環境を生きる」より要約)
上記の話にあるように、私たちがリスクと感じたり、脅威を感じることができる範囲は限られている。
そして、神里氏が授業の際にとったアンケートの話からもわかるように、その内容は常に時事的なニュースに左右され常に移り変わっていく。一つの脅威に立ち向かう術を持たないまま、また別の脅威に脅かされる。足場は不安定なまま、なんとなく日常を生きている。
脅威の対象は常にうつろだ。
ただ、島岡さんはそうではない。足場を固め、脅威に立ち向かっている。
勉強会中、島岡さんは反原発だけではなく、遺伝子組み換え作物やCo2削減についても言及していた。
正直、遺伝子組み換え作物についてなど、今の自分には頭になかった。
島岡さんにとっての脅威の対象はうつろではない。
そのことにはっとさせられた。
そして島岡さんの行動の元となるものが、「四万十町を食糧生産の町にする」ということだった。
反対活動にしても、遺伝子組み換え作物反対も、すべてそこが出発点だ。
そしてその出発点は何も脅威に対するものだけではない。
「四万十町を食糧生産の町にする」ということを実現させるために、前向きに様々な事業に取り組んでいる。中国電力が発行しているペーパーが島岡さんの朝霧の活動の記事を掲載したという話は、笑ってしまったが、その出発点がわからなければ、そこにある皮肉さも気づかないだろう。
脅威に対して立ち向かうことでも、事業に取り組むことも、そこに一歩でも近づこうとすることから始まっている。
これが島岡さんの力強さの素になっているのだと感じた。
現在、放射能関連の日々報道されるニュースに一喜一憂させられる毎日だ。
私の足場はどこだろうか、出発点はどこだろうか。
それを決めることが、始まりなのだと痛感させられた。
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ところで、先日京都で開催されたアートミーツケア学会に参加するために風の学校スタッフ数名で京都・大阪を回る旅をしてきました。
詳しくは以下から見てみてください。
アートミーツケア学会2011年度総会・京都大会
そこでのことも後々報告できたらと思っています。