見沼・風の学校BLOG

知るより感じろ。――見沼田んぼ福祉農園で日々耕作をしているボランティア団体、見沼風の学校のブログです。

積み重なってきたもの

2009年10月26日 | 雑記
【サバキャンと若衆を終えて】

まずは夏のサバキャンから。「土着力‐人と土地をむすぶ力‐」というテーマを掲げ、様々な思いを抱きながら準備から関わってきたわけだが、これはきっかけでここからだなぁという思いを抱いていた。それは農園全体にとっても参加者一人ひとりにとっても。もちろんスタッフ2年目、学生最後の夏に途中参戦で実行委員長になった私にとっても。

今回、農業や教育や行政の分野で地域で活動されている方々を招いてお話しを聞いた。加えて農園の協議会団体についても勉強会を開いた。数時間のお話や発表ですべてを把握することなんてできないが、農園や地域での活動について学ぶことで農園の根源と今後を複数の視点から探ることができたのではないか。もちろん企画のためだけにお話しを聞いたわけではなくこれから関わっていくための勉強会である。これからが大切だ。

サバキャンが始まる前に「今まで」と「これから」、「昔からあるもの(以前からいる人)」と「新しく生み出すもの(新しく来た人)」を繋ぐ1週間にしたいと思っていた。このどういうサバキャンにしたいかというのは純三さんととても時間をかけながら言葉にしていった。スタッフ歴も、農園とのかかわり方も、年齢も、生活環境も異なる中で、時に面倒くさくなりながら(時に父の心配を受けながらも)深夜の電話で言葉にしていった。

人がそこにいるから利害関係が発生し、色々と問題も出てくるけれど、それでも365日人がいる農園に、毎日何かしらの作物が成長している農園に「今年度と次年度」といってビーっと線引きをするのはやっぱりおかしい。3月31日と4月1日の活動に大きな変化はないし、写真で振りかえってみても堆肥、耕耘、畝立て、種まき、収穫、撤収を1年間繰り返している。そこで活動している人を思った対応をとってもらえるよう主張して歩み寄れたらと思う。少なくとも一緒に汗をかいている人間として、障害者の生活の場、表現の場という農園に対する公有地化事業の出発点を忘れないでいたい。

明学生約20人が「ボランティア特別実習」という講義の中で参加した今回の若衆。若衆を終えて私はその子たちの前で自分と農園の関わりを話す機会をいただいた。理由は様々だろうけど講義をとって農園に来た明学生に夜の勉強会で聞くことができなかった農園の活動やボランティアについて考えてみてほしいと思ったのは正直な気持ちである。しかし、ボランティアにまったく興味のなかった私が(今も全く自覚はないけど)ちゃんと話せるのかなと思って、少し考えてみた。

ボランティアっていうのは「与える」と「もらう」の2本線だと思う。しかも自己中心的な思いから始めた(良く言えば主体的な、とか、自分軸でとか言えればいいんだけど・・・)私のボランティアは「与える」ではなくて「もらう」ものが多い。今まで出会わなかった他者との関わりかた、人生の中の時間とお金の稼ぎ方への考え方、野菜の知識、法律の話、進路決定などなど。もしかしたらそっちのほうが多いのかもしれない。一番の理由は濃い人間関係なのはわかっているけど、だから続けられるんだと思う。

代表が若衆のとりまとめで土に堆肥を入れる作業について、『土に戻していくものがないと何もない。与えるものがないと何も生まれるものはない。畑作は特にそう。互いの関係がないと人の問題もない。万人は一人のために、一人は万人のために』ということをおっしゃっていたのがすごく耳に残っていて、本当にそうだなって思った。この1年半で一気に生活が農園に染まってしまっているわけだけど、私が農園で「ボランティア」しているのは、それと引き換えに何かをもらっているのだ。だから、社会人になってもこの場はあり続けてほしいし、私のことを支えてほしいと思う。というか支えてくれるんだろうなという不確かな確信があるから千葉から通えるのだと思う。

今回新しく生まれた出会いも以前から繋がりのある関係も両方大切にしていきたいと強く思う。私がこうして書くことで一人でも多く農園を支える人が増えればいい。

さき

農的若衆宿2009秋 無事終了!!

2009年10月22日 | 農的若衆宿
10月17(土)と18日(日)に行われた【農的若衆宿2009秋】が無事終了いたしましたのでご報告いたします。



◇作業内容◇
17日:里芋・竹の子芋収穫、病害虫駆除、除草、ナス・小豆撤収、さつまいも収穫、ネギの土寄せ、第3農園溝掘り、ビオトープ泥上げ、見沼堆肥搬入


18日:里芋・竹の子芋仕分け、堆肥入れ・耕耘機がけ、畝立て、小松菜・春菊・ほうれん草の種まき、除草、第3農園溝掘り、ビオトープ護岸工事、第2農園から第3農園への通路補強、用水路の清掃、馬糞堆肥搬入




◇勉強会◇
第1部 とりまとめ
「今までどこかで感じたことと農園を繋げてみよう!」
第2部 私から見た農園
「写真と映像から農園、サバキャンを語る」


◇食事◇
17日昼食:ポトフ、ニラ玉、ネギと挽肉の炒め物、日本サムスンから頂いたキムチ
17日夕食:カレー、里芋とさつまいもの煮物、つるむらさきのお浸し、鶏肉丸ごとダッチオーブン焼き、日本サムスンから頂いた韓国のお餅
18日朝食:カレーおじや、韓国風大根の葉サラダ
18日昼食:カレーおじや、大根の葉と豚肉入り焼うどん、八つ頭の田楽
☆4食とも農園スタッフであり、千葉で米農家として新規就農された人見さんが育てた新米をいただきました!


今回の若衆はスタッフ以外に明治学院大学の学生の方々、日本サムスンの企画チームの方々、大日本山岳部の方々などが参加しました。心配していた天気もなんとか作業に支障はなく、夕方からの小雨にもスタッフの臨機応変な対応によりほぼ予定していた進行表通りに進めることができました。加えて、この夏でグンと成長したGo Westの働きぶりに助けられた若衆だったと思います。
こまどり社作のビラに記載したとおり、50人もの人々が秋の実りを迎えた見沼たんぼ福祉農園で学び、語り、働き、食した2日間でした。初来園者もスタッフも、学生も社会人もみんな泥んこになったり、堆肥まみれになったりしていましたが、みんないい顔して作業していました!!


夜の勉強会の第1部では1日の感想をその日のグループ毎に話し合い、その後全体で共有しました。初来園の学生が多かったのですが作業を通じて感じた率直な感想を聞くことができました。第2部ではGo Westとスタッフの方3名に記録から自分の体験や農園との関わりなどを語っていただきました。時間の都合上、予定していた他の参加者からコメントや質問などをもらうことができなかったことは残念でしたが、また次の機会に語り合えたらいいなと思います。

作業が進んだことはもちろん達成感たっぷりなのですが、何より怪我や事故がなく2日間を終えられたことは本当に良かったです。未熟なリーダーでしたが、支えてくれた年長スタッフのみなさま、一緒に悩みながら若衆をつくってくれた若手スタッフと学生のみなさま、農園の土に触れ作業していただいた参加者のみなさま、2日間のイベント運営にご協力いただいた協議会や近隣農家のみなさま、本当にありがとうございました。多くの方々のご協力により運営できたことを実感しています。


今週末からまた通常作業です。また、週末だけでなく農園は平日も365日活動しています。もっと作業したかった!という参加者の方!!まだ来園したことがない!という方ぜひぜひお待ちしています。

そして11月23日(月)の勤労感謝の日には見沼田んぼ福祉農園にて〈第24回見沼の新米を食べる会〉と〈第11回見沼田んぼ福祉農園収穫祭〉が催されます。こちらもご参加お待ちしております。

農的若衆宿2009秋 リーダー 浦谷早紀

概要決定!

2009年10月07日 | 農的若衆宿


気づけば若衆の開催まで2週間をきりました。

台風が近づいていますが、農園のある見沼は特に土地が低く、
すぐそばを川が流れているので浸水の被害にあったこともあります。
今日も代表や数名のスタッフが農具の避難などのために
作業してくださっています。何も被害がないことを祈ります。

若衆に向けての準備作業や当日のスケジュールが変更になって
しまうので、私はここ数日天気予報ばかり気にしています。
でもさすがに1週間以上前の予報は出ていません・・・
どうかもう台風は近付きませんように・・・
安全に2日間を終えるのが最低限で最大の目標です。

さて、概要が決まりましたのでご報告します。
畑作業では春の若衆で植えた里芋たちを収穫し、
秋冬野菜の種まきや手入れなどをします。
収穫した里芋は農園ですぐに調理する予定です。
農園の里芋は本当においしいんです。

そのほか穴掘り、泥上げ、堆肥搬入などなど作業内容は盛りだくさんです。
夜の勉強会ではここに集まる人々と農園の関係について知ってもらえる
プログラムを企画中です。
今回の参加人数は50名を超えます。スタッフも初来園者も一緒に
泥んこになって、汗かいて、語り合います。
まさにひとと大地を感じる二日間です!!



【見沼・風の学校主催 農的若衆宿 2009秋】
~秋の実りをむかえた見沼で、ひとと大地を感じる二日間~

■日程:2009年10月17日・18日(17日9:30 ~ 18日12:00頃まで)
※ 途中参加・途中帰宅OK。参加希望時間を申し込みの際に連絡ください

■場所:見沼田んぼ福祉農園 (最寄り:東浦和駅 総寺院そば)

■スケジュール
17日:開会式、午前作業、昼食、午後作業、夕食、勉強会
18日:朝作業、朝食、午前作業、閉会式

■参加費::完全参加(2日間)2000円
( 17日午前~昼食まで500円、午後~夕食まで500円、勉強会500円
18日午前~ 正午500円 ※食費込み)

■持ち物:作業できる服装、靴(長靴)、軍手
(泊まられる方は寝袋・防寒具をお持ちください)

■作業内容:里芋掘り、通路の溝掘り、秋冬野菜の植え付け、除草作業等

※作業内容は天候によって変更になる場合があります
※参加の申し込みや不明な点のお問い合わせは以下の連絡先へお願いします

 【問い合わせ先】
★見沼・風の学校事務局  Tel: 048-832-5572   E-mail: rusukaze@hotmail.com 
★イベント担当:浦谷    E-mail:usakky0417@msn.com
申し込みの際は「お名前・所属・連絡先・参加日時・関心分野」などを
お知らせください

◇見沼風の学校 HP 
http://www.h4.dion.ne.jp/~minukaze/