見沼・風の学校BLOG

知るより感じろ。――見沼田んぼ福祉農園で日々耕作をしているボランティア団体、見沼風の学校のブログです。

サバイバルキャンプ2012「住処(すみか)」

2012年08月01日 | サバイバルキャンプ2012

住処をめぐる闘いたち


 サバイバルキャンプでは1週間、農園をその拠点として集中的に働きこみます。毎年欠かさず続けてきて、今回で11回目になります。サバキャンは農園にとっても欠かせない一週間となりつつあります。暑さや害虫と闘いながら共に汗をかいて野菜を育て、またこれからも一緒に作業する仲間をつくっていきます。農園の一年の集大成的な一週間でもあります。
 我々は農園という場所の中で日々活動していますが、場所を持っているからこそ、外に発信してゆく力をつけてきています。特に3.11を境として、農園で実践してきた行動や研究がそのまま活きて、東北へ身を置いて活動するメンバーもいます。震災直後、農園でも今後の活動を懸念し、一時は存続の如何を問うことまでありました。その問いを経て、我々は「これからも農園でやっていく」という決意のもと日々活動することとしました。活動は日々の場の維持にとどまらず、農園/見沼をモデルとした放射能と農業の関わりについての勉強会、実践や、東北で日々暮らす方達を農園に招いて共に作業したりなど、見沼の中に限定しない大きな視野とフィールドをもって活動しています。
 農園は年齢・出身地・性別・職業・障害の有無のどれをとっても様々な人が集まる場であり、また多様な人間が集うことこそが農園を農園たらしめているとも言ってよいかもしれません。農園は人間と知恵の集う場です。立ち上げ当初から大勢の人が入れ替わり立ち替わり共に作業をしてゆき、この農園を豊かにしてきました。この営みはここで絶やしてはいけない。本年はこの農園をサバキャン中の住処(活動拠点)とし、汗をかく仲間を作る一週間とし、また仲間と共に住処を構築してゆく一週間とします。
農園を維持し続ける日々の作業は住処をめぐる闘いであるし、農園で実践して外に発信してゆく行動は住処があってこその闘いです。そのなかで本年は、農園の持つ場の強みを活かして、日々の作業の中からエネルギーや放射能についての問題を発見し考えていきます。その先に一人一人の場と住処へつながる知恵が見えてくるか。本年は仲間とともに知恵と力をつける、「闘う一週間」を目指します。

サバイバルキャンプ2012実行委員長・前久保



「サバイバルキャンプ2012 住処(すみか)」
期間:8月7日火曜日~13日月曜日
場所:見沼田んぼ福祉農園 ほか
費用:学生2000円/日 一般3000円/日
作業内容:農園整備、近隣農家派遣、秋冬野菜の準備

問合わせ:su.tekitou@gmail.com(前久保)