見沼・風の学校BLOG

知るより感じろ。――見沼田んぼ福祉農園で日々耕作をしているボランティア団体、見沼風の学校のブログです。

サバイバルキャンプ2013「強烈なサバキャン」

2013年08月02日 | サバイバルキャンプ2013
サバキャンへの序文

 サバイバルキャンプは、真夏の一週間を農園で過ごしながら、集中的に畑作業や大規模な整備作業を行うキャンプです。猛暑の下での作業は過酷ですが、しかし作物や農園、人にとっての過酷さは何か、という問いを肌で感じる機会でもあります。ただしこのキャンプは参加者に過酷さを強いるという趣旨はなく、むしろ安全管理には十分に気を配っています。何よりも農園開設以来一人も大きなケガや事故なく続けてこられた事が、そのことを表しているでしょう。
 農園では、年齢や出身、障害の有無どれをとっても実に多彩な人々が耕し続けています。だから絶えず強烈な出会いがあり、思いもよらない気づきがあります。これは福祉農園という場所ならではの、ユニークなところだと思います。 今回サバキャンが注目するのは、農園にある様々な「強烈さ」です。
 農園には多様な循環が流れています。基本は土。無農薬の有機農業を基本として、堆肥を作りながら自力で土の循環を作り出し、ずっと支え続けています。地味だけど力強い支えです。農作業に関わる人の生活にも循環があります。作物を育てながら、自分が普段食べている作物のことを意識してみたりすることで、自分を中心にした大きな循環を作っています。
 さらに農園には、想像力を喚起させる場の力があります。想像したものをかたちにしてみる。形になったものが別の想像力や、意外な出会いを生み出す。すると次なる想像力がかたちになる。という風に、想像力にも循環があります。そしてその新たな想像力を刺激するものは、ふっと気づく時の強烈な感覚です。農園ではそんな感覚を生み出すための環境、言わば「想像力にとっての豊かな土壌」を絶えず作り続けています。
 過酷さと闘うこと――限界に直面して闘う力は、自分の生活を回すための基礎体力のようなもので、実は欠かせないものです。今年のサバキャンは、過酷な環境のなかで、一人一人が発見する強烈な気づきを大事にし、農園を動かす動力へ変えていくことを目指します。農園にある想像力の循環への強烈な一押しでありたい、そして参加する人それぞれの肌に強烈に残るようなサバキャンでありたい、と願っています。
 「気づき」は福祉の根本をなすものです。わずかな気づきを拾って行く作業は、福祉の生成する地点を辿る大事な作業でもあるからです。今年の「強烈なサバキャン」がその為の大きな一押しとなって、福祉農園の次の一歩を見いだしていくことを、大きな目標とします。

実行委員長・前久保

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