見沼・風の学校BLOG

知るより感じろ。――見沼田んぼ福祉農園で日々耕作をしているボランティア団体、見沼風の学校のブログです。

サバイバルキャンプ2013のお知らせ

2013年07月30日 | サバイバルキャンプ2013

サバイバルキャンプ(略してサバキャン)の季節がやってまいりました。

今年も猛暑の見沼田んぼのなかで、熱い一週間が繰り広げられることでしょう。

そもそもサバキャンとは、風の学校の活動拠点である見沼田んぼ福祉農園に一週間テント泊をし、集中的に作業を行うイベントです。

季節ごとに行われる泊まり込み作業のなかで、最も日数が長く(他は1泊2日)、最も濃密な時間であるがゆえに一年の集大成ともいえます。

それだけに内外から様々な方が集まり、共に時間を過ごす貴重な機会でもあります。

もちろん初めて来園される方も大歓迎なので、新旧東西南北を越えた農園の繋がりがいつにも増して活性化します。

期間中は暑いことが予想されますが、集結した多様な方々と一緒に汗を流せることを楽しみにしています!

老若男女洋の東西を問わず、どなたも参加いただけます。ご都合に合わせて日帰りからフル参加まで可能ですので、お気軽にご連絡ください。

お問い合わせ先はこちらまで。
見沼・風の学校スタッフ 金杉和也
kazuya.kanasugi@gmail.com

以下、詳細

日時:8/8(木)~8/14(水)

場所:見沼田んぼ福祉農園
http://homepage2.nifty.com/minumafarm/tizu1.htm

参加費:1日2000円(食事代込)×日数、フル参加は13000円 ※部分参加・日帰り可

作業内容:堆肥作り、薪小屋作り、馬糞搬入、除草等。夜は焚き火を囲んだり、トークイベントの開催もあります。

持ち物:作業できる服装・靴・軍手・タオル・帽子
(泊まられる方は寝袋をお持ちください。)

設備・暮らしぶり:風呂(男性は主にシャワー)トイレあり。食事は自炊で、活動の一環でもあります。飲料水もあり。宿泊はテント泊。

開催規模:総勢約50名(フル参加17名) ※7/25付

見沼・風の学校×明治学院大学 one day for others

2013年06月20日 | イベント報告

こんにちは。スタッフの金杉です。

6月16日に明治学院大学のボランティア実習プログラム「one day for others」として来園してくれた学生たちと一緒に作業を行いました。

お昼ごろまであいにくの雨で畑での作業はあまりできなかったのですが、刃物研ぎや馬糞の搬入など、参加学生の言葉を借りれば「裏方の仕事」を行い、晴れてる日ではなかなか手が回らないところまで手をのばせました。

8月の一週間にわたるサバイバルキャンプに向け、農園がもっと良い状態で迎えられるよう準備をすすめていきたいところです。

今回の作業内容はコチラ
・トマト―カラス除けネットの改善
・馬糞搬入
・刃物研ぎ
・プレハブ小屋掃除
・木材整理
・縄文広場穴掘り
・除草



作業しやすいようカラス除けネットの幅を広げる。



近くの馬のトレーニングセンターから馬糞をもらいうけ、搬入。初めての人には重かったり、少々臭いがあったりで大変だったかと思いますが、比較的スムーズに完了。



飯館村から避難している安斎さんを講師に刃物研ぎ講座。普段お世話になっているカマや包丁、スコップですが、雨の日でもないとなかなか丁寧にケアできません。



自然と飯館村の現状や避難生活などの話に。ニュースではなかなか聞けないリアルな声を聞けてよかったととりまとめ時に語ってくれた学生も。



プレハブ小屋は着替えたり、調理器具などが置かれている場。地味な作業ではありますが、いきいきとやっていました。




もちろん料理班も奮闘。電気・ガス・水道・洗剤を使わない調理や食器洗い法を料理長が指導。



もってきていただいた不要になった本棚など木製製品の金具や釘を抜き、薪としてすぐ利用できるよう処理。金具の種類や留まっている状態を見て、適切な道具選びができていました。テキパキ。



焚火用の穴掘り。掘った土が満載の一輪車の運転に苦戦する一幕も。時間が足らず消化不良気味。



除草作業。三十分しか時間をとれなかったのですが、無心の作業であっという間に時が経ってしまいました。


今回、ボランティア実習の学生さん15人が来園。

なれない作業ながら一生懸命取り組んでいるのはもちろん、しっかりあいさつができる人が多かったのが印象的でした。

雨の日の作業であまり畑には入らず、イメージと違った学生も多かったかと思いますが、それでもまた来たいという言葉が多く少し意外に思いつつもやはり嬉しい。

農園は野菜作りが中心の活動ではありますが、農園の魅力は畑だけではないことを改めて思わされました。

初来園も嬉しいのですが、2回目の来園はもっとうれしいものです。

それでは。



トレーニングキャンプ終了!

2013年06月16日 | サバイバルキャンプ2011
サバイバルキャンプ2013を夏に控え、参加を希望するメンバーたちによるトレキャンが6/8-9に農園でありました。




作業
・たまねぎ干し
・除草作業
・堆肥場切り返し
・石灰まき&耕耘









五月晴れ!

2013年05月16日 | 雑記

最近急に暑くなってきましたね。見沼にもこの青空が久々にやってきました!五月らしい陽気になってくると、これから夏の作業が始まるんだなあと感じます。
そんな先週日曜日(5/12)の様子から。ちなみにこの日、見沼代用水の向こうの方から笛の音が聞こえてきました。鷲神社の獅子舞の日だったんですね。


さて、この青々とした葉はネギではなく玉ねぎです!
去年の9月から苗作りを始めて、冬を越して育ってきました。


この日はお昼ご飯用に試し堀りもしてみました。
残念ながら写真がないのですが、甘い玉ねぎの味わいが楽しめます。
本収穫はまだ先ですけれど、今から待ち遠しいですね。



この一畝はニンジンです。3月の中頃に植えたもので、葉っぱがだんだん大きくなってきました。
この日は間引きと除草作業です。ニンジンは水分が大好きで、雨の日の前後を狙って種をまかないと上手に発芽してくれません。
そして大きくなって来るとまた試練が。要は土が柔らかくないとまっすぐ伸びてくれないのです。そのためによく耕しておかないと行けないのですが、とは言っても結構ニンジンの栽培は難しくて、農園でもしばしば苦戦しております。今回の出来やいかに。


そしてそして、こちらはジャガイモ。3月の上旬に植えて、ここまで大きくなりました。もう花も咲いてます。

今年は昼夜で寒暖の差が激しく、農園のジャガイモたちは少々寒さにやられ気味で心配しておりました。
ですがなんとか我慢してくれたおかげで、最近は育ち盛りです。
ジャガイモの区画では除草と土寄せを行いました。ジャガイモ畑らしくなってきています。


たくさん芋を付けてほしいですなあ。

春の農的若衆宿!

2013年05月10日 | 農的若衆宿
4月27日(土)~28(日)、農園では風の学校主催の「農的若衆宿・春2013」が開催されました。二日間を通して20人が参加。1日目の作業のようすをお送りします。

まずこちら。何をしているかというと、薪置き場を作ろうとしています。


鉄製の台と丸太を使って、大きな薪を下段、粗朶などを上段に置いて、シートで丸ごと覆うようにしようとしています。スタッフの杉さま・みりが初めて土木作業を取り仕切ります。



こちらでは植付けの準備中。
スタッフが初参加者に耕耘機の動かし方を指導しています。大事なことは、機械をロボットのように自動装置として扱うのではなく、自分の身体の延長として扱うこと。耕耘機の回転する刃が、土を掘って空気と混ぜていく感覚を身につけて行きます。これがなかなか難しい。
(ちなみに上の写真、"STAFF"と書かれたシャツを着ている彼はスタッフではなく初参加者です!)

ここには翌日サトイモを植え付けます。



畑仕事はそれだけじゃありません!絶好の植え付け日和ということで、葉ものなども植え付けました。作業メンバーで植えたい種を選考した結果、赤オクラ、つるむらさき、つるなしインゲン、小カブが植えられました。





続いて2日間の胃袋と体力を支える料理も、農的若衆宿では重要な作業のひとつです。

↑こちらが昼ご飯




風の学校Blogでは引き続き農作業の様子をお送りしますので、お楽しみに!

4月26~27日は春の農的若衆宿!

2013年04月25日 | サバイバルキャンプ2011
みなさんこんにちは!
風の学校では今週末、春の農的若衆宿を開催いたします。


>>農的若衆宿2013春<<

4/27(土)~28(日) @見沼田んぼ福祉農園
参加費:2000円(三食+夜間参加 /部分参加可)
問い合わせ:風の学校スタッフ・前久保

【作業予定】
・薪置き場づくり:雨に濡れないよう薪を置ける場所をつくります。
・乾燥小屋づくり:乾燥小屋の屋根を張り替え、機能強化します。
・サトイモの植え付け
・ハーブ園整備

【一日目 4/27(土)】
09:00 参加者・東浦和駅集合→交通バスで農園へ
09:30 会場・受付開始
10:00 開会式/午前作業開始
12:30 昼食
13:30 農園めぐり/午後作業開始
17:00 作業終了、片付け
18:00 夕食
19:00 作業取りまとめ
19:30 夜の部・若者企画
21:30 一日目日程終了

【二日目 4/28((日))】
06:00 起床
06:30 朝作業
07:30 朝食
08:30 午前作業開始
11:30 全体取りまとめ・閉会式

冬季農的若衆宿2013 終了しました!

2013年02月21日 | 農的若衆宿

こんにちは、風の学校スタッフの金杉です。

去る2月16~17日に農的若衆宿(通称:若衆)が行われました。

若衆とは季節ごとに敢行される合宿で、大人数で集中的に作業をするほか、「若衆」の名の通り若いメンバーや参加者中心に仲間を増やし結束を強めることをねらいとしています。

今回は冬になので耐寒若衆なのです。

だだっぴろい見沼の寒風吹きすさぶなか、春からの本格的な作物づくりに向けて、主に農園整備に励みました。

主な作業内容をご紹介します。




<竹の子防衛線>ですね。

竹の子の根がお隣さんの畑に侵食するのを防ぐ防衛線として、トタン板を埋めました。写真はその際に邪魔な桑の木を抜こうと奮闘中。




<桜の木の伐倒>

チェーンソーを使用しての伐倒。スタッフで農家の人見さんの講習により、2日間で2人のチェーンソー女子が誕生しました。




<歩道整備>

農園では車イスでも通行できるように枕木を敷いているのですが、凸凹しておりましたので整備。

一旦枕木を外し、写真のように砂利等を敷いて平らに。わかりづらいですが、手前の木が枕木です。


<その他>
この他に薪小屋を建てたり、野焼きを行ったり、ヒバの移植、馬糞堆肥の搬入などパワーを要する作業を実施。


また、夕食後には<夜の勉強会>を開催。



まず、団体として参加してくれた農工大有志団体「やそはち」、「ぱれっと」元理事長谷口さんと共に恵比寿でコミュニティー作りを目指す黒澤さん、キャラクタービジネスで会津木綿を世界に発信する折出さん、風の学校で互いに活動の経緯・内容を自己紹介。

※「やそはち」のブログはこちら。
http://okomeyasohachi.blog.fc2.com/

その後、様々な話しが飛び交いましたが、場に人が集まり、活動が活発になるためには?という問いが伏流していたかと思います。

ひとつに人の多様性に魅力を感じる人が多く、職場や大学のなかで凝り固まった考えがほぐれる、色んな人に会えるということが好奇心をそそられるという初参加の方もいらっしゃいました。

そんなこんなからにじみ出る、楽しい!オーラが人を呼び自然と盛り上がっていくのではないか、面白いことをどんどんしていこう、というこれだけ聞くとかなり安直な話に感じますが(笑)、と同時にこれしかないのかなと思ったり。

それにしても今日集まった団体・プロジェクト同士の連携の話も浮上していまして、いよいよ面白いことになりそうですよ。


農園はイベント時以外にも毎週末行われていますので、遊びにきてくださいね。イベントに比べてゆったりとより自由に楽しめるかと思います。

改めまして、今回の耐寒若衆2013に参加してくださった総勢29名のスタッフ・参加者の皆様ありがとうございました!




~これより、スタッフ・参加者の声コーナー~

とにかく埼玉嘗めてましたね。
そして、あの極寒の中テントに寝る男性方は人間を超越した何かだと思いました。
何はともあれ、とても充実した二日間を送れました。
風の学校ならびに参加者の方々、ありがとうございました。

やそはち/矢部さん


初めて若衆に参加しましたが、なぜか懐かしいような感覚を火を囲むなかで感じました。
いま思うとそれは風の学校のみなさんのその場で起きたこと、初めての参加者がいるからこそ起きる新しい発見、視点の変化を楽しんでいこうという気持ちによるものだと僕は思っています。
とても楽しかったです。またよろしくお願いいたします。

参加者/近藤君



若衆の16日17日を乗り越えた皆様、お疲れ様でした。私は16日で帰ったので、若衆の夜を過ごすことができなかったのが残念でなりません。

今回の若衆では、薪棚設置班に配属。カオスともいうべき、雑然と置かれた枝を整理し、プレハブ小屋の裏に薪を置くための棚を設置する班です。

最初はあまりにも大量の薪の前に、一日で終わらないと思っていた作業も、リーダー純三さん率いる薪棚班6人力を合わせ、何とか午前で小枝の始末は終了。あとは、棚となる作業台的なやつを置くだけ。楽勝、楽勝と思いきや、あまりにも支えが華奢なので、補強のため6本の杭を足がくる部分に打ち付け少々の底上げを図りつつ棚を杭の上に置く形にすることが決定。他のメンバーが黙々と枝整理の仕上げをしている中、杉で杭を作成。サイズは地上部100センチ、地中部50センチで計150センチ。いざ打ち込みを開始するが、これがまた入らない。びっくりするほど入らない。最後は、ささったままの杭をチェーンソーでぶった切る農家得意の現場合わせで何とか薪棚設置完了。

こうちょっと作業を振り返ってみると、いつもは冬作業よろしくのひたすら穴掘りをする一遍作業が多かったのですが、なかなか動きの多い作業だったと思います。ただ、目の前の作業をこなすだけでなく、次のことを考えながら動く。そして、その段取りがビシッとはまった瞬間は何とも言えない小気味よさがありました。
使った道具たちの調子も良かったのも、気持ちよく作業できた要因の一つかと思います。
 
代表がアップしてくれた作業動画を見ていると、みんなの力強い作業をみて、若衆での一体感の片鱗を垣間見たような気がします。感想考えつつ、動画を見ながら若衆の同時多発的作業を全体で捉えて考えるのも、自分の中では初めての感覚で面白いなと思いました。
 
日が落ちてからは、たき火を囲みながらの取りまとめ。自分の番終了後、三十路を迎える私の誕生日を祝っていただき感謝の気持ちで一杯でした。みなさん、ありがとうございます!!
四十歳になっても祝ってもらえるように頑張ります。

スタッフ/栗原



寒い中での作業が大変なのと同じように、かじかむ手で料理をするのも一苦労でした。イベント時の料理長は何度か経験して慣れてきたつもりでしたが、天候や採れる野菜、人数が違えば勝手もずいぶん異なります。柔軟なアイディアと創意工夫が大事なのだと改めて感じました。

スタッフ/山田



初めてイベントの統括をやらせていただきまして感じたことは、次々と起こる状況の変化にいかに対応できるかということです。あらかじめ準備は準備としてしっかりしつつ、そこから変わった時、もっと柔軟に動けるか。予定をなぞるのではなく、リアルタイムの現場でやった方が良いこと、やるべきことに素早くシフトできるか。そこに活動の醍醐味がある気がします。

今回、自分の動きはとても固いものでしたが、この状況がどんどん変わっていくという肌触りを感じることができただけでも、次の柔軟な動きへつながると思えますし、たぶんそうでしょう。

あとは程よい疲労感で焚き火をみんなで囲むのは格別な気分ですね。色んな人と心地よい時間を共有できて素直に嬉しいです。これからもどんどん繋がって、できた関係性が太くなっていけばいう事ないですね。

最後に耐寒若衆開催にあたり、関わっていだたいたすべての方に感謝申し上げます。

スタッフ/金杉

【2/16-17】農的若衆宿2013冬・開催します!

2013年02月06日 | イベント告知
みなさんこんにちは。
見沼風の学校では、今年も冬の農的若衆宿を開催します!

【農的若衆宿2013冬】
日時:2月16日(土)~17(日)
場所:見沼田んぼ福祉農園
参加費:2000円(フル参加)、スポット参加(1食500円((土)昼夕、(日)朝)/夜の部参加500円)
問い合わせ:風の学校・金杉(kazuya.kanasugi@gmail.com)

作業予定:堆肥搬入、タケノコ防衛線張り、薪小屋建て

スケジュール予定:
2月16日(土)
10:00開会式
10:20午前作業開始
12:30昼食
13:30午後作業開始
16:30作業終了、片付け
17:30夕食
18:30作業とりまとめ
19:00夜の部スタート(詳細は後日発表)
21:30夜の部終了予定、各自自由に就寝、居残って語らうなど

2月17日(日)
6:00起床
6:30ミーティング、体操、朝作業開始
8:00朝食
9:00午前作業開始
11:30作業終了、片付け
12:00作業とりまとめ、閉会式


サバイバルキャンプ2012「住処(すみか)」

2012年08月01日 | サバイバルキャンプ2012

住処をめぐる闘いたち


 サバイバルキャンプでは1週間、農園をその拠点として集中的に働きこみます。毎年欠かさず続けてきて、今回で11回目になります。サバキャンは農園にとっても欠かせない一週間となりつつあります。暑さや害虫と闘いながら共に汗をかいて野菜を育て、またこれからも一緒に作業する仲間をつくっていきます。農園の一年の集大成的な一週間でもあります。
 我々は農園という場所の中で日々活動していますが、場所を持っているからこそ、外に発信してゆく力をつけてきています。特に3.11を境として、農園で実践してきた行動や研究がそのまま活きて、東北へ身を置いて活動するメンバーもいます。震災直後、農園でも今後の活動を懸念し、一時は存続の如何を問うことまでありました。その問いを経て、我々は「これからも農園でやっていく」という決意のもと日々活動することとしました。活動は日々の場の維持にとどまらず、農園/見沼をモデルとした放射能と農業の関わりについての勉強会、実践や、東北で日々暮らす方達を農園に招いて共に作業したりなど、見沼の中に限定しない大きな視野とフィールドをもって活動しています。
 農園は年齢・出身地・性別・職業・障害の有無のどれをとっても様々な人が集まる場であり、また多様な人間が集うことこそが農園を農園たらしめているとも言ってよいかもしれません。農園は人間と知恵の集う場です。立ち上げ当初から大勢の人が入れ替わり立ち替わり共に作業をしてゆき、この農園を豊かにしてきました。この営みはここで絶やしてはいけない。本年はこの農園をサバキャン中の住処(活動拠点)とし、汗をかく仲間を作る一週間とし、また仲間と共に住処を構築してゆく一週間とします。
農園を維持し続ける日々の作業は住処をめぐる闘いであるし、農園で実践して外に発信してゆく行動は住処があってこその闘いです。そのなかで本年は、農園の持つ場の強みを活かして、日々の作業の中からエネルギーや放射能についての問題を発見し考えていきます。その先に一人一人の場と住処へつながる知恵が見えてくるか。本年は仲間とともに知恵と力をつける、「闘う一週間」を目指します。

サバイバルキャンプ2012実行委員長・前久保



「サバイバルキャンプ2012 住処(すみか)」
期間:8月7日火曜日~13日月曜日
場所:見沼田んぼ福祉農園 ほか
費用:学生2000円/日 一般3000円/日
作業内容:農園整備、近隣農家派遣、秋冬野菜の準備

問合わせ:su.tekitou@gmail.com(前久保)

農的若衆宿2011 ~百姓の底力~ 島岡さんとの出会いから2

2011年11月29日 | イベント告知
島岡さんとの若衆宿を終えてのスタッフの文です。
これを書いたスタッフは8月に島岡さんの住む窪川を訪問しています。


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11月12日、農園に到着すると、8月にお会いした時と変わらない笑顔で島岡さんが迎えてくれた。相変わらず話しだすと止まらない。でも面白いから引き込まれていく。止まらない話を聞きながら、島岡さんはつねに動き続け考え続け耕し続けている人なのだと改めて感じた。
夜の勉強会を聞いて、8月にいろいろとお話を聞いた時とは違って、自分にとっては原発反対運動時代よりもその後の活動のことが印象に残っている。
島岡さんの運動は何も終わってない。あの時、たぶんその前からずっと続いていて、これからも続いていくのだと確信した。「窪川のことは窪川で」という方法で、そこから目指す地域の未来に向かい続け、闘い続けているのだと思う。8月に私たちは、島岡さんたちが命をかけて守ったまち、命をかけて守り続けているまちに、迎えてもらって、そこでとれた食べ物を口にし、その土地が育てた人たちと出会わせてもらったのだと思う。
命をかけて守りたいと思う場所はどんなところか。さまざまな人に様々な命をかけて守りたい場所があると思う。私がすぐに思い浮かぶのは農地である。百姓は長い時間をかけて土を耕し、その土地とともに生き、そこで命を生みだしてきた。農地とは現在だけではなく、過去や未来すべてを含む大きな時間のなかで存在している。百姓にとっては、その農地があるそこでしか生きる意味がないと言っても過言ではないほどのものではないだろうか。彼らが命をかけて原発から地域を守り、そして今もそこでの未来のために動き続けている。私にとって、百姓が自分たちの土地の未来を思い、命をかけてその土地を守ろうとすることは、とても当たり前のように感じられる。
福祉農園にも存続の危機が訪れたことが何度もあったと思うが、それでも耕し続けてきた過去や耕し続けていく未来があるのだと思うと、農園のあの土やあの空間がとても愛おしく感じられる。
 現在、原発計画が進行中の山口県上関町では、3.11後に再選した町長が先頭に立って、原発に頼らない場合の町政を考えるために東京のコンサルタント会社に130万もお金を払っているらしい。原発に頼らないために何か産業を考える時、新しいものを考えることよりも、それまでの土地の記憶を掘り起こして、まず自分たちがその町で暮らしていけるように、漁業や農業に目を向けていくことができないだろうか。農業や漁業とともに生きてきた歴史があったからこそ、それが矛盾した考えだとしても、その土地に原発を誘致してでも住み続けたいという執念があるのだろう。自分の土地を持って、自分の土地で生きながら彼らとどうつながれるのか。そのうえで、「上関のことは上関で」決めなければならないのだと思う。
島岡さんの言う「まず命を捨てる」なんてことは、私はとてもまだ口にできないけれど、自分の土地を持ち、暮らしていくことから始めたいと思う。



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