何となく奈伽塚ミント・純情派

不覚にも連続更新ストップ。
少々夏バテ気味だったし
定期更新に切り替えかも?

そんなこんなで奈伽塚ミント

「逃避」

2006-07-31 21:16:08 | 詩のような物
 世界の全てを救えるような
 神様に憧れて
 所詮叶わぬ夢と知る。

 世界の多くを救えるような
 英雄に憧れて
 それも困難だと悟る。

 広大な世界の前で
 一人の力なんてちっぽけで
 出来ることなんてたかが知れていて。

 自身を守ることさえ
 全力投球で最低ライン
 あまりにも非力な存在感。

 本当に救いたいものは
 他ならぬ自分なのだと
 気づかぬふりで大言壮語
 視線を逸らして戦線離脱。

「who」

2006-07-30 21:45:45 | 詩のような物
 もし君が自分の姿を
 見失いそうになったとしても
 誰かはどこかで君の姿を
 しっかり瞳に焼き付けている。

 もし君が自分の力に
 自信を無くしかけたとしても
 誰かは真っ直ぐ君の背中に
 追いつこうと走っている。

 もし君が自己嫌悪で
 自分を愛せなくなったとしても
 誰かは冷えた君の手に
 温かな輝きを差しのべている。

 君もいつかは誰かにとっての
 一等星になるはずだから
 今はゆっくり休んでいいよ
 大切な誰かの腕に抱かれて。

「歩」

2006-07-29 16:06:26 | 詩のような物
 三歩進んで二歩下がる
 牛歩のような速度でも
 一歩進めばそれでいい。

 自分の能力くらい
 自分でわきまえているつもりだから
 高望みをすることはなく。

 時には後退することもあれど
 最終的に一歩進めば
 それが次への踏み台になると。

 塵も積もれば山となる
 ジャンプアップはできないけれど
 少しずつ登っていこう
 未だ見ぬ遙かな高みへ。

「片思い」

2006-07-28 11:23:22 | 詩のような物
 誰よりも君が好きだから
 誰よりも君を好きだから
 いつだって一歩下がって
 少し離れて見つめてる。

 君にとって私は友達
 愛する人は他にいる
 知っているから一歩退く
 君の幸せ願うから。

 私はいつまで経ったって
 君の一番にはなれないけど
 君が一番の笑顔を見せてくれれば
 それで私も笑えるから。

 土砂降りの心は隠して
 あがらない雨に傘さして
 輝く太陽見つめてる
 届かない場所に想い馳せて。

「自信」

2006-07-27 21:31:01 | 詩のような物
 幾ら深みに沈んでも
 濃い暗闇に呑まれても
 受け入れることを拒むなら
 幽かな光は希望を照らす。

 辛い辛いと嘆いても
 絶望に打ちひしがれても
 これが運命と納得しなければ
 転換の好機は巡り来る。

 どれだけ困難にみえようと
 不可能と宣告されようと
 膝を折るその瞬間まで
 足は動く前に進める。

 自分には出来ないだなんて
 誰がどうして言い切れる
 決めつけてるのは君自身
 白旗上げてる君自身。

 もう少し自分を信じてみなよ
 真摯に自分と向き合えば
 隠れた力に触れることもあるんだから。

「自己中毒」

2006-07-26 13:23:22 | 詩のような物
 自分自身のことだから
 私が一番よく分かる
 利用価値を失った鉄屑の
 壊れた様子がよく分かる。

 徐々に回路が摩耗して
 やがて回路は欠乏して
 オイルも残らず蒸発霧消
 抜け殻だけがそこにある。

 修理に出さなきゃ
 気づいているよそんなこと
 それでも行動しないのは
 捻れ曲がった自己愛故に。

 壊れていく様も
 堕ちていく様も
 壊れ果てた様でさえ
 愛でずにいられぬ終焉。

 ギーギー軋む音だけが
 私の中でこだまする
 哀愁の匂いと共に。

「ケセラセラ」

2006-07-25 21:28:09 | 詩のような物
 明日が不安になったって
 朝日は変わらず昇るから
 どうにかなるよケセラセラ。

 未来が怖くなったって
 扉はどこかで開くから
 どうにかなるよケセラセラ。

 楽天的でもいいじゃない
 踏み出す一歩を躊躇して
 立ち止まっているよりは。

 足踏みしているばかりでは
 どこにも向かえはしないから
 まずは進んでみなくっちゃ。

 明日を笑ってケセラセラ
 未来を笑ってケセラセラ
 自分を信じてケセラセラ。

「動力源」

2006-07-24 21:21:38 | 詩のような物

 苦しいとき辛いとき
 私は私に呼びかける
 頑張るなって呼びかける。

 投げ出すつもりはないんだよ
 頑張れって言ってしまうと
 責任感とか重圧感とか義務感とか
 色々なもので砕けてしまう私だから。

 少し肩の力を抜いて
 自縄の鎖から解放して
 持てる力を出し切るための
 小さなけれど大切な魔法。

 明日の夜明けを
 また気楽に迎えられるように
 おやすみ代わりに呟くんだ
 頑張るなってね。

「翼」

2006-07-23 21:37:36 | 詩のような物
 信念を貫くことに価値あれど
 プライドにこだわることに
 どれほどの意味があるだろう。

 妙にプライドばかり高くて
 失敗の連鎖に陥るならば
 プライドなんてかなぐり捨てて
 泥臭くても結果を残す
 そんな生き方に憧れて。

 私ときたら呆れるほどに
 前者の道を邁進中で
 脱皮の時を夢見て眠る
 サナギのよう。

 羽化した姿は蛾か蝶か
 今は未だ知る由もなく
 空高く舞う未来を糧に待ち続ける
 変化の期が熟すまで。

「択一」

2006-07-22 21:25:24 | 詩のような物
 人生は選択の連続
 運命は選択の解答
 最期は選択の終末。

 目の前に広がったカード
 一枚取れば一枚消えて
 全てを手にすることは叶わず。

 やむなく決断取捨選択
 何かを切って
 泣く泣く切って。

 本当にそれで満足かい
 涙を流さぬ方法を
 考える気はないのかい。

 目に映るカードだけが全てだと
 誰がどうしていつ決めた?
 選ばないことも選択で
 見えないものさえ選択肢。

 心ゆくまで探せばいい
 自分自身の選択肢を
 強く思い描くなら
 想像は形を成す。

「戦旗」

2006-07-21 21:58:27 | 詩のような物
 日は一日一日変われども
 行為に差異はみられずに
 平々凡々過ぎ去って。

 自分自身が特別な個人でなく
 世界を回す大小様々な歯車の
 欠けたところで幾らでも代用の利く
 価値薄き存在と知覚する。

 こんな私の右手では
 きっと何を掴むことも出来ないし
 こんな私の左手では
 きっと誰に触れることもできない。

 それでも両手は未だ動く
 スクラップには早すぎるのだと
 全霊で主張するかのように。

 ならば精々足掻いてみるとしよう
 火力不足と悟りながらも
 世界を相手に反乱を。

 私自身は消えるとしても
 何の記録も残らなくても
 記憶に残れと祈って戦う。

 全ては予測されていて
 世界の手の内で
 弄ばれるだけだとしても。

 平々凡々な自分には
 もう飽き飽きだから
 世界の歯車でなんて
 終わるわけにはいかないから。

 精々示してみせるとしよう
 私自身のこの両手で
 私自身が存在する証を。

「恋愛」

2006-07-20 21:12:34 | 詩のような物
 人が人に恋することは
 容易なことかもしれないが
 人が人を愛することは
 不思議なほどに難しい。

 似て非なる物恋と愛
 どちらも好きには違いなくとも
 異なる側面根を張って。

 愛されたいと願うのは
 愛したいと願うから
 愛されることを識るならば
 愛することが出来るから。

 しかしながら
 愛することと同じくらい
 愛されることも難しい。

 マニュアルなんてどこにもないし
 方程式にも当てはまらない
 予測不能が愛。

 皆試行錯誤を繰り返し
 自分なりに愛の形を探してる
 予想も出来ない愛の形を
 一目見ようと探してる。

 立ちはだかるは
 幾多の障害高き壁
 何度も何度もはね返される
 それでも負けじと立ち向かう。

 頂点に手が届いたなら
 向こう側で拾い上げると
 誓いの旗を掲げつつ
 今日も挑むさ
 恋から愛へのステップアップ。

「√2」

2006-07-19 11:18:37 | 詩のような物
 考えること考えてしまうことが
 星屑ほどに溢れていて
 割り切りながら進むべきだと
 自分に言い聞かせようとする。

 けれど生きていくことって
 割り切ってしまえることの方が
 少ないと感じさせるくらいで
 もやもやと晴れない黒い霧。

 楽な道だと分かっているけど
 楽をしたいと思っているけど
 何かが私を足止めする。

 素直になれないわけじゃなく
 たぶんそれこそ素直な私
 荊に行く手を遮られても
 曲がりはしない素直な私。

 割り切ってしまうことだけが
 答えだなんて限らない
 弱音の滝に流されず
 昇りきるなら龍にもなれる。

 後悔はしたくないから
 自分の信じた道を行く
 自分を信じて道を行く。

 過程に失敗が積まれるとしても
 百の失敗はやがて
 一つの輝きに変わるから。

 無限の可能性秘めて
 与えられたワンチャンス
 生きること生きていくこと
 割り切れないから面白い。

「ヒーリング」

2006-07-18 21:42:17 | 詩のような物
 痛みを負うのが辛くとも
 傷を舐めあうばかりでは
 何も変わらぬ変えられぬ。

 独りでは生きていけぬとも
 群れて馴れ合うばかりでは
 何も得られぬ損ばかり。

 独りも決して悪くない
 時には皆々遠ざけて
 静寂に身を漬すことで
 気づく色もあるだろう。

 保身を図るばかりでは
 結局破滅を辿るから
 少しは危険も冒すんだ。

 幾つも傷を負って
 痛みを識って受け止めて
 痕の数だけ優しくなれる。

 長い孤独を経て
 魂の炎消しかけて泣いて
 涙の数だけ優しくなれる。

 厳しさや苦しさを
 経験して実感して
 本当の優しさが身に染みる。

 誰を救えなくてもいい
 まずはその優しさで
 自分を癒してあげればいい。

 傷ついた身体を
 荒んだ心を暖めて
 誰かと触れあうことなんて
 それからだって遅くはない。

「福音」

2006-07-17 21:12:10 | 詩のような物
 幸せになりたい
 誰もが心のどこかで願っている
 奇跡よ起きて
 最後にすがる頼みの綱。

 願うは自由
 一つの幸せが叶うとき
 一つの不幸が出でるとしても。

 すがるは自由
 一つの奇跡が起きるとき
 多くの不幸が溢れるとしても。

 いつの世も
 欲望は尽きることを知らない
 哀願は枯れることを知らない。

 穢れた面など垣間見ず
 幸せは新たな幸せを願わせ
 奇跡はリプレイを期待させる。

 一度吸った蜜の味を
 忘れられずに
 貪欲に加速していく願望。

 見えないどこかで積み重なった
 不幸の断片が
 やがては還り来ることなど
 微塵の想像もせず。

 苦労なき幸せは無し
 努力せず奇跡は訪れず
 願う前にすがる前に
 少しはじたばたしてごらん。

 幸せは叶えてもらえじゃない
 奇跡は起こるものじゃない
 自らの手で追いかけていくものだから。