「繰ル繰ル」

　いつもいつも押し潰されそうで
　ひとたび気を抜いたら塵と消えそうで
　張り詰めてこらえている。

　人の目が恐くて
　どう評価されるかが気がかりで
　関わり合いになりたくないと呟いて。

　でも私には到底それができないから
　私を殺してワタシを創って
　欺いてみせる術を覚えた。

　身を削って心を削って
　これでいいのと問いかける
　自分の声にふたをして
　いつまでも続くその場しのぎ。

　痛い痛いイタイヨ
　苦しい苦しいクルシイヨ
　叫びと共に流れ出る
　この透明な雫は何だっけ？

　ハートの足りないマリオネット
　糸が切られるそれまでは
　終わりをしらない舞台演目。

　どんどん薄れいく私と
　だんだん腐りいく作り物。
　賞味期限は早々切れて
　消費期限も切れるは間近。

　廃棄処分でお払い箱
　ゴミ捨て場に連れられて
　ここならようやく気を抜くこともできるかな。

　思った矢先にプレス機ぺしゃんこ
　粉微塵に空気と消えゆ
　見送る人も無い場所で。