「％」

　安易に人って信用できない。
　硬貨を百回放り投げるうちに
　一度くらいはまず裏が出てしまうように
　どれだけ信頼できるといえど
　一度も裏切られないとは言い難い。

　それでもどうにか信じて過ごしてく。
　一人きりで生きていくには
　あまりに困難が多すぎるし
　誰も信じられないそんなことでは
　誰にも信じられないだろうから。

　そうやって縦横無尽蜘蛛の巣みたいに
　ネットワークは広がっていく。
　複雑に絡んで時に切れたりまた繋げたり
　苦労を重ねて深めてく。

　ゴールはどこにあるとも知れず
　行為に本当は意味があるかも知れず
　時には疲労の波に溺れてしまうこともある。

　だけれどだからこそ
　そこに価値があるんじゃないのかな？
　そこから楽しみを掴めるんじゃないのかな？

　安易に人って信用できない。
　でもね？
　硬貨を百回放り投げるうちに
　一度も裏が出ないなんて言い切れない。

　確率論は切り捨てて
　たまには安易に考えてみようよ。
　誠心誠意の信用はきっと
　誠心誠意の信用でもって返るから。

　恐れてばかりじゃ進めないから
　思い切って信じてみよう
　人を自分自身を。