何となく奈伽塚ミント・純情派

不覚にも連続更新ストップ。
少々夏バテ気味だったし
定期更新に切り替えかも?

そんなこんなで奈伽塚ミント

「紅蓮」

2006-08-09 11:54:53 | 詩のような物
 絶え間なく蝋燭は溶け続け
 代償の元で炎は燃え続ける
 命の蝋燭を削りながら
 魂は燃え続けている。

 楽ばかりしてはいられない
 認識しているつもりでも
 巻き戻しは不可能だから
 楽しい方へと進むんだ。

 揺り戻しの訪れを承知で
 換えのきかない蝋燭だから
 想いに任せて燃やすんだ。

 濁っていようと
 淀んでいようと
 自分自身の炎を燃やすんだ
 自分自身のためだけに。

「一匹狼」

2006-08-07 20:56:19 | 詩のような物
 弱みは誰にもみせたくないと
 弱みは誰にもみせられないと
 ずっとそう思ってた。

 それは孤独の裏返し
 それは寂しさの裏返し
 気づかず孤高を気取ってた。

 弱みをさらせる誰かがいればと
 気づいたところで今更の話
 自ら作った溝の深さに
 関係構築四苦八苦。

 優しさが解らずに
 温かさが解らずに
 差し出された手を
 払い除けることしかできず
 遠吠えは涙の味と共に。

「視界」

2006-08-06 20:09:58 | 詩のような物
 予想は外れる物であり
 予定は崩れる物であり
 予知は出来ないこの世界。

 それでも混沌の渦から
 何かを描き出そうと
 必死に汗を流してみる。

 望みのままに夢想して
 未定を決定づけようと
 未知に対して宣戦布告。

 時に挫折しそうになれど
 絶対に背は向けない
 一歩退いたその瞬間に
 もう戻ってこれないから。

 落ちかける目蓋を
 こらえてこらえて世界を直視
 今日から続く明日を幻視。

「友愛」

2006-08-05 20:16:27 | 詩のような物
 出会いの数だけ別れがあって
 別れの数だけ涙があって
 過ごした時間に想いを馳せて
 伝えたい言葉は山ほどあって。

 どれだけ名残惜しんでも
 無情に流れる時の風
 その瞬間は避けられないから
 せめてサヨナラは言わないで。

 引き金を引いてしまったら
 きっともう戻せないから
 だからサヨナラじゃなくて
 マタネで別れよう。

 無情に流れる時の風も
 いつかは優しく微笑んで
 二人を運んでくれるから。

「∞」

2006-08-04 20:15:26 | 詩のような物
 不確定な力が眠っていることを
 未知なる可能性を秘めていることを
 夢想もせずに否定して
 ここが自分の限界だと
 諦めの言葉を吐いてないかい。

 決断するには早すぎるでしょう?
 未だ見ぬ世界は広がっていて
 今日という一日は
 未だ見ぬ明日の接続プラグ。

 回線伝わる波に乗り
 知らない自分と出会う旅
 終わりは遙か水平の彼方。

 自らの目で見て
 自らの耳で聞いて
 自らの手で触れて。

 諦めはそれからにすればいい
 今は未だ答えを出すには早すぎる
 識るのは遙か彼方の自分。

「和平」

2006-08-03 20:16:21 | 詩のような物
 多くを手に入れるには
 小さな犠牲はつきものとか
 一滴の血も流さずには
 何も掴めやしないとか。

 それは正論かもしれないけれど
 それが正解とは言えない気がして
 例え歪んだ理想論でも
 全て無血のうちに行えればと。

 争いは終に向かえばいい
 欲望は奈落に沈むがいい
 利己主義なだけでは進めないと
 痛感したなら手を結ぼう。

 百年続いたいざこざも
 やがては解決に向かうと信じて
 時に後退しながらも歩み寄る
 手を取り合えるその日を夢見て。

「now」

2006-08-02 21:13:07 | 詩のような物
 先のことが気になって気になって
 十年後はどうしてるだろう?
 二十年後は? その先は?

 幾ら予想を並べても
 つきまとうのは
 見えない闇への不安感。

 今のことを考える余裕は皆無
 思考はいつでも先ばかり見て
 今の自分を忘れてる。

 先を見据えるのもいいけれど
 一瞬一瞬を目一杯に過ごそうよ
 未来は結局今の延長線上なんだから。

 今を燃やし尽くすなら
 輝く翼は羽開き
 次の一瞬に飛んでいく。

「八月一日」

2006-08-01 18:00:47 | 詩のような物
 窓から外を眺めれば
 映えるは鮮やか木々の緑
 透明に澄んだ空気は
 夏の匂いをはらんで泳ぐ。

 文月にバトン手渡され
 駆け足で訪れた葉月
 転換の月となるか停滞の月と終わるか
 私に未だ知る由はない。

 されど望む道を歩むため
 行動を起こすことは出来る
 吉と出るか凶と出るか
 例え答えが解らずとも
 恐れていては始まらない。

 明日を選び取るために
 道を紡いでいくために
 あて無き旅路を始めよう
 恐れることなく帆を張って。

「逃避」

2006-07-31 21:16:08 | 詩のような物
 世界の全てを救えるような
 神様に憧れて
 所詮叶わぬ夢と知る。

 世界の多くを救えるような
 英雄に憧れて
 それも困難だと悟る。

 広大な世界の前で
 一人の力なんてちっぽけで
 出来ることなんてたかが知れていて。

 自身を守ることさえ
 全力投球で最低ライン
 あまりにも非力な存在感。

 本当に救いたいものは
 他ならぬ自分なのだと
 気づかぬふりで大言壮語
 視線を逸らして戦線離脱。

「who」

2006-07-30 21:45:45 | 詩のような物
 もし君が自分の姿を
 見失いそうになったとしても
 誰かはどこかで君の姿を
 しっかり瞳に焼き付けている。

 もし君が自分の力に
 自信を無くしかけたとしても
 誰かは真っ直ぐ君の背中に
 追いつこうと走っている。

 もし君が自己嫌悪で
 自分を愛せなくなったとしても
 誰かは冷えた君の手に
 温かな輝きを差しのべている。

 君もいつかは誰かにとっての
 一等星になるはずだから
 今はゆっくり休んでいいよ
 大切な誰かの腕に抱かれて。

「歩」

2006-07-29 16:06:26 | 詩のような物
 三歩進んで二歩下がる
 牛歩のような速度でも
 一歩進めばそれでいい。

 自分の能力くらい
 自分でわきまえているつもりだから
 高望みをすることはなく。

 時には後退することもあれど
 最終的に一歩進めば
 それが次への踏み台になると。

 塵も積もれば山となる
 ジャンプアップはできないけれど
 少しずつ登っていこう
 未だ見ぬ遙かな高みへ。

「片思い」

2006-07-28 11:23:22 | 詩のような物
 誰よりも君が好きだから
 誰よりも君を好きだから
 いつだって一歩下がって
 少し離れて見つめてる。

 君にとって私は友達
 愛する人は他にいる
 知っているから一歩退く
 君の幸せ願うから。

 私はいつまで経ったって
 君の一番にはなれないけど
 君が一番の笑顔を見せてくれれば
 それで私も笑えるから。

 土砂降りの心は隠して
 あがらない雨に傘さして
 輝く太陽見つめてる
 届かない場所に想い馳せて。

「自信」

2006-07-27 21:31:01 | 詩のような物
 幾ら深みに沈んでも
 濃い暗闇に呑まれても
 受け入れることを拒むなら
 幽かな光は希望を照らす。

 辛い辛いと嘆いても
 絶望に打ちひしがれても
 これが運命と納得しなければ
 転換の好機は巡り来る。

 どれだけ困難にみえようと
 不可能と宣告されようと
 膝を折るその瞬間まで
 足は動く前に進める。

 自分には出来ないだなんて
 誰がどうして言い切れる
 決めつけてるのは君自身
 白旗上げてる君自身。

 もう少し自分を信じてみなよ
 真摯に自分と向き合えば
 隠れた力に触れることもあるんだから。

「自己中毒」

2006-07-26 13:23:22 | 詩のような物
 自分自身のことだから
 私が一番よく分かる
 利用価値を失った鉄屑の
 壊れた様子がよく分かる。

 徐々に回路が摩耗して
 やがて回路は欠乏して
 オイルも残らず蒸発霧消
 抜け殻だけがそこにある。

 修理に出さなきゃ
 気づいているよそんなこと
 それでも行動しないのは
 捻れ曲がった自己愛故に。

 壊れていく様も
 堕ちていく様も
 壊れ果てた様でさえ
 愛でずにいられぬ終焉。

 ギーギー軋む音だけが
 私の中でこだまする
 哀愁の匂いと共に。

「ケセラセラ」

2006-07-25 21:28:09 | 詩のような物
 明日が不安になったって
 朝日は変わらず昇るから
 どうにかなるよケセラセラ。

 未来が怖くなったって
 扉はどこかで開くから
 どうにかなるよケセラセラ。

 楽天的でもいいじゃない
 踏み出す一歩を躊躇して
 立ち止まっているよりは。

 足踏みしているばかりでは
 どこにも向かえはしないから
 まずは進んでみなくっちゃ。

 明日を笑ってケセラセラ
 未来を笑ってケセラセラ
 自分を信じてケセラセラ。