何となく奈伽塚ミント・純情派

不覚にも連続更新ストップ。
少々夏バテ気味だったし
定期更新に切り替えかも?

そんなこんなで奈伽塚ミント

「壁向」

2006-07-11 20:46:43 | 詩のような物
 誰もがきっと一つや二つ
 嘘を抱えて歩いてる。
 欺き騙すことになっても
 隠したい何かを嘘の壁に塗り込めて。

 それは優しさで
 それはいたわりで
 悪意は塵ほども存在しない
 少し曲がった思いやり。

 好きだから故に
 想うから故に。
 でもいらないんだよ
 優しい嘘なんて。

 全てが欲しい
 隠された部分まで含めて
 例えそれが穢れた現実でも
 優しい嘘より輝くさ。

 閉ざすのはやめようよ
 自分をごまかし続けて
 本当はもう疲れ果てているんでしょう?

 分厚くなった壁だって
 壊せないわけはない
 一人で無理でも手を貸すよ
 声がする誰かが待ってる向こう側。

 壁を取り払えたなら
 気づかずにいた光が
 燦々と射し込んでくる。

 眩しくても瞼は開けていて
 嘘を抱えてまで想おうとした
 誰かがきっと
 光の中で微笑むから。