何となく奈伽塚ミント・純情派

不覚にも連続更新ストップ。
少々夏バテ気味だったし
定期更新に切り替えかも?

そんなこんなで奈伽塚ミント

暇×暇 前編

2005-01-28 00:28:54 | 雑文
※ この短編は,前に上げた無個性な個性の元となった物です。そのため一部の文章が同じになっていますが,その辺りは気にせず読み進めることをお勧めします。


   0

 ――暇だった。ただ,暇だった。


   1

 サー,というノイズに重なるようにして,耳元では会話が流れ続けている。別にテレビを見ているわけではなく。ラジオを聞いているわけではなく。
 通信という概念一つとっても,世の中進歩した物だと思う。たかだか十数年しか生きていない俺が,そんな分かったような口を叩くのはおかしいのかもしれないが。
 俺は今,パソコンを通してチャット――会話という方がいいだろうか――している。一方的に二人の会話を聞いているという方が正しいか? 
 その証拠に俺の発言頻度はごくごく少ない。半ば盗聴している――させられている?――ような気分になる。もちろん意図的ではないが。

 この何とかというアプリケーション――名前にはさほど興味がない――の存在を知ったのは,つい先日のこと。何やらマイクを使った通信機能で,言ってしまえば電話のようなものだ。
 ただ電話と違うのは,いくら話をしたところで通話料として料金が加算されるわけではないこと。まぁそれも,一度電話料金が請求されてみるまでは何とも言えない話なのだけれど。
 ――っと話が逸れた。とにかく俺はアプリケーションの存在を知った。”掛井”を通して。
 
 ”掛井”。現在の会話相手の一人。俺のネットでの知人。初めて会って(?)からはもう半年以上が経つ。その彼が俺にアプリケーションを勧めてきたというわけだ。
 もう一人の会話相手は”叶”。俺のリアルでの知人。中学時代の先輩で,今までも時々ネットを通して話はしていた。
 その二人が今,会話をしている。会話相手とは言ったものの,俺はやはり傍観者然としている。
 話には興味はあった。俺は最近引きこもりがちで,高校生という身分ながら学校にも行っていない。そのせいか人と会話をする機会は皆無と言っていいほどで――ネットでチャットなどをすることはあったわけだが――こうして音声を伴う会話には,どこか新鮮さがあった。
 話題にも興味はあった。だが俺の意識はその話題に向けられてはいなかった。
 ”どうして俺は――?”

 思えばこれは,掛井の紹介を受けた時点から始まっていたのかもしれない。そうでないのかもしれない。
 このシナリオはまさに,神のみぞ知る。だから俺が今更何を考えてみたところで展開は揺るぐはずもない。
 そうは思いつつも俺はやはり考える。人というものは,考えることで動いているのだから。
 俺は考える。”どうして俺は,マイクを買ったのだろう?”

 掛井と叶。二人の会話を初めて聞いたのも,もちろんつい先日のこと。
 掛井に勧められるままにアプリケーションをセットアップしたその日の夜。俺は二人の会話を聞いた。
 正直なところ。二人が何を話していたのか詳しくは覚えていない。多分,覚えようともしていなかったのだろう。どうにか概要が浮かぶか浮かばないか。そんな感じ。
 家にマイクのない俺は,その会話をただただ聞いていた。それはもう,半ばどころではなく盗聴者そのものだったようにも思う。
 ただ悪意はなかったし,良心が痛むようなこともなかった。
 その会話で俺は何を思い,何を感じ取ったのだろう。
 確たる事実として残ったのは,その翌日俺がマイクを買いに走ったというそれだけだ。

 ”どうして俺は?”
 その問いに俺自身が理由をつけるとしよう。
 簡潔に。かつ明確に。その問いに答えられる言葉を,俺は今一つしか知らない。
 ”暇だから”
 ただ,それだけのこと。


   2
 
 ――そして。それは。唐突に起きる。

「掛井,掛井。呪いのHPって知ってる?」
「呪いのHP? え,何それ」
 ”呪いのHP”という単語に興味を引かれたのだろうか。俺の意識は急速に二人の会話へと飛んだ。
「何か,そこの音楽があって,相当気味悪いらしいんだけど,三分間聞き続けると死ぬんだって」
 よくある都市伝説というやつか。何しろここはネットの上。そんな話がいくら飛び交っていようが,別に不思議でも何でもない。むしろそういう話が全くないと聞かされる方が,不思議でたまらなくなるだろう。
「とりあえずさ,見てみるから。どこ,それ?」
「確か,呪いのHPで検索すれば出るはず」
 掛井は別に信じてはいないのだろう。もちろん俺も信じようとも思わない。そんな現象が起きると言うこと自体あり得ないと思うし,出所も怪しい。
 初めに聞いた本人が死んだのだとすれば,誰がその話を伝えるというのだろう。もし初めの一人が死んでいなかったとしても,それはすなわち話が嘘であるということの証明にしかならない。
「なんか,出ないんだけど」
 俺がどうでもいいことを考えているうちに,掛井は検索作業を終えたようだ。出ないということは存在自体が嘘だったのか。まぁそういうことも珍しくないと思う。
 だが叶は言う。
「え,嘘。出るって。今検索したけど出てるし」
「何でだろ。じゃあいいや。アドレス出して」
 沈黙。そして数秒の間をおいて音声が戻る。
「……何か怖いし嫌なんだけど」
 あぁ,なるほど。つまり叶は,その話を鵜呑みとまでは行かないにせよ信じているわけだ。一度見てそれで渋っているのかもしれない。
「けど,叶。それだと俺見れない」
 掛井は見たいらしい。それはそうだ。相手から振られた話。見る手段も目の前にある。となれば,一度興味を持ってしまった以上引き下がるのは惜しいだろう。

「――じゃあ俺が検索する。それで出たらアドレス出すって事で」
 気がつけば俺はそう口に出していた。
 理由? そんなものは皆無に限りなく等しい。あえて言うならば,
 ”暇だから”
 俺にとって行動理由なんてものはそれ以上でもそれ以下でもない。だってそれで十分だろう?

「あ,じゃあコウお願い」
 俺――湯月コウ――の思いなど知る由もなく。掛井が依頼の言葉を放つ。
 思えば。ここが臨界点。限界点。引き返せる最終地点だったのかもしれない。
 だけれど,このときの俺はそれを知らない。仕方がないことだ。シナリオを先読みすることは禁忌なのだから。
 意志のようで流れるまま。偶然のようで流されるまま。そうやって終焉への道筋を歩む。
 
 ……そこまで俺は知っている。理解している。
 それでも結末を変えようとは思わないし,その結末がそれほど悪いものだとも思わない。
 何せ”暇”なのだ。悲観するよりも,暇つぶしを与えてくれた誰かに感謝するべきだろう。そう思う。
 いや,まぁ,そう思うこと自体が,シナリオ通りなのだとしても。 <続>

無個性な個性:後編

2005-01-26 00:19:59 | 雑文
   9

 笑顔には笑顔。そのことを彼女から学んだその日から。僕は笑うようになった。
 そして愕然と気づく。無個性であろうとするがために,感情すら摩耗していたというそのことに。
 初めの笑顔はぎこちなく。その感情の向かう先は彼女だけ。それでも僕は笑えたのだ。その瞬間は。確かに。

 少しずつ,彼女と接する時間だけが多くなった。僕は相変わらず無個性だったけれど,彼女と接する間だけは何かを感じ取れるような。そんな気がしていた。
 そしてそれは決して錯覚ではないと。それを教えてくれたのも彼女だった。
 あの日彼女が言った一言。
 ”あなたは違う”
 それは,ある種の衝撃だった。
 何が? と。彼女の言いたいことは半ば理解しつつも聞き返す僕に,笑顔を向けて。
 ”あなたはあなた。あなたは一人だけ。そうでしょう?”
 彼女は全て悟っていたのだろうか。俺の心の奥底を。
 俺にはよく分からないし,分からなくてもいいと思った。
 とにかく俺はその言葉に救われたんだ。その事実だけでいい。


 ――なんて。そんな美談じみた回想を終える。
 実際にはもっとこう……何と言っていいか分からないけれど,違った,気がする。何せ当時の俺たちは,まだまだ世界の汚さとか。醜さとか。そういった裏側を何も知らない子供であって。
 俺は自分が事実だけを見る人間だと思うし,これからもそうあると思う。
 それでも,いやそんな俺だからこそこの話くらいは美談として残しておいてもいいと思う。そうするべきなのだと思う。


10

 暖かい空気を感じた
 ふんわりした風が鼻をくすぐった。
 ドアは閉めたはずなのに──俺はドアの方にちらっと目をやったが確かにドアは閉まっていた。
 窓の外から誰かが呼んでいるような気がしたが,窓に目を向けるのも恐ろしくなってきた。

 彼女と手を繋いで帰った時の,あの夕焼けの匂いに似ていた。
 ピンク色の,オレンジ色の,紫色の,灰色の暖かいグラデーションだった。
 遠くの空が,何かを語りそうで語らなかった。
 そして僕たちも何かを語りそうで語らなかった。
 ギュッと握った手が,彼女をしっかり伝えていたからきっと僕らには何の言葉も要らなかった。
 そんな気がする。
 彼女の黒い瞳に僕が映り込んで,僕の瞳に彼女が映り込んで,遙か彼方の上空から流れてくる空気の全てが,僕らの心を映し出していたから,それが世界の全てだった。
 だから僕は永遠を夢見ていれば良かったし
 夢見る僕らこそが人間だった。


   11

 ――耳元での会話はまだ続いている。終わる気配は見えないようでいて,それでいて一瞬先には終わっていそうな気もする。どちらにせよ今の俺にはどうでもいい。
 俺は,アプリケーションを終了させた。
 窓の外は明るみ始めていて,やがて日が昇るという現実を告げてくる。

 今日,俺は忘れかけていたものを見つけた。
 それは,もとを辿ってしまうと今閉じたアプリケーションであり。そして俺に思考させた二人の会話であり。
 けれどいくら事実だけを見る俺でも,それは忘れようと思った。現実主義者というほどではないから
時には夢も見るし,事実も改竄する。
 それで,いいんだと思う。それも今日見つけたことだと,そういうことにしよう。

 日が昇り,サーチライトは次の夜まで役目を終える。探し物は見つかったのだろうか? 俺は見つかった,と語りかけるように呟く。
 とりあえず眠かった。こんな事を言わなければこの話もまた美談で終わるのかもしれないけれど。とにかく眠かった。
 だから俺は眠る。不思議と,となりに彼女がいるような気がする。その日の夢は予想通りというか何というか,彼女の,夢だった――。 <了>

無個性な個性:中編

2005-01-26 00:17:40 | 雑文
  6

 手探りでドアの側まで近寄り,ノブを握ってバタンと閉める。
 さっきの声はなんだったのか,よくわからないまま思い出そうとする。
 ”あなたは違う”
 と確かに聞こえた。
 言葉はハッキリ憶えているがどんな声だったのかよく思い出せない。
 だけど,昔聞いた事がある声だと思う。
 それはすごく懐かしい声だった気がする。

 瞼を開いて自分の手を握ったり開いたりする。
 そして再び瞼を閉じる。
 マイク先の二人の声は濁ったりクリアになったりする。
 二人が同時にしゃべると声は濁り,どちらかが譲ればクリアに聞こえる。
 だがどちらにせよ,二人には俺の声は届かないだろう。
 届くのは言葉と音の波形情報だけだ。
 声は決して届かない。

 ”あなたは違う”

 その意味を,もう一度考え直す。
 あなたはとは本当に俺の事なんだろうか?
 俺の事だと思う。それだけは何故かハッキリとわかる。
 心の中で何度も何度もこの言葉をリピートする。
 この声を,決して忘れてはいけないような気がする。

 曖昧だった声を何度も何度もリピートしていると,ポタポタと机の上に雫がこぼれている。
 透明な液体を舌先で舐めると,少しだけしょっぱい。


   7

 論理的思考の帰結する先として。机が塩味だなんていうことはあり得ない。非常にナンセンスであるとしか言えない。
 だからこれは液体がしょっぱいのだと。そう結論づけるのが当然だ。
 今は冬。一応部屋に暖房はつけているが,それはもちろん適温に設定しているわけで。運動をしているわけでもないので,この液体は汗ではない。
 とすればこの液体は――。
 目元に手をやると,予想通りというか濡れていた。
 あぁ,そうか,と。俺は納得しながら思いをはせる。過去へ。過去へ。過去へ――。

 思えば俺は,個性を探していたのだろう。
 本当に無個性なのは俺自身。周りの個性が目に眩しく。俺は無個性であることを,個性であると認識することにした。そうでもしないとやっていられなかった。
 誰だってそうだと思う。周りには何かしら才能だとか取り柄だとかがあって,それが自分だけに見つからない。そんな環境に放り込まれたら,周りの方が異常なのだと認識したくなるはずだ。
 空気の共有? 空気は俺だ。ただあるだけ。存在するだけの俺。存在するために俺はあるのか? そんな存在は自分自身認めたくない。うんざりだ。
 いっそこんな存在は,消え去るのが当然の終焉なのだと。そう考えるのが珍しくなくなり始めた頃。
そんな終わりきった――終わりきりかけたときの話。

 僕は,彼女に,出会う。




 彼女は最初,僕の中で特別な人ではなかった。
 ただのクラスメートの一人だった。
 初めて知った時の印象は声の綺麗な人だった。
 ただ,それだけでしかなかった,そんな気がする。
 だけど彼女がときおり見せる爽やかな笑顔だけは最初から特別だったのかもしれない。
 僕は学校という四角い整理された部屋の中で無個性な一つの生徒番号にしか過ぎなかったけれど,彼女を通して自分を見た時だけ,何故か僕は俺だった。
 単にカッコツケだったのかもしれないし,新しい何かが生まれたのかもしれなかった。
 いつだって無機質に教室を観測していた機械で出来た物体も彼女が見ている時だけは人間に近かった。
 あるいは人間だったのか。
 そして人間に憧れた。
 笑顔に答えられる表情は,笑顔しかなかったのかもしれない。 <続>

無個性な個性:前編

2005-01-24 12:05:15 | 雑文
※ この短編(?)は,私と某はにゃん氏によるリレー小説です。どちらがどの部分を書いたのか? など想像しながら,楽しんで読んでいただければ幸いです。
 なおタイトルは,たった今私が独自につけたということを付け加えておきます。

   
   1

 サー,というノイズに重なるようにして,耳元では会話が流れ続けている。別にテレビを見ているわけではなく。ラジオを聞いているわけではなく。
 通信という概念一つとっても,世の中進歩した物だと思う。たかだか十数年しか生きていない俺が,そんな分かったような口を叩くのはおかしいのかもしれないが。
 俺は今,パソコンを通してチャット――会話という方がいいだろうか――している。一方的に二人の会話を聞いているという方が正しいか? 
 その証拠に俺の発言頻度はごくごく少ない。半ば盗聴している――させられている?――ような気分になる。もちろん意図的ではないが。

 この何とかというアプリケーション――名前にはさほど興味がない――の存在を知ったのは,つい先日のこと。




 この何とかというアプリケーション──どうやら海外で作られたもののようだが確かに便利は便利だと言える。
 だが,これは同時に人々から無理に会話を引き出す恐ろしいソフトとも言える。
 通信の概念は個性を次々と剥奪し今や巨大なネットワークを創造する。
 俺は話したいから会話をしているのか,俺は誰かと会話しているのか?
 俺はコンピューターと会話しているのか,あるいは──。
 このソフトの存在が俺を会話空間へと引き寄せる。

「はーっきゅしょい!」

 肉体がクシャミしてフッっと俺は現実に引き戻される。
 会話をしているんじゃない,空気を共有しているんだ。
 そんな気がして窓の外を見れば,静かにサーチライトが夜の街から何かを探していた。


   3

 空気の共有――。そう俺が極力無言で通しているのは,会話をしていないからなのだろう。
 昔からそうだ。他者の会話に意味は生じず。感じず。無個性な,集団に埋没しようとしているかのような。そんな相手と会話をしたところでそれは,俺の個性をも埋没させようとする集団の策略に自ら飛び込んでいくような。そんなものでしかない。
 だから俺は誰かと会話をしたことはなく,その必要性も感じない。
 俺が他者と行うのはただ一つ。それが,空気の共有。

 ヘッドフォンを通した向こう側では未だに会話が続いている。この二人はどうなのだろう? と。ふとそんなことを思った。
 今まではどうせいつものように無個性な会話が流れていくのだろう。そう思っていた。だがよくよく聞いてみると,この二人の会話には確かに個性が存在する。
 これは何だろう――? 個性に見せかけた無個性でしかないのか。それとも――?

 まだ夜は深い。サーチライトは未だ何かを探す。




 空気は静かに流れていた。
 俺がこの部屋で暴れ出せば空気は澱み,新しい小さな風を起こすだろう。
 その小さな風は100年もすれば海の向こうで竜巻になるかもしれない。
 あるいは──3日後に砂漠に雨雲を運ぶかもしれない。
 だけど俺はジッっと息を潜めていた。
 俺の中には新しい個性など,何もなかった。
 与えられた情報から,目に見えない何かを見つけようとしていた。
 嘘だけを,俺は嘘だけを見ようとしていた。
 頭の中にあるギュウギュウ詰めの人混みで視線の台風が発生しているような気がした。
 時空に穴を開けて十数年の時間を100年にしたり1秒にしたり色々こねてみた。
 歪みはあるような気がしたが,個性と呼べるかどうかは謎だった。

 ドアが突然「バタン!」と開いた。
 冷たい空気が流れ込んできた。
 この風は,誰かの個性から──?
 ドアの向こうから、夜の光が薄ぼんやりと漏れていた。


   5

 冷たい空気が俺の肌をなで,部屋の奥へ奥へと抜けていく。
 ドアの向こうには来訪者がいるかもしれないというのに。だというのに俺は瞼を閉じている。
 視覚情報が全く失われているにもかかわらず,俺はドアの方向を注視する。見えないのに注視というのも妙な話ではあるのだが。
 俺は何かを感じる。感じようとする。
 それは吹き抜けた風の流れであり。それはドアの向こうにいる誰かの存在であり。それは俺の奥底に潜む何かであり――。
 ”あなたは違う”
 それはドアの向こうからか。ただの幻聴なのか。はたまた未だ続く耳元での会話なのか。
 とにかくその声が,やけにはっきりと俺には聞こえた。
「何が違う?」
 俺は問い返す。ドアの向こうに。マイクの向こうに。あるいはどこでもないどこかへ。

 返事は――来ない。それを少なからず落胆する俺がいる。
 何を期待していたのだろう? 俺は何が聞きたかったのだろう?
 とりあえず,マイクの先の二人は会話に熱中しすぎているのか,意図的に無視しているのかは知らないが何も返しては来ない。それだけは厳然たる事実。

「ふぅ――」
 瞼は閉じたまま。耳元の会話を聞き続けながら。俺は一つ,深く息を吐く。
 そして瞬間,ドアの向こうからもう一度空気が吹き抜けた。 <続>

復活の奈伽塚ミント

2005-01-24 11:51:07 | 雑記
 明けましておめでとうございました(爆)
 2005年も早いもので。もうすぐ二月になってしまうなぁ,何て思いながらのミントです。

 「状況説明&復活宣言」
 え~っと……気がつけばクリスマスが終わり,新年の挨拶を言う時期はとうに過ぎ,最終更新からは実に一か月以上が過ぎているわけなのですが……。
 まぁ,その,何というか,色々あったんです。はい。
 この一か月のことを簡潔にまとめるとするならば――鬱だったとか,鬱だったとか,鬱だったとか,鬱だったとか……(以下略)
 と,とにかく復活です! 復活なのです! 忘れたい過去。苦い記憶はさらっと流して。これからはとにかく前向きに! ……行けたらいいなぁ(苦笑)
 
 休息期間中コメントくださった皆様&見に来てくださってた皆様ありがとうございます♪ こっそり読んだり,アクセス確認したりして元気をいただいてました(笑)
 今後もどうなるか分からない私のブログですけど,皆様から元気をいただきながら頑張っていきたいと思うので,またどうかよろしくお願いします♪

 「テンプレ」
 復活に合わせて羽音ちゃんテンプレを変更してみました♪(はじめま略さんの記事参照
 改めて「はじめま略さんは偉大な人だなぁ……」なんて思いながら,ついつい変更されたブログ画面に見入ってしまったとかしまわないとか(笑)
 この場で簡単ですけどお礼を言わせていただきます。はじめま略さん,本当にありがとうございました。

 「BLOG FRIENDS#2」
 私が部屋でネガティブな思想に憑かれている間に,ついにBF2も正式発行! 発売記念イベントが行われ,通販も開始。売り上げ状況も好調なようで――とまさに言うこと無しのようです。
 先日私の手元にも届いて,早速読んだのですが――すごい! の一言。執筆者の想いはもちろんのこと,制作に携わった皆さんやカンパしてくださった皆さんの想いまでも伝わってくるようで,本当に素晴らしいとしか言いようがないです!
 私も作品を掲載させていただいているわけですけど,こうして本になっているのを目にするとやっぱり感激――。今この感激が味わえるのも,様々な方の努力あってのおかげなのですよね。この企画の立案者:二瓶さんを始めとする皆さんには,本当に感謝の限りです。

 それにしても……イベントには参加したかったです!(笑)次回があればぜひ♪

 そういえば結局私がBF2に関してしたことと言えば,原稿提出と……テンプレを変えたことくらいのような……(汗)じ,次回以降はもっと頑張ります。はい……。

 「短編」
 上げると言ったまま更新停止期間に突入していたので,未だ正体不明になってる短編ですが。復活したので上げたいと思います~。
 さ・ら・に! これからはできる限りの時間を執筆に使って,どんどん記事として上げていこうかな,なんてことも思っています。もちろん”思っているだけ”なので期待は厳禁ですが(苦笑)

 さてさて,復活記事だけあって(?)なかなか長くなりました。書くのに一時間くらいかかったのは……気のせいだと思いましょう。
 ではでは以上,躁鬱で言うところの”躁”の期間が来ているだけにも思えるミントでした(爆)