何となく奈伽塚ミント・純情派

不覚にも連続更新ストップ。
少々夏バテ気味だったし
定期更新に切り替えかも?

そんなこんなで奈伽塚ミント

今日の雑記

2004-06-14 23:47:13 | 雑記
 なんとなく,だら~りとした(?)一日だったような気もするが,逆にいつも以上に作業をした気もする。
 おそらくそんな微妙な印象を受けたのは,HP作成なんかをしてみたからではないかと思う。HTMLタグの初心者でも分かりそうなサイトにあたりをつけて,そこで勉強(?)しながら作成という同時進行。
 とりあえず出来上がったものの,まだ中途半端な上,見るとなんとなく脱力感を覚える。誰か上手いHPの作り方でもレクチャーしてくれないものだろうか……?
 まあそれはおいといて。
 ついさっきシナリオ第二回を公開できた。反応はどうだろうか?第一回をあわせて読むと,分かる人にはとあるゲームを意識してないか? と感じさせるかもしれない。ちなみにそのゲームと言うのは,同人で空前絶後(?)の大ヒットを飛ばしたあれである。それとそれの格ゲーバージョン(?)のストーリーモードのシナリオ。ここまでいうと心当たりのある方もいるんではなかろうか?答えがわかった人はこっそり,↓のアドレスに送ってみては? 正解者には何か送らせてもらいます。……欲しいかどうかは分からないですが。
                  mintonakatuka@mail.goo.ne.jp
ということで日付も入れ替わりそうになってきた今日の雑記。そろそろアップしないと昨日の雑記になってしまう。急がねば。
 ちなみにシナリオ第三回の公開のための分量が現在足りない状態なので,書かねばならない。その他二瓶さんのとこのも書こうとしてるし,他に書いてるのもあるし。案外忙しい今日この頃なのでした。今日のうちに雑記が書けてよかったなぁ。

/prologue――連載第二回

2004-06-14 23:30:36 | 『連載シナリオ』
      /prologue
        (第二回,前回の続くより)

「――なぁ,あれって陽炎?」
 隣から聞こえる声。前方に目をやると確かに湯気が立ち上っているように見える。この猛暑はアスファルトをも焦がし,犠牲者に変えているのだろうか?
 そんなことを思う俺の耳に再び響く声。
「珍しいよな。……なんか鉄板の上で焼かれる肉にでもなった気がしないか? なぁ,渉?」
 あぁ,確かにそれはうまい表現だ。俺――葛西 渉(カサイ ワタル)はそう感じた。
 隣を歩く人物に目を向ける。中肉中背で髪を茶系に染め上げたその男――瀧上 昇(タキガミ ノボル)は俺の視線に気づくと,人がよさそうな笑みを浮かべた。
「けどさ,どうせ見えるなら陽炎なんかよりも可愛い女の子とかの蜃気楼のほうがいいよな」
 俺に笑みをむけながら,本気とも冗談ともつかないことを言う。けれどそれは前の台詞よりも昇に適しているように聞こえた。普段からこういった発言が多いせいだろうか? それとも俺がこの昔からの友人に対して,そういう偏見を抱いているからだろうか?
 ……まぁ,どうでもいいか。考えてみたところで所詮は一時の感情。次に同じことを聞けばまた別な思いを抱くことだろう。
 俺は思考に没入していきそうな頭を切り替えるかのように,昇に言った。
「お前って本当にそういうことばかり考えてるんだな。今年は受験だっていうのに……。そんなんでいいのか?」
「いいの,いいの。高校最後の夏だぜ? どうせなら目一杯楽しみたいだろ?」
「……まあ,な」
 確かにその意見には賛同できる。だがこいつはいささか楽しみすぎているのではなかろうか?
 俺がそれを言ってやろうとした時。昇は急に真面目ぶった顔つきになった。そしていかにも重大な話をするといった様子で,こう言うのだった。――(続く)

 ――ということで,連載第二回です。第一回を読んでいない方はそちらもどうぞ。ここで切るというのはどうか? と思いましたけど,とりあえずここまでです。第三回は早ければ明日。遅くても明後日までには公開する予定なので,どうかお待ちください。またコメントお待ちしてますので。

雑文Part2<life――それは散らない桜――>

2004-06-14 00:56:18 | 雑文
テーマ「夜桜」
              奈伽塚ミント

「――別れて……ほしいの」
突然の,ことだった。

 仕事が終わってすぐ,僕は彼女に電話で呼び出された。
「あの桜の下で待ってるから」
 あの桜――僕と彼女の出会いの場所。
 僕はすぐに彼女のもとに向かった。
 そして彼女は,そう切り出してきた……。

 ――突風が吹いた。花びらがハラハラと散っていく。
「どう……してだ?」
 僕は,そんな言葉しか言えなかった。何しろ,彼女とは上手くいっていた。そう思っていた。
 今日だって,『結婚しよう』なんて言葉を期待していたぐらいだ。
 それがどうして――。
「……私ね,……もうすぐ死ぬの」
「……は?」
「……ガン,なの」
 一瞬,理解できなかった。
 そんな話――そう思った。
 だけど,彼女が瞳に涙を浮かべているのを目の当たりにしては信じるより,ほかなかった。
「だから,別れて。あなたを,悲しませたくないの」
「……ふ。ははははは」
 僕は笑った。
 桜の花吹雪の中。思い切り笑ってやった。
「――な,何がおかしいのよっ!」
「何って……,だってまだ生きてるじゃん」
「えっ!?」
「だって,お前まだ生きてるじゃん。――見ろよ,この桜。散っていくんだぜ?咲いていたくとも,もう散っていくんだ……。でも,さ。お前の『命』って花は,まだ咲いてるだろ?」
「――っ!」
彼女は驚いたように,顔をおおった。
「だったら,思い切り咲き誇ろうぜ?散るその一瞬,最後の一秒まで。僕はそれを見ていたい。
 ……ダメ,かな?」
「……バカ」
彼女は僕の胸に飛び込んできた。
僕は彼女の小さな体を,折れてしまわないように,花が散ってしまわないように精一杯抱きしめた。
彼女は泣いた。思い切り……。
「思い切り,泣いとけ。僕が受け止めてあげるから――」
 ポツリと,そう呟いた。

 ――そうして,そのまま一晩そこで散りゆく桜を見つめていた。

 ――それから数ヶ月。
   あの桜は散った。
   だけど……。
「――ねぇ,ここなんてどう?」
「ん,どれどれ」
 『命』って桜は散らずに残った。
 ――人なんて,もろい物だけど,僕たちは一ひらでも花びらが残されている限り,精一杯咲き誇っていこうと思う。
                彼女とならそれができると
                               そう思う――。


自己評価(独り言)

 何と言うか,テーマは「夜桜」であるのに,実際は単に桜がでてきてるだけになってます。別に「夜桜」の話が書きたかったわけじゃないから,まあいいんですけど……。
 比較的明るめの結末で終わってよかった気がする。当初の構想では,彼女は当然死亡してしまい,『僕』が感傷に浸る……みたいなお話になる予定でした。――そんな話ばっかりじゃなぁ。そう思って急遽変更されてよかったです(いや,ほんとに)。
 それにしても,現実でこんな話があったら感動というより爆笑で終わってしまうのではないでしょうか?こんな『彼女』はいるかもしれませんが,『僕』はいないでしょう。いたら見てみたい気はしますけど……。
 ちなみにこの二人,この後結婚しました。最期の会話は式場探しの話です。一応……。

 ――ということで雑文Part2です。確か2ヶ月,早くて1ヶ月くらい前に書いたものです。その頃は先にテーマを決めてそれにあった文を即興で書くということをやってました。その時の一つがこれです。とりあえず読んでみて下さい。
 『連載シナリオ』/prologue第二回は今日の夜くらいには(今も一応深夜だが)公開する予定です。
 ご意見,ご感想相変わらず待ってますので,どんどんコメントしてやって下さい。ホント些細なことでもいいので。よろしくお願いします。