ひとり井戸端会議

主に政治・社会・法に関する話題を自分の視点から考察していきます。

ウソを指摘されて「逆ギレ」するのか

2007年12月08日 | 歴史認識
 「教科書検定意見撤回を求める県民大会」実行委員長の仲里利信県議会議長という人が、緊急記者会見まで開いて「逆ギレ」をしていたので、前回に続いてオキナワ集団自決日本軍強制のウソを指摘しておきたい。以下、沖縄タイムスの記事一部抜粋。



 (仲里氏の)談話では「新しい歴史教科書をつくる会」の藤岡信勝拓殖大教授などが県民大会の参加者数を主催者の発表よりも少なく伝えたり、仲里議長が沖縄戦時に日本兵から毒の入ったおにぎりを渡されたとする証言を「作り話」と批判していることにも言及。「ぜひ沖縄に来て凄惨を極めた沖縄戦の中で親が子を子が親を殺さなければならなかったという『集団自決』がどうして引き起こされたのか直視してもらいたい」と訴えた。「うそ呼ばわりすることは県民への侮辱」と反発した。



 氏から言わせると、ウソをウソと指摘することもいけないことになるらしい。これでは沖縄が「閉ざされた言論空間」と批判されているのも納得できる。なにせ未だに異なる言論は封殺するという「言論統制」がこのように公然と行われているのだから。

 もはや周知のことだが、集団自決が日本軍の強制ということに「されてしまった」背景には、国が戦争犠牲者のために給付する恩給をもらうためというのがまずあり、更に今手元にあるが、曽野綾子氏の著書『ある神話の背景』によれば、結局、沖縄で起こった集団自決を軍の強制とする証拠は何一つ見つからなかったという(ちなみに、曽野氏は当該調査を最初から結論ありきで行ったのではない。寧ろ、調査当初は、県民を大量死させるような「残虐な人間」がいるのなら見てみたいという好奇心すらあったようである)。

 それから、集会の人数であるが、テイケイという中堅の警備会社が、県民大会の拡大空中写真を分析した結果、視認可能の合計が18179人、別に建物、木陰、写真外などを推定で加えた総数を19000~20000人と算出したのである。

 したがって、実際に集会に参加した人数は多くても20000人弱だということが判明した。それなのに実数の5倍以上の数を公表するとは、これでは、数を頼りに教科書検定に介入しようとしたと断定されても不思議ではないだろう。そうでなければ、数の力を示して「これだけの人たちが怒っているんだぞ」というようなポーズを取る必要もあるまい。教科書検定に政治介入する意図がなければ、素直に実数を公表すれば足りる。

 しかしながら大変遺憾なことに、仲里氏にかかると、上記のような指摘は「侮辱」であり、「罵詈雑言」であり、「到底許されない」もの(琉球新報)になってしまう。
 だが、このような感情論では実証的批判に耐えられないのは言うまでもない。もし論理を覆したいのならば、感情論で罵るのではなく、客観的な証拠を示して自身の説の正当性を訴えるのが理性的な人間のやることである。

 人間は、自身の主張が論破されると必ずと言っていいほど、このように感情論に走る。しかし、それはもはや自身の主張に正当性がないことを認めているのだ。

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