aratana!

Maeda Niina BLOG

クライマックス

2007年05月21日 01時26分33秒 | niina

【白鳥】最終章
 
 深夜の踏切、最終の列車が踏切を交差しようとしていた。
 涙で前が見えない、Maiは、彼「白鳥」だけが見えていた。
 踏切の向こうで待っているはずのその人を、Maiは感じた。
 一歩、そしてまた一歩、、、遮断機を越えるMai。
 誰もMaiを止めない。
 其の時、Maiを包む黒い影達。
 Maiは一線を越えたのだろうか?
 次の瞬間、Maiの体は宙に浮いていた。
 自分の居場所はここなのか?
 感じた事のない安らぎ、母の胸の中のぬくもり、胎児の記憶、優しい夕日に光る凪。
 彼女は、飛んだ。
 そう、彼は決して幻ではなかったのだ。

 彼女は死を選んだのではない。
 
 逃亡したのでもない。
 ただ、自分の居場所に戻っただけなのだ。
 そう、白鳥に戻っただけ。 

古典「白鳥の湖」そして「白鳥」

2007年05月18日 11時44分39秒 | niina

 5月も半分過ぎ。。。
 「白鳥」本番まであと1ヶ月となりました。
 
 ここで! 古典バレエ「白鳥の湖」公演のお知らせです。
 
  谷桃子バレエ団公演
  日生劇場 国際ファミリーフェスティバル「白鳥の湖」 
  2007年8月26日 am11:00開演
  
  オデット/オディール 前田新奈
  王子         梶原将仁
  です! この公演、なかなか人気があるようですのでいらして頂けるようでしたら
  発売日にお求めになる事をお勧め致します。
  http://www.nissaytheatre.or.jp/fam/paf/hakutyo.html

  
  さてさて、、、続き。

     翌日の閉店時間、Maiは、昨夜の戯れを「愛」だと信じたかった。
     彼に真実を確かめようと駆け出すMai。
     しかし、既に同僚二人の女と其の男が愛憎に揉まれていた。
     其の男は、だれでも良かったのだ。彼は常に低俗な獣。
     Maiの昨夜の間違った愛は、粉々に砕け散って行く。     

                       続く。。。
  
  

ぎゅうぎゅう

2007年05月08日 08時58分01秒 | niina
ゴールデンウィーク、いかがでしたか?
ゴールデンウィークもいろいろな場所が賑わって混雑していましたが、平日に戻ったら戻ったで
これまた混雑、、、ですね。
昨日は久しぶりに朝のラッシュを体験しました。
1日分のエネルギーを吸われた感じ。。
これを毎日乗り越えている方々ってスゴい。。。。。。。

「白鳥」続きです!

その難題を処理するのもトップスタイリスト「キング」の務め。
彼は、すべてのエネルギーと男としての技を用い、彼女を説得した。
結局、彼が提案したのは「個人的なお付き合い&1年間無料報酬」。
彼女は完全にではないが許した。
その他にどんなアイディアがあったと言うのか?
店長もその案を飲み、問題は解決した。

「ぐず、早く辞めて!」今迄、何度も聞いた店長の台詞。
「Mai」は搾られた。
今回の怒号から彼女を助けたのは、またもや先ほどの「キング」。
彼は、よく言えばフェミニン、悪く言えば女たらしで、若い女なら誰でも良かった。
単純に「Mai」をモノにしたいだけだったのだ。
「Mai」は完全に彼の術中に嵌まっていた。
其の夜、当然のように彼のアパートで一夜を過ごす「Mai」。
処女を喪失した痛みの向こうに、あの「白鳥」が現れる。
また、悲しげな表情でこちらを見ている。「助けて!」
「Mai」は背を向けて寝ている男のベッドの中で静かに泣いた。

晴れた訳

2007年05月01日 00時27分08秒 | niina
ゴールデンウィークに突入。
暑かったですね~
先週の週はじめの気温との差と言ったら…
でも木曜から突然、晴れましたね。

じつは木曜日、kちゃんと厄払いに行ってきました。
彼女と私が一緒となると、必ずと言っていいほど雨なんです。。。
しかし!晴れた。
私たちも雨女脱出か!?と思われた。
しかし、、、なるほど。
神社に着いた途端に花嫁さんに出くわしました。
あの、寺島しのぶさんでした。
だからか~。彼女たちにあやかって私たちも晴れの厄払いを味わう事ができました。

明日もまた、晴れますように~

ではここで、続きをどうぞお読みください。

   やがて、中年の女性客が入ってくる。
   店員たちがさっと目配せする事で、問題のある客だという事が伝わる。
   彼女は「クレーマー」。
   誰もが彼女に触れたくないのだ。
   いつものように、店一番のスタイリスト「キング」が指名された。
   そして、誰もがやりたがらないアシストをMAIが担当することになる。
   震える手、何度も繰り返した、ただ単純な作業をMAIは失敗した。
   今朝、店長の注意を理解出来なかったせいもあろう、
   ロンドンのメーカーから取り寄せたパーマ液の配分は今迄のものとは違った。
   もともとひどく痛んでいたクレーマーの髪は、ビニールカツラの様に取り返しがつかないほどの
   痛みを生じていた。
   血相を変えて怒りだすクレーマー、店内は凍り付いた。
   そして、店長のマニュアル通りの懺悔も虚しく、店内は縦にも横にも揺れた。

                          続く…