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★ベルの徒然なるままに★

映画、ゲーム、アニメ、小説、漫画・・・管理人ベルの、大好きな物をいっぱい集めた徒然日記です。

映画『ヴィジット』

2015年11月09日 | 映画鑑賞記
先週見てきました、映画『ヴィジット』の感想をば♪♪

『シックスセンス』や『ヴィレッジ』などのサスペンスでお馴染みの、ナイト・シャラマン監督の新作サスペンス・・・ということで、とても楽しみにしていました。

確かに、怖かったですよ~(^m^)


■映画『ヴィジット』予告編




この物語の主人公は、15歳のベッカと13歳のタイラー、二人の姉弟。

幼い時に両親の離婚を経験し、その心の傷が癒えていないのか、二人とも、少し心に闇を抱えています。
姉は鏡で自分の姿を見ることが出来ない。そして、弟の方は、極度の潔癖症。

そんな2人の姉弟の為に、ペンシルバニア州に住む彼らの祖父母が、自分達の家で休暇の一週間を過ごすよう提案してきます。

駆け落ち同然で結婚したという、姉弟の母親は、ずっと両親との関係を断絶していいたために、姉弟にとって、田舎のお祖父ちゃん、お祖母ちゃんに会うのは、生まれて初めての事。

地元の病院でボランティアのカウンセラーをしているという祖父母の元へ、二人の姉弟は出発していきます。

そして。
長旅の末、到着した祖父母の家。

スマホは圏外でガッガリするものの、初めて会う祖父母は、優しくて面白くて、最初は二人共、気持ちが盛り上がっていました。

がしかし。

夜の9時半を過ぎたら、部屋から絶対出てはいけない・・・という奇妙な約束事を言い渡される二人。

それでも、最初は、そんなに深刻に捉えておらず、夜中にお腹が空いた姉のベッカは、こっそり部屋から出て、キッチンにお菓子を取りに向かうのでした・・・。

すると、そこで、祖母の奇妙な姿を目にするものの、翌日は、何事もなかったかのように、普通に振る舞っている祖父母。

しかし、翌日も、そのまた翌日も、夜の9時半を過ぎると聞こえてくる、祖母の奇行による奇妙な音。
それは、段々とエスカレートしていき、やがて、祖父母は、昼間でも、時々、言動がおかしくなっていくのでした。

恐怖を覚えた姉弟は、パソコンで、母親に事情を説明するものの、恋人と休暇中の母親は、「年を取ったら、誰でもそうなっていくのよ」と深刻に受け取ってくれません。

こうして、彼らの滞在期間の一週間が1日1日と過ぎて行き・・・最終日に明かされる衝撃の事実とは!?


・・・というお話です。


シャラマン監督なので、絶対に、何か最後にどんでん返しがあるのだろうなぁと思って見ていましたが、なるほど、こう来たか!って感じで。

色々と推理しながらは見て居たものの、これは読めなかったです~。

あまり詳しく言及するとネタバレになってしまうので言えませんが、心霊的なホラーだと思って見ていたら、実は、リアルなサスペンス事件だった・・・という感じでしょうか(^m^)

これは、リアルに起こりそうな事件で怖いです。

っていうか、ベッカとタイラーの母親が、子供たちを実家まで送り届ける~とか、彼らの滞在中に一度でも「子供達はどう?」って実家の両親に電話でもすれば・・・こういう怖いことにはならなかったのだと思います。

がしかし。

子供達も15歳と13歳。
わざわざ親が付いて行かなくても、自分達で電車に乗って、遠方まで行けるお年頃。

加えて、駆け落ちして家を出て以来、両親とは一切連絡を絶っていたという事情まであるわけですから。

そりゃ、子供達だけで実家に行かせるでしょうし。
母親は母親で、プライベートなイベントがあったみたいですし。

もしかしたら、「個人主義」的なアメリカならでは~~な事件だったのかなぁとも思いました。

とにかく、怖かったです。

なんと言っても、登場人物が皆、怖かった・・・というか。

姉弟たちも、父親が出て行ったことによる心の傷が全然言えておらず、少し、病んでいる感じでしたし。

そして、祖父母の奇行の数々。

彼ら自身は、「なんてことない病気なのよ」と子供達に説明している訳ですが。

確かに、姉弟の母親も言っていたように、年を取ると、認知症的なこと、また、オムツの問題などもあると思います。
そして、そういうことは、大人なら、現実として理解できるのでしょうが、ベッカとタイラーはまだ子供。
そういう現実と向き合ったり、理解するにはまだ若過ぎるので、祖父母の奇行が、より不気味に感じたのではないかなぁと思うのです。

彼らの奇行は怖い・・・。
もしかしたら、何かが「変」なのかもしれない。
でも、病気なんだから、偏見はいけない。理解しなければ・・・。
だけど、怖い。
やっぱり、何か彼らは「変」なのではないか??

という、姉弟たちの視点での、葛藤と恐怖心が、より私達見ている側の怖さを掻き立てていたと思います。


そしてそして、俳優さん達の演技も怖い!!!!!

特に、お祖母ちゃん!!!

昼間は、お料理上手な優しいお祖母ちゃんって感じなのに。。。

夜のアレは、ちょっと・・・(>_<)

さりげなく、ベッカのPCのカメラ部分を壊してる所も、思えば伏線ですよね~。

黄昏時に、一人、部屋で大笑いしている姿も激しく怖かった!! ゾッとしました。


っていうか、地元の病院でカウンセラーのボランティアを夫婦でやっている・・・という、この祖父母。

それがずっと引っかかっていたのですよね?

確かに、昼間は優しそうな祖父母だけど・・・。
あまり、ボランティアでカウンセラーをやっているようなタイプには見えなかったですし。

そして、彼らが、ボランティアを無断欠席している~と、訪ねて来る人達。

ここら辺りで真相に気付くべきだったのかもしれませんね!
でも、私、なんだか、全然見当違いな推理してました(^^;;


そしてそして。

『パラノーマル・アクティビティ』を想起させる、カメラでの撮影風景。

姉のベッカが、祖父母の家に滞在中の映像をハンディカムで撮って、ドキュメント映画を作る~という設定でした。

このお馴染み、カメラでの撮影・・・というのは、『バラノーマル・アクティビディ』や『インシディアス』の製作の人と、シャラマン監督がタッグを組まれたからなのですね!

最近、こういうモキュメンタリーなホラー、流行ってますね。

夜の部屋での撮影風景は、まさに『パラノーマル・アクティビティ』。「もう、絶対、何か起こるし!」と分かっていても、やっぱり、怖かったです!!


それから。

この映画は、単にホラーというだけでなく、「家族」についても描いていたのかなぁとも思いました。

姉も弟も、そして、母親も。

父親が出て行ったことで心を痛めてて、でも、その心の傷・過去の出来事から、必死で立ち直ろうてしていた感じなのですよね。

ベッカも、自分の母親と祖父母の絶縁状況をなんとかしなれば、と心を砕いていたようですし。

結果としては、怖い結末になってしまいましたが、「家族の絆」というのもテーマだったのかもしれませんね。

少なくとも、母親と子供達兄妹は絆が深まったでしょうし。
鏡を見ることが出来なかったベッカも、エンドロールでは鏡を見ていました。

弟タイラーの潔癖症は・・・どうなったのかな(>_<)??

色々あったけど、彼らは、自分達を捨てて出て行った夫であり父親の想い出に、打ち勝ったのではないかなぁと思ったのでした。



この映画、一連の恐怖に関するオチは、賛否両論あるかもしれませんが、私は「アリ」だと思いました。

終始、不気味で怖い空気が漂いつつ、衝撃の真実、楽しめました。