★ベルの徒然なるままに★

映画、ゲーム、アニメ、小説、漫画・・・管理人ベルの、大好きな物をいっぱい集めた徒然日記です。

映画『アバター』3D版

2010年01月07日 | 映画鑑賞記
先日、映画『アバター』を見てきました。
『タイタニック』のジェームズ・キャメロン監督の12年降りの最新作。
最新のCG技術を駆使した立体映像、驚異のVFXのSF映画です。その技術は、あたかも、自分が、映画の世界へ入り込んだような感覚にさせてくれました。

通常上映と、3Dメガネをかけての、3D鑑賞版がありますが・・・。
3D酔いが気にならない人なら、もう、絶対、何が何でも、3D版をオススメします!
監督曰く、「もう、3D映画以外の作品を作る気がない」という程、3Dにこだわり抜いて作られた作品です。

やっぱり、通常上映版だと、損しちゃう気がするなぁ~。

映像美も含めて、本当に面白い映画でした。
ストーリーも良かった!!!

という訳で、物語。

舞台は西暦2154年。
両足を負傷し、車椅子生活を余儀なくされている、海兵隊員のジェイクは、地球から5万光年離れた、パンドラという星での任務を負うことになりました。

そのパンドラという星には、ナヴィという、地球人によく似た、けれども、肌の青い民族が住み、豊かな自然にも恵まれています。何より、パンドラの地下からは、地球が直面している深刻な燃料危機を解消できる、超貴重な鉱物が、大量に採れるのです。しかし、パンドラの大気は、地球人にとっては有毒なもの。地球人が生身でパンドラに降り立ち、鉱物の採掘をするのは、困難な状況なのです。
その為に、進められた、「アバタープロジェクト」。
ナヴィと地球人のDNAを結合させて作った、ハイブリッドな肉体で、それを「操縦」する人間の意識を、特殊な装置により、リンク、転送。
こうして、遠隔操作出来る肉体によって、人間はパンドラに降り立つのです。

そして、ジェイクは、このプロジェクトの開発途中で亡くなった、双子の兄に代わり、「アバター」を操作する人間に選ばれたのでした。兄と同じDNAを持っているが故に。

こうして、ジェイクは、「アバター」という肉体を得て、パンドラに降り立ちました。日常生活では自由にならない足ですが、アバターに接続し、アバターになっているときは、自由に動き、飛び、走ることが出来るのです。
自由に動く肉体を満喫するジェイクでしたが、フィールドワーク中に、単体で動いていた為、パンドラの野生生物に襲われ、仲間達とはぐれてしまいます。どう猛な生物たちの牙が迫ってきたとき、彼を救ったのは、ナヴィの娘・ネイテリィ。

自分たちの敵である「スカイピープル」のジェイクに、何か、精霊のお告げめいたものを感じたネイテリィは、彼を自分たちの集落に連れて行き、交流をするようになるのでした。

こうして、ジェイクは、ナヴィの民達に受け入れられます。
そして、軍からは、この状況を利用し、スパイになり、ナヴィの様子を探ること、そして、上手い具合に、彼らを立ち退かせ、鉱物を採掘できるように導く任務を命じられるのでした。その代償として、動かなくなった下半身を治してやる・・・と。

最初は、スパイとして、ナヴィの人達の元に赴くジェイクでしたが、やがて、彼らの生活・信仰・心情などに触れていき、自分の任務に疑問を感じるようになるのでした・・・・・・・・・・・・・。



何度も言いますが、ホント、面白かったです。
ファンタジーであり、SFであり、そしてラブストーリー。

「アバター」という特殊な未来装置は出てきますが、物語自体は、分かり易くて単純シンプルです。
アバターという特殊装置の紹介から始まって、パンドラ世界の体験、ナヴィとの出逢い、スパイを命じられる主人公、ナヴィの娘・ネイテリィとの恋愛、任務に対する葛藤、やがて、勃発する地球人vsナヴィの戦い・・・と、ゲームみたいな感じで、分かり易く、でも、面白いです。
もちろん、戦いのシーンでは、地球人のエゴが剥き出しになり、双方ともに、沢山の犠牲者が出ます・・・。決して、綺麗な戦いではないのですが、でも、最終的には、主人公にとって、ハッピーエンドになりますし、後味の悪さは、全然なくって(^^)b まさに、「こういう映画が見たかった!」という気持ちに答えてくれる作品だと思いました。

そして、何と言っても、独自の世界観・・・独特な風景を持つ、パンドラの景色に、ビックリさせられます。
3Dで体験すると、映像に奥行きがあったり、飛び出しているように見えたりで。
森のシーンでは、見ている自分が、森の奥深くにズンズン進んでいるような、また、空を飛ぶシーンでは、見ている自分が、大空を飛び、急降下しているような・・・そんな、映画世界の中、パンドラに入り込んだような気分にさせてくれました。


そうそう。
「アバター」って、なんだか、「エヴァンゲリオン」っぽくも感じましたね。

私、時間の関係で、日本語吹き替え版で見たので、特に、そう感じたのかもしれませんが。
「アバター」を使うときなど、
「3号機で出る! 準備して!」
とか、そんな台詞でしたし。

中に操縦席があるか、外で遠隔操作するかの、大きな違いはありますが、DNAで適合とか、そういうのも、なんか、エヴァっぽく感じちゃいましたです。

そして、そして。
地球人より1.5倍くらいの大きさで、尻尾があり、青い肌の生物、ナヴィ。
最初は、少し、不気味な感じもしたのですよね。
でも、映画を見ていく内に・・・なんというか・・・。彼らの信仰、特に、自然や動物たちと、共鳴・共生して生きていく姿に、映画の設定だけでなく、現在の人間が無くしてしまったものを感じずにはいられませんでした。
ナヴィ達の営みは、生物として、とても貴くあり、尊敬というか、畏怖にも似た感情を抱かせるのです。
なので、外見としては、我々地球人からは少しかけ離れた生物であるけれども・・・「いきもの」として、自然なのは、どっちか・・・って考えると。
ナヴィの民達の方が、よっぽど、生物らしい生き方・・・本来、生物があるべき姿をしているのですよね。

知性がある人間だからといって、無闇に動物を従えたり、自然を破壊したりするのではなく、人間も動物・自然の一つとして、それらと共生する・・・。

その為、物語が進んでいく内に、ナヴィのことを「野蛮人」とか「未開人」呼んでいる地球人の方がよっぽど、野蛮で未開で乱暴な生き物に見えてしまうのでした。
ホント、地球人が、化け物に思えてしまいます。

そんな、地球人のエゴ剥き出しな姿は・・・現代の人間にも通じる部分があるのではないかなぁと思え、少し考えさせられましたね。

そんなメッセージ性も感じる作品です。


とはいえ、そんな難しいことを考えずとも、映像美、ストーリー、どれをとっても、面白くて、入り込める作品だったと思います。
本当に、ファンタジーであり、SFであり、ラブストーリーですから!