昨日、ケータイからも投稿いたしましたが。
映画『おくりびと』を見てきました~。
めっちゃ、お祭りに乗っかっちゃったカンジですね(^^)
でも、やはり、アカデミー賞効果でしょうか。昨日はレディースデイということもあって、シネコンは、超ウルトラスーパー混み混み。いや~、ここまで、混み混みっていうのも久しぶりです。ホント、「ここはテーマパークか!!??」っていうくらい行列が出来てて、館内に並びきれないお客さんが、映画館の外まで並んで・・・。
こんな状態って、昔、「ハリポタ」や「ロード・オブ・ザ・リング」が大ブレイクしていた時以来では?
当然、朝一番でも午前中~午後一番の上映会は完売。
なので、朝イチに行っても、3時台の部とかしかとれなかったみたいです~。
因みに、私は、前日の夜にネットで取っていたので、無事、すぐに見れましたが。
でもでも、ネットで予約したチケットを発行する発券機も長蛇の列。つか発券機に行列が出来てるなんて、初めてでした~。
そんなカンジで、お祭りっぽくなってるなか、見ましたです~。
ストーリーはと言いますと。
主人公の小林は、東京のオーケストラでチェロを担当する楽団員。けれども、その楽団が経営不振で解散。小林は職を失い、残ったのは、チェロを購入したときの1800万円の借金だけ。
次の仕事の当てもない彼は、チェロを売り、妻の美香とともに、実家のある山形に帰ります。とりあえず、山形に帰れば、亡くなった母が残してくれた家があるので、家賃はかからなくて済みます。
こうして、山形に戻った小林は職を探し始めます。
そんな時、新聞の折り込み広告の求人欄に、「旅のお手伝い」「未経験者歓迎」「高給」と書かれたコーナーを発見し、旅行会社だと思いこみ、面接に向かいます。
けれども、そこは、旅行会社ではなく、納棺(ご遺体を棺に収めること)をするお仕事の会社!!!
「旅のお手伝い」は、誤植で「旅立ちのお手伝い」だった・・・と。
こうして、社長の佐々木から、即採用と言い渡され。成り行き上、巻き込まれるような形で納棺師の仕事を始めます。
けれども、妻には真実を打ち明けられないまま・・・。
最初の内は、慣れない仕事に根を上げたり、また、心ない職業差別などに悩んだりしながらも、佐々木の仕事ぶりや、様々な死、それを送る遺族の方々などに触れていく内に、納棺の尊さを覚えるようになるのでした。
けれども、そんな折り、妻の美香にも仕事のことがバレてしまいます。
納棺の仕事に反対する美香は、怒って、家を出て行ってしまうのでした。
それでも、小林は、佐々木達と納棺の仕事を続け、様々な別れ、人間関係に触れながら、納棺師として、人間として成長していくのでした・・・。
決して、派手なところはなく、淡々とした展開なのですが、とてもしっとりとしてて、時にユーモラスに、時に感動的に、「死」というものについて考えさせられる映画でした。
本当に良い映画で、出来れば、アカデミー賞受賞前に見て、オンタイムでアカデミー賞受賞を喜びたかったです(*><*)
洋画ではありますが、先日見た『ベンジャミン・バトン』が「生」について考えさせられたのですが、この『おくりびと』は「死」について考えさせられました。でも、「死」について考えるということは、「生」について考えるということでもありますよね。人間は生まれた瞬間から死に向かって歩いているのですから・・・。
そういう意味では、「生と死」について考えさせられたかなぁと思います。
わたし自身、納棺というものをまだ見たことなくって。火葬場に行った経験も無いのですよね。
なので、納棺というものがどういう風にとりおこなわれるのか、また、火葬場はどうな風なのか・・・この映画で初めて知りました。
でも、まだ体験したことがないと言っても、いつかは、身内やなどを送ることになるのでしょうし、そして、必ず、自分もそうやって送られる立場になるのですよね。
人間の最後のセレモニー。
それは、送られる人と送る人の繋がりが感じられる、厳かな儀式なんだと思いました。
そんな厳かな儀式、まさしく、「旅立ちのお手伝い」をして、旅立つ人にも、見送る人にも、大切な瞬間を提供するお仕事・・・納棺師のお仕事内容が、分かりやすく描かれていました。
そして、映画では、色々なお葬式の場面が出てきます。
亡くなった人、ご遺族、本当にそれぞれで。
そんなお葬式の場で、笑ってはいけないと思いつつも、思わず、笑ってしまうようなユーモラスなエピソードも色々折り込まれていて、面白かったですね。
もちろん、納棺するのは「綺麗な」というと語弊があるかもしれませんが、そういうご遺体だけではありません。
死後2週間経って発見された孤独死のご老人のご遺体を納棺する場合だってあります。お給料が高いのは、色々なご遺体をお世話するから・・・というのもあるのかもしれませんね。
まだ、不慣れだった時の小林が、ゲーゲー吐きながら目を背けていたのと対照的に、社長の佐々木は、死後2週間のご遺体でも冷静に対面し、仕事をします。
でも、単に、経験豊富な佐々木が慣れていたから・・・というのではなくて、きっと、佐々木は、常に、死者に対して、「お疲れ様でした」という尊敬の念を持っていることの現れかな~と思えました。どんなご遺体も、皆、等しく尊いという気持ち。
人間は、自然と「死」というものを忌んだりしてしまうことが多いですよね。
でも、佐々木は、フグの白子を食べながら、
「コレだって、ご遺体なんだよ。生物はご遺体を食べて命を繋ぐんだよ」
みたいな台詞を言うのですが。
それには、ハッとしました。
確かに、私たちが、普通に食べているお肉だって、お魚だって、皆、もともとは生きていた生き物さんなのですからね。
命を繋ぐために命を食べる。
そう思うと、実は、「死」というものはもっと身近な物で、忌むべきものではないのかもしれないと思いました。
そして、小林を取り巻く人達の出会いと別れも良かったです。
幼い頃から小林を見てきたという、お風呂屋さんのおばちゃん。
彼女を送るのも、小林の仕事になった訳ですが、彼女の死を通して、今まで、納棺の仕事に理解がなかった旧友や妻も、小林の仕事の尊さを理解するようになりました。
最後のお化粧をするさいに、いつも、おばちゃんが首に巻いていたスカーフを巻いてあげるシーンは、泣いてしまいましたです(TT)
いつも、お風呂屋さんに通っていた謎の(?)常連さん。笹野高史さんが演じていらっしゃったのですが、すごい存在感というか、見事な演技でした。
おばちゃんが亡くなったことで、初めて、小林は、その常連さんの職業を知ります。彼もまた、小林同様、送る立場の人・・・火葬場の職員さんだったのですね。
彼が、「死は門である。だから、自分はいつも、『また会おうね』と言って、送り出している」と言った台詞が心に残りました。
永遠の別れである死。けれども、絶対に避けては通れません。いつか、自分も・・・と思うと、死に対する恐怖心が無いと言えば嘘になります。けれども、その台詞・・・「死は門である」「またいつか会える」そう思うと、少し、死というものに対しての恐怖感が和らぐような気もしました。
また、小林は、彼が6才の時に愛人を作って失踪した父親と、意外な形で再会することになります。
いい加減な仕事で、父親を納棺しようとする葬儀会社の人達に対して怒り、「納棺は私にやらせてください」という小林。
そんな小林に、怪訝そうな顔をする業者ですが、そこで、妻の美香が、
「夫は、納棺師なんです」
って言うシーンも印象的でした。
彼女が、夫の仕事に誇りを持っていることが感じられて・・・広末さん、良い演技していましたね。
とても良いラストシーンだったと思います。
誰にでも、必ず訪れる「死」。
「死」とは何なのか? 「生きる」とは何なのか?
深く考えさせられる映画でした。
映画『おくりびと』を見てきました~。
めっちゃ、お祭りに乗っかっちゃったカンジですね(^^)
でも、やはり、アカデミー賞効果でしょうか。昨日はレディースデイということもあって、シネコンは、超ウルトラスーパー混み混み。いや~、ここまで、混み混みっていうのも久しぶりです。ホント、「ここはテーマパークか!!??」っていうくらい行列が出来てて、館内に並びきれないお客さんが、映画館の外まで並んで・・・。
こんな状態って、昔、「ハリポタ」や「ロード・オブ・ザ・リング」が大ブレイクしていた時以来では?
当然、朝一番でも午前中~午後一番の上映会は完売。
なので、朝イチに行っても、3時台の部とかしかとれなかったみたいです~。
因みに、私は、前日の夜にネットで取っていたので、無事、すぐに見れましたが。
でもでも、ネットで予約したチケットを発行する発券機も長蛇の列。つか発券機に行列が出来てるなんて、初めてでした~。
そんなカンジで、お祭りっぽくなってるなか、見ましたです~。
ストーリーはと言いますと。
主人公の小林は、東京のオーケストラでチェロを担当する楽団員。けれども、その楽団が経営不振で解散。小林は職を失い、残ったのは、チェロを購入したときの1800万円の借金だけ。
次の仕事の当てもない彼は、チェロを売り、妻の美香とともに、実家のある山形に帰ります。とりあえず、山形に帰れば、亡くなった母が残してくれた家があるので、家賃はかからなくて済みます。
こうして、山形に戻った小林は職を探し始めます。
そんな時、新聞の折り込み広告の求人欄に、「旅のお手伝い」「未経験者歓迎」「高給」と書かれたコーナーを発見し、旅行会社だと思いこみ、面接に向かいます。
けれども、そこは、旅行会社ではなく、納棺(ご遺体を棺に収めること)をするお仕事の会社!!!
「旅のお手伝い」は、誤植で「旅立ちのお手伝い」だった・・・と。
こうして、社長の佐々木から、即採用と言い渡され。成り行き上、巻き込まれるような形で納棺師の仕事を始めます。
けれども、妻には真実を打ち明けられないまま・・・。
最初の内は、慣れない仕事に根を上げたり、また、心ない職業差別などに悩んだりしながらも、佐々木の仕事ぶりや、様々な死、それを送る遺族の方々などに触れていく内に、納棺の尊さを覚えるようになるのでした。
けれども、そんな折り、妻の美香にも仕事のことがバレてしまいます。
納棺の仕事に反対する美香は、怒って、家を出て行ってしまうのでした。
それでも、小林は、佐々木達と納棺の仕事を続け、様々な別れ、人間関係に触れながら、納棺師として、人間として成長していくのでした・・・。
決して、派手なところはなく、淡々とした展開なのですが、とてもしっとりとしてて、時にユーモラスに、時に感動的に、「死」というものについて考えさせられる映画でした。
本当に良い映画で、出来れば、アカデミー賞受賞前に見て、オンタイムでアカデミー賞受賞を喜びたかったです(*><*)
洋画ではありますが、先日見た『ベンジャミン・バトン』が「生」について考えさせられたのですが、この『おくりびと』は「死」について考えさせられました。でも、「死」について考えるということは、「生」について考えるということでもありますよね。人間は生まれた瞬間から死に向かって歩いているのですから・・・。
そういう意味では、「生と死」について考えさせられたかなぁと思います。
わたし自身、納棺というものをまだ見たことなくって。火葬場に行った経験も無いのですよね。
なので、納棺というものがどういう風にとりおこなわれるのか、また、火葬場はどうな風なのか・・・この映画で初めて知りました。
でも、まだ体験したことがないと言っても、いつかは、身内やなどを送ることになるのでしょうし、そして、必ず、自分もそうやって送られる立場になるのですよね。
人間の最後のセレモニー。
それは、送られる人と送る人の繋がりが感じられる、厳かな儀式なんだと思いました。
そんな厳かな儀式、まさしく、「旅立ちのお手伝い」をして、旅立つ人にも、見送る人にも、大切な瞬間を提供するお仕事・・・納棺師のお仕事内容が、分かりやすく描かれていました。
そして、映画では、色々なお葬式の場面が出てきます。
亡くなった人、ご遺族、本当にそれぞれで。
そんなお葬式の場で、笑ってはいけないと思いつつも、思わず、笑ってしまうようなユーモラスなエピソードも色々折り込まれていて、面白かったですね。
もちろん、納棺するのは「綺麗な」というと語弊があるかもしれませんが、そういうご遺体だけではありません。
死後2週間経って発見された孤独死のご老人のご遺体を納棺する場合だってあります。お給料が高いのは、色々なご遺体をお世話するから・・・というのもあるのかもしれませんね。
まだ、不慣れだった時の小林が、ゲーゲー吐きながら目を背けていたのと対照的に、社長の佐々木は、死後2週間のご遺体でも冷静に対面し、仕事をします。
でも、単に、経験豊富な佐々木が慣れていたから・・・というのではなくて、きっと、佐々木は、常に、死者に対して、「お疲れ様でした」という尊敬の念を持っていることの現れかな~と思えました。どんなご遺体も、皆、等しく尊いという気持ち。
人間は、自然と「死」というものを忌んだりしてしまうことが多いですよね。
でも、佐々木は、フグの白子を食べながら、
「コレだって、ご遺体なんだよ。生物はご遺体を食べて命を繋ぐんだよ」
みたいな台詞を言うのですが。
それには、ハッとしました。
確かに、私たちが、普通に食べているお肉だって、お魚だって、皆、もともとは生きていた生き物さんなのですからね。
命を繋ぐために命を食べる。
そう思うと、実は、「死」というものはもっと身近な物で、忌むべきものではないのかもしれないと思いました。
そして、小林を取り巻く人達の出会いと別れも良かったです。
幼い頃から小林を見てきたという、お風呂屋さんのおばちゃん。
彼女を送るのも、小林の仕事になった訳ですが、彼女の死を通して、今まで、納棺の仕事に理解がなかった旧友や妻も、小林の仕事の尊さを理解するようになりました。
最後のお化粧をするさいに、いつも、おばちゃんが首に巻いていたスカーフを巻いてあげるシーンは、泣いてしまいましたです(TT)
いつも、お風呂屋さんに通っていた謎の(?)常連さん。笹野高史さんが演じていらっしゃったのですが、すごい存在感というか、見事な演技でした。
おばちゃんが亡くなったことで、初めて、小林は、その常連さんの職業を知ります。彼もまた、小林同様、送る立場の人・・・火葬場の職員さんだったのですね。
彼が、「死は門である。だから、自分はいつも、『また会おうね』と言って、送り出している」と言った台詞が心に残りました。
永遠の別れである死。けれども、絶対に避けては通れません。いつか、自分も・・・と思うと、死に対する恐怖心が無いと言えば嘘になります。けれども、その台詞・・・「死は門である」「またいつか会える」そう思うと、少し、死というものに対しての恐怖感が和らぐような気もしました。
また、小林は、彼が6才の時に愛人を作って失踪した父親と、意外な形で再会することになります。
いい加減な仕事で、父親を納棺しようとする葬儀会社の人達に対して怒り、「納棺は私にやらせてください」という小林。
そんな小林に、怪訝そうな顔をする業者ですが、そこで、妻の美香が、
「夫は、納棺師なんです」
って言うシーンも印象的でした。
彼女が、夫の仕事に誇りを持っていることが感じられて・・・広末さん、良い演技していましたね。
とても良いラストシーンだったと思います。
誰にでも、必ず訪れる「死」。
「死」とは何なのか? 「生きる」とは何なのか?
深く考えさせられる映画でした。