菅総理の所信表明演説

全文を読んだ。
退屈で、最後まで読むのが苦痛だった。
気になる点だけ、いくつか書いておこう。

演説の中に、市川房枝の名が何回か出てくる。
市民派をアピールしたいからだろうか？
そして、こんなことを言っている。

＞日米同盟は、日本の防衛のみならず、アジア・太平洋の安定と繁栄を支える国際的な共有財産と言えます。

市川房枝と言えば、平塚らいてうと共に、日米安保廃棄を謳っていたではないか。
沖縄をアメリカに売る署名をした菅直人に、市川房枝を引き合いに出す資格は、もうないよ。
日米安保条約のおかげで、沖縄に安定と繁栄がもたらされたか？
沖縄は低所得で安定し、米兵の犯罪が繁栄していることを指しているのかもしれないけど。
沖縄だけでない。
日本国民の血税が、アメリカ軍に『思いやり予算』というカタチで、吸い取られ、アメリカ国債もたっぷり押し売りされている。
それらのうちの、ほんの数パーセントの金額で、宮崎県で口蹄疫で苦しんでいる農家の方々の補償は可能だろう。
他にもあげればきりがないけど、日米同盟（←なんだ？　このまるで関係が対等な雰囲気のよび方は？）は、少なくとも、日本の繁栄を阻害しかしていないのが現状だ。

もう一つ。

＞沖縄を襲った悲惨な過去に思いを致すとともに、長年の過重な負担に対する感謝の念を深めることから始めたいと思います。

『感謝の念』？
『お詫び』とか『謝罪の念』とかではないのか？
親が子を虐待するのは、いけないことだ。
そのとき親は、子に『詫びる』べきだろ。
自分が虐待した子に対し、「虐待されてくれてありがとう」と言うかね？

また、前回のエントリーで亀井静香のことを書いたのに、もう辞めてしまった。
郵貯でアメリカ国債を買うのを食い止めるための法案を、今国会で通そうとしたが、果たせなかったためだ。
菅直人のアメリカ政府へのお追従、ここに極まれりだ。

自民党の谷垣は、「鳩山、福島、亀井、連立を組んだ政党の党首が三人とも自爆した」と言っている。
三人とも、アメリカに楯突こうとした者だ。
自民党政権時代でも、アメリカ国債を売り払おうとした橋本龍太郎、（アメリカの仮想敵であった）中国との国交正常化を果たした田中角栄は、失脚している。
それに対し、郵政改革で郵貯でアメリカ国債を買う道を開いた小泉純一郎政権、日本列島をアメリカのための不沈空母にしようとした中曽根康弘政権は、長期安定政権だった。
そして、第七艦隊発言をした小沢一郎、沖縄から米軍基地を追い出そうとした鳩山由紀夫は、その政治生命を絶たれかけている。

田中角栄の真実―弁護人から見たロッキード事件 木村 喜助 弘文堂 このアイテムの詳細を見る