11/23放送分の入選句です。お題は「ほろほろ」
佳作10 ほろほろと逝かせてくれぬ西病棟
青森市 奥崎倭子さん
佳作11輪郭はしっかりあった砂の城
弘前市 福多あられ。さん
秀逸1 深爪をした日の虹のこぼし方
弘前市 小次郎さん
ほろほろとは逝かせてくれぬ・・・私もほろほろと逝きたいものです。でも現場ではその命を生かすことに懸命です。延命をするかしないのか、その判断を家族がせねばならない時は訪れるのでしょうけれども。自分ではそれを決めることが出来ませものね。尊厳死とか安楽死について考えるのですが、それが認められるときが果たして来るのかどうか・・。
実家の愛猫を腎不全で亡くしたのですが、延命治療に必死でした。苦しませてしまったという後悔がずっーとあります。
チビのことをもっと考えてやればよかった。生かしたいのは自分のエゴだったと今すごく悔やんでいます。
砂の城は確かにあったのですね。でもそれが今はほろほろと崩れてしまい過去のものになっている。福多あられ。さんにとって「砂の城」とは一体何を指しているのでしょう。想い出でしょうか?夢でしょうか?色々と想像しています。
小次郎さんの句・・・難しいです。先日の朗読会でお会いしたときに小次郎さんはご自身の作句のポリシーについて仰っていました。川柳は17音でしかコトバを紡げませんが、その中にあって、敢えてご自身が表現したいことの8割に留めていると言われたのです。厳選した17音のことばでは全てを言わない。残りの2割は読み手に想像させるのですね。粋ですよね。小次郎さんのそれが川柳の「遊び方」なのかもしれません。なんだかわかったようなことを書いてしまいました・・・
違っていたらすいませんm(__)m
ところで、不思議とあったかい「愛」をこの句から感じるのはどうしてなんでしょうか?深爪は痛くてお料理なんてやれるものじゃありませんが、日々の日常が想像できるのです。深爪した指でそれでも相手を想って食事をつくる。そんな絵が浮かんできました。
北海道旅の備忘録@ファームイン編
北海道旅行の連泊の中によくファームインを入れます。温泉旅館やホテルばかりだと飽きるし、何より北海道らしさを満喫できるのがファームインのいいところ。要は農家民泊みたいなことです。牧場や農場がやっている宿のこと。北海道はその先進地ですから。
宿の裏手が羊牧場になっていて宿泊者は自由にその中を散策できるのです。希望があればこれは時期にもよりますが羊の毛を刈る体験ができたり、羊毛づくりの体験もできるんです。洋風のレンガ造りの宿が「ヨークシャーファーム」。新得町にあります。ファームインの中でも老舗に入ると思います。
人なつっこい羊たち。通常、羊は人が近づくと逃げるんですけれども・・・ここの羊は寄ってくる!まじでびっくり。宿主さんの想いを感じます。「せっかくのファームインなのに羊と触れ合うことも出来ないなんて、それだとガッカリするでしょう?」羊はとても可愛いくて人間の暮らしには欠かせない役割も担ってくれるんだと。
その言葉を噛みしめ・・・前日の夜にはしっかりラムステーキを戴いたのでありました。