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インドで作家業

ベンガル湾と犀川をこよなく愛するプリー⇔金沢往還作家、李耶シャンカール(モハンティ三智江)の公式ブログ

猟奇殺人事件の桁外れの残虐さ

2014-03-20 21:45:40 | 政治・社会・経済
「あしたのジョー」や「巨人の星」、「空手バカ一代」など一世を風靡した人気漫画の原作者、梶原一騎について調べていたら、彼が一時期、台湾の女優・歌手の白冰冰(パイ・ピンピン)と結婚し、もうけた一女・白暁燕(パイ・シャオイェン)が、父梶原の死後十年後の97年、17歳の若さで惨殺されていることが明らかになった。

ウイキで調べてみると、凄惨な事件で読むに耐え難い部分があるが、下記に一部引用する。

「この事件は台湾史上最大の誘拐事件といわている。

1997年4月14日、私立醒吾高級中学(zh)2年に在学中の暁燕は、通学途中に誘拐された。犯人グループは、直後から輪姦・暴行を加えるとともに、左手小指を切断した。さらに、母冰冰の元に暁燕の半裸の写真と、彼女の切断された小指を送りつけ、500万アメリカ合衆国ドルの身代金を要求した。冰冰はなんとか身代金全額は揃えた。

現金が渡れば家に帰れると信じていた暁燕は、戻ってきたグループの一味から身代金受け渡しの失敗を聞いて泣き叫んだ。しかし、激昂した犯人グループは、腹いせにさらに凄惨な輪姦・集団暴行を加えて暁燕を時間をかけて惨殺し、遺体の手足を角材に縛りつけた上、重しをつけて台北近郊のドブ川に遺棄した。

4月25日に警察が犯人グループのアジトをつきとめて急襲し、4人が逮捕されたが、3人の主犯格(林春生・高天民・陳進興)を捕り逃がした。

4月28日、暁燕の遺体が発見された。胸、腹、肩や頭に殴打された跡や裂傷を確認。肝臓破裂による大量出血で腹腔が膨張していた。左小指の一部を切断されていて、止血のためと思われる針金が巻かれていた。首にロープが巻かれていて、死因は絞殺。

遺体発見時の写真を一部のメディアが掲載し、日本の写真週刊誌にも転載された。身代金受け渡しの際のマスコミの不手際が殺害の原因になったため、メディアへの批判が高まり、白母娘の住んでいた家の付近に、周辺の住民が「記者有罪」と書いた抗議の垂れ幕を下げた。暁燕の葬儀では、顔にかつらと生前の顔を模した面を着けて納棺された。

時の総統李登輝は、犯人らを発見次第問答無用で射殺せよとの命令を発した。8月19日、台北市内で3人の主犯格と警官800人との銃撃戦が起こり、警官2人が死傷したが、林も6か所に銃弾を受けて自殺した」


以下は、この事件に関するブログ「けろのつぶやき」(犯人と警官隊の銃撃戦画像あり)

そのあまりにも凄絶としかいいようのない犯行手口に思い出したのは、2012年12月16日のデリー・バス内集団暴行事件。ボーイフレンド同伴だった23歳の准医学女子大生が、無認可のバスに乗り込んだことで、輪姦され、局部に鉄パイプを挿入され、腸の全摘に近い重症を負い、13日後に搬送されたシンガポールの病院で絶命した事件だ。

あまりにも残虐な手口に怒り狂った市民女性が全土的にデモ展開、世界的にも報道され、レイプ国家の汚名が広まった恥辱的な事件だった。

アメリカの報道機関は、「人口の半分の女性が安心して自由に暮らせない限り、インドに真の繁栄はありえないと」とぶちあげたが、この事件以後もレイプは途絶えることなく、むしろ倍増している昨今だ。
しかし、上記の台湾誘拐殺害事件は、これをはるかに上回る残忍な手口で声もない。

ふと、日本の女子高生コンクリート詰め事件(88-89年)を思い起こしたが、この事件の犯人が十代の少年だったように、インドの六名の犯人のうち一人は十七歳で、一番残忍な暴行を働いたことで悪名高く、鉤型の鉄棒を力任せに被害者の胎内に挿入し掻き出したことで、腸が飛び出てきたといわれる。
しかし、未成年者のため、少年院に搬送され、免罪、死刑は免れた。
主犯の一人は首吊り自殺を遂げ、残り四人にも死刑判決が下された。

しかし、上記の台湾事件はこれをしのぐ超凶悪犯罪、人間とは思えないけだものの異常さだ。
これだけ徹底して肉体を傷めつけられたら、いくら魂には傷がつかないといっても、その殿堂である神聖な体が最悪に穢されたのだから、霊は断じて浮かばれないだろう。
死刑になった犯人が、罪の意識から来る幻覚か、「白暁燕がやってくる」と執行直前に喚いたそうだ。

ユダヤ人虐殺、カンボジア大虐殺、ルワンダ大虐殺は国ぐるみの政治的犯罪だが、こうした私的犯罪においても、人間が人間に下す仕打ちのあまりの残虐さ、その罪深さに声も出ない。

悪魔は人間の外にいるのではない、中にいるのだ。
ゆえに仏陀は八正道を説き、汝殺すなかれ、姦すなかれと説いたのだ。

戦争において犠牲になるのはいつも女・子ども、弱者にしわ寄せが来るのはどこも同じだ。

女性として、男尊女卑社会インドの女性差別・暴力の実態は見看ごせない。
ヒンドゥ女神を崇敬する一方で、多くの女性が家庭内暴力、性犯罪の犠牲になっているダブルスタンダード、女性が安心して暮らせる社会はいつやってくるのだろうか。

*梶原一騎も生きてなくて、幸いだったというべきか。いくらこわもておっさんでも、娘の惨殺には耐えられなかっただろう。ウイキを読んでて、父親が中央公論社や改造社の編集者で、彼自身は小説家志望であったことも改めて知った。一時期傷害事件で社会から干されたようだが、近年功績が認められているとのこと、60-70年代少年漫画のスポ根もの・格闘もので(手塚治が描けない領域)一時代を画した伝説の漫画作者だったともいえる。



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