インドで作家業

ベンガル湾と犀川をこよなく愛するプリー⇔金沢往還作家、李耶シャンカール(モハンティ三智江)の公式ブログ

イミグラントの句座(12月15日、金沢)

2019-01-18 14:57:38 | 私の作品(掌短編・エッセイ・俳句)
12月15日

初雪の舞いは雅びや淡々と

初雪やペンを持つ手冷え込みて

雪眺め発句止まず冬の詠(うた)

雪降るや冷えは背に手にしんしんと

淡雪や白のロマンに酔い痴れて

初雪や熱きティー手に窓に佇つ

窓雪にオレンジティー身温もり

雪景色眺めて飽かず佇ち尽くし

雪の朝ジャズとティーの贅沢や

雪明り窓から射し込み白い部屋

細(ささめ)雪黒瓦屋根白化粧

雪の朝ゴスペルソングラジオから

今しばし居たしと思う金沢や

雪に酔い今しばし居たく加賀の郷(さと)

厳冬や丸い背中に冷え上る

雪靄に視界くすぶる紗かかり

粉雪やふんか虫ごと湧き上げて

淡雪やふわりふわりと白小花

烏二羽電信柱に避寒や

番烏(つがいいがらす)羽膨らませ身寄せて

窓辺より飽かず眺む雪景色

淡雪や古い町並み雪化粧

薄雪の屋根を覆いて白瓦

淡雪や黒い瓦を白刷きて

雪時雨薄ら明かりにしと積みて

雪時雨そぼ降る朝の薄明かり

雪下窓ショール寄せ暖房室

雪中の室内楽はジャズ流れ

本置きて雪と音楽遊ぶ朝

雪冷えや暖房効かず寒き部屋

雪舞いてジャズの音響効果アップ

目に雪や耳にはジャズ冬の楽

目と耳で楽しむ冬の雪&ジャズ

行くや否やあんかの温み除(の)けがたし

師走のラストイベント重い腰

雪見と洒落るもよし浦島太郎

浦島や雪見も一興北陸の

傘雪の重くなりきて路のろり

赤い傘白く塗られて初雪や

厚雲の隙に陽(ひ)覗きて雪溶けや

冬の陽の雲より出(い)ずる雪溶けて

厳寒や昼でも五度身縮む

雪降りて夜のしじまの更けゆきて

雪止まず深閑と降り積む夜明けまで

<12月11日拾遺>

想い(びと)より返信届く誕生日

金沢の初雪眺め心は信州


(熾=もゆる)

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