先般、英国のBBC放送による、デリーバス内集団強姦事件(2012年12月)の死刑囚のインタビューについて述べたが(凶悪レイプ犯、BBCインタビューでうそぶく)、インドでは、国務大臣が報道差し止め要求するなど、内外に物議をかもしている。
被告はいささかも改悛の情が見られず、夜遅く外出していた被害者側に問題があった、抵抗しなければ殺されなかったとふてぶてしく自己正当化したわけだが、実はこれはそのまま男尊女卑社会であるインドの男心理を表したものといえなくもない。
つまり、非が被害者側にあるとする男性論理、夜遅く外出したり、あけっぴろげな服装をしたりする女性のほうにとががあり、男性の潜在強姦犯を触発するとの見方だ。
ウッタルプラデシュ州のムラヤム・シン・ヤダヴ前首相など、以前レイプ犯を擁護、「結局のところ、男は男だ、しょうがない」との暴言を吐いたことで、女性市民の非難を買ったものだったが、それと同じマインドである。
この事件で、インドの女性蔑視傾向が全世界に広まったわけだが、当地のような田舎町では根強く女性差別の傾向が生きており、ちゃんとした家庭の娘なら、午後六時以降の外出は禁止である。さまざまな制約があり、二十代の姪の不平不満を聞いていると、本当に私は日本に生まれてよかったと、女性としていまさらながら恵まれた境遇にあったことに思い当たらざるをえない。
日本にいた三十年前の自分のほうが、今インドにいる二十代の姪より、ずっと自由だったし、仕事、恋人、夜間外出、服装、あらゆる面でフリーだった。治安のいい社会のため、青春を謳歌させてもらったとのありがたみが湧き上げてくる。
21世紀の現代でも、女性差別の風潮にじっと耐え忍んでいるインド女性、近年都会では女性の社会進出も増えているが、夜遅く外出する女性、体の線が浮き出た洋装をする女性は、レイプされてしかるべきとの、理不尽な男性論理がいまだにまかり通っている。保守親父の石頭が叩き割られないことには、インド女性が真に自由を謳歌する社会には程遠いだろう。
26分に一度の割合でレイプの頻発するインド、レイプばかりでない、嫁入り持参金殺人事件(持参金ダウリーの追加要求で嫁いびり、認められないと自殺に見せかけて焼殺)、女児の中絶・間引き(男児がありがたられる傾向で女児出産を厭う女性が多く、性別テストで女とわかると中絶、出生後の殺人も多い)、名誉の殺人(異教徒・違カーストにもかかわらず結婚に踏み切った若い男女が親族の名誉のために殺される)、硫酸攻撃(袖にされた男性が腹いせに硫酸投擲、被害者は二目と見られぬむごたらしい容貌に)、女性暴力が絶えないインド、男性優位の論理が改善されない限りは、女性は今後も煮え湯を飲まされ続けることになるのだろう。、
被告はいささかも改悛の情が見られず、夜遅く外出していた被害者側に問題があった、抵抗しなければ殺されなかったとふてぶてしく自己正当化したわけだが、実はこれはそのまま男尊女卑社会であるインドの男心理を表したものといえなくもない。
つまり、非が被害者側にあるとする男性論理、夜遅く外出したり、あけっぴろげな服装をしたりする女性のほうにとががあり、男性の潜在強姦犯を触発するとの見方だ。
ウッタルプラデシュ州のムラヤム・シン・ヤダヴ前首相など、以前レイプ犯を擁護、「結局のところ、男は男だ、しょうがない」との暴言を吐いたことで、女性市民の非難を買ったものだったが、それと同じマインドである。
この事件で、インドの女性蔑視傾向が全世界に広まったわけだが、当地のような田舎町では根強く女性差別の傾向が生きており、ちゃんとした家庭の娘なら、午後六時以降の外出は禁止である。さまざまな制約があり、二十代の姪の不平不満を聞いていると、本当に私は日本に生まれてよかったと、女性としていまさらながら恵まれた境遇にあったことに思い当たらざるをえない。
日本にいた三十年前の自分のほうが、今インドにいる二十代の姪より、ずっと自由だったし、仕事、恋人、夜間外出、服装、あらゆる面でフリーだった。治安のいい社会のため、青春を謳歌させてもらったとのありがたみが湧き上げてくる。
21世紀の現代でも、女性差別の風潮にじっと耐え忍んでいるインド女性、近年都会では女性の社会進出も増えているが、夜遅く外出する女性、体の線が浮き出た洋装をする女性は、レイプされてしかるべきとの、理不尽な男性論理がいまだにまかり通っている。保守親父の石頭が叩き割られないことには、インド女性が真に自由を謳歌する社会には程遠いだろう。
26分に一度の割合でレイプの頻発するインド、レイプばかりでない、嫁入り持参金殺人事件(持参金ダウリーの追加要求で嫁いびり、認められないと自殺に見せかけて焼殺)、女児の中絶・間引き(男児がありがたられる傾向で女児出産を厭う女性が多く、性別テストで女とわかると中絶、出生後の殺人も多い)、名誉の殺人(異教徒・違カーストにもかかわらず結婚に踏み切った若い男女が親族の名誉のために殺される)、硫酸攻撃(袖にされた男性が腹いせに硫酸投擲、被害者は二目と見られぬむごたらしい容貌に)、女性暴力が絶えないインド、男性優位の論理が改善されない限りは、女性は今後も煮え湯を飲まされ続けることになるのだろう。、